8−A 公園周辺と日生中央駅前広場の植物 公園周辺と駅前広場の植物(図1・表1・7・8・10・11参照) は、植栽の樹木を除き全て縁石、舗装ブロック、植え込みの隙間に生育している、総植物数は304種その内訳は、自生153種・帰化121種・植栽14種・逸出16種で帰化逸出植物が全数の約45%を占めている、更にこれを草本類について見ると、帰化逸出植物が46%でほぼ半数となる。周辺、駅前、に区分して、草本類で見ると、周辺が53%、駅前が41% で団地の歩道、遊歩道に帰化植物が多く入り込んでいる。また、猪名川町の帰化逸出植物17%と比較すると、その約2.7倍で、川西市の最北西端の深山池周辺の地域に帰化植物が多く侵入していることは、北摂西部の地域の交流が活発なことと考えられるが、公園柵内の植物でも記したように猪名川町北部は文化の交流が少ないと考えられ
(調査年が違うが参考となろう) 自生植物が多く、帰化植物が少ないものと思われる。帰化植物の侵入は、これらの植物が都会から運ばれたとすると、その途中の地域にもこれらの植物が生育しているものと思われる。
また、採集出来なかった植物が17種あるが、写真の撮影をしている (写真番号192-208) 。 |
8−B 考察のまとめ ・公園周辺と駅前広場の植物は植栽を除き、その殆どが隙間に生育している。その多くは草本類である ・隙間の植物は、生育している場所が狭く根が張れず、水分が不足し発育が悪くて、花・葉も小さい。 ・帰化植物は自然淘汰されて消えていく植物が多いと思われる |
❍兵庫県産維管束植物1999-2009 人と自然 に記載されていない、新しい植物が18種見つかっている。
記載されていない新しい帰化植物
・クルマバザクロソウ (ザクロソウ科) 植え込みの隙間 (写真25)
・ゴウシュウアリタソウ (アカザ科) 舗装ブロックの隙間、要注意外来生物 (写真31)
・イトツメクサ (ナデシコ科) 舗装ブロックの隙間 (写真28)
・ゴウダソウ (アブラナ科) 植込みの隙間 (写真40)・ヒメムラサキハナナ (アブラナ科) 植え込みの隙間に各所で見られる (写真41) 兵庫県で始めての記録
・ヨーロッパタイトコメイ (ベンケイソウ科) 石垣の隙間に生育している (写真44)
・ベニカタバミ (カタバミ科) 自然林の境界草地 (写真67)
・ナガエコミカンソウ (トウダイグサ科) 石垣・植え込みの隙間に生育している (写真72)
・ハイニシキソウ (トウダイグサ科) 舗装ブロックの隙間・ヤノネボンテンカ (アオイ科) 石垣の隙間に生育している (写真76)
・アメリカスミレサイシン (スミレ科) 植込みの隙間
・ミナトタムラソウ (シソ科) 縁石の隙間 小群生 (写真98) 兵庫県で始めての記録
・ヤブチョロギ (シソ科) 縁石の隙間 小群生 (写真96)
・メリケントキンソウ (キク科) 芝地に入り込む (写真139)
・オオバナニガナ (キク科) 公園の地山 (写真125)
・オオトキワツユクサ (ツユクサ科) 植込みの隙間 (写真155)
・オオムラサキツユクサ (ツユクサ科) 二次林の草地 (写真156)
・ムラサキツユクサ (ツユクサ科) 二次林の草地
「特定外来生物被害防止法」平成17年施行特定外来生物に指定されているもの2種 (2006年3月現在)見つかっている。
・ オオキンケイギク (キク科) 縁石の隙間、 (写真122)
・ナルトサワギク (キク科) 縁石の隙間、 (写真133)
❍要注意外来生物が25種見つかっている。
・ハルジオン ・ヒメジョオン ・ヒメムカシヨモギ ・ブタナ
・ (タデ科) ・エゾノギシギシ
・ (ヤマゴボウ科) ・ヨウシュヤマゴボウ
・ (アカザ科) ・ゴウシュウアリタソウ
・ (マメ科) ・ハリエンジュ
・ (カタバミ科) ・ムラサキカタバミ
・ (アカバナ科) ・メマツヨイグサ
・ (ヒルガオ科) ・マルバルコウ
・ (ナス科) ・ワルナスビ
・ (オオバコ科) ・ヘラオオバコ
・ (キク科) ・アメリカオニアザミ ・オオアレチノギク ・セイタカアワダチソウ ・ヒメジョオン ・外来タンポポ
・ (イネ科) ・イヌムギ ・オニウシノケグサ ・カモガヤ ・シラケガヤ ・ネズミムギ ・ハルガヤ ・ホソムギ
・メリケンカルカヤ
❍要検討植物 2種
・ナガミヒナゲシ ・ナギナタガヤ
❍自然林、二次林は立ち入り禁止柵があり、写真記録とした下記の植物がある (写真参照)
ゼンマイ、イヌシダ、ベニシダ、シケシダ、ホオノキ、カナムグラ、イボタノキ、ハコベ 、
タムシバ、ウメ(植栽)、カラスザンショウ、アオキ、クサギ、ヤダケ、ニワトコ、バイモ、ヤクナガイヌ ムギ
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