◎バガン(パガン)

 バガンはカンボジアのアンコールワット、インドネシアのポロブドールと並び、アジ
アが世界に誇る仏教三大遺跡の一つである。 

 赤土の砂漠バガンも雨季は緑が見える。昔は緑豊かな土地だったらしい。それが木造
寺院を建てるため、工事用材料のための木を伐採し、さらに煉瓦を焼くのに燃やした。
煉瓦製の寺院、パゴダを見て、まあよくもこれだけの膨大な煉瓦を焼く木材があったも
のだと感心する。 

 3,600人の住民をオールドバガン地域からニューバガン地域へ強制疎開、建物の高
さも10bに制限されているため、見渡すと僅かの樹木以外、寺院とパゴダばかりで圧
倒される。想像以上の圧巻である。(奈良の平城宮内も建物の高さは同じ制限10bで
あるが、なしくずしに解除されるだろう。) 

 ヤンゴンでも同じであるが、売り子のしつこさは大変なもので、孫くらいの子供が,
安いよ1ドル、おじさん男前など片言の日本語で熱心な売り込むのは閉口した。途中、
羊がいたのでパゴダをバックに写真を撮ろうと、バスを止めると、何処となく自転車で
集まってくるだけでなく、ホテルの前には早朝から売り子の子供たちが集まっているの
には驚く。それとホテルではドル以外使用できないし、売り子の子供もドルで言ってく
る。自国の通貨を信用していないためなのか。 

 寺院の入り口は、一般に日本の寺院の南向きと違って東向きである。何故 、日本の
宮殿、寺院が南向きかは話が長くなるので割愛するが、ガイドの時には説明していま
す。

●アーナンダー寺院
 釈迦の前世物語の本生譚(ジャータカ)の壁画が数多くあるのは小乗仏教ならである。
法隆寺にも玉虫厨子に白鳳時代の貴重な絵画である捨身飼虎図や施身聞偈図がある。こ
の玉虫厨子の絵画を見るだけで拝観料以上の価値がある。それらの壁画は法隆寺の金堂
の場合は土壁に描かれているが、後には、湿度が高い奈良では、板壁に描かれることに
なる。バガンでは漆喰壁に描かれているのはそれだけ空気が乾燥しているからであろう。 

 像の高さは9mもある大仏で、四方に仏像がある。日本の四方仏は、東は薬師如来、
西は阿弥陀如来、南は釈迦、北は弥勒如来となるが、バガンでは釈迦以前の過去仏であ
る。

 衣の裾は、左右に広がり、波打っている。法隆寺の観世音菩薩像の鰭状天衣と同じで
正面鑑賞性で、正面から見て立体感を出すための工夫だろうか。また、腰から下の衣文
はY字形で、唐招提寺金堂の薬師如来像と同じ考えの衣文だろうか.

 パガン朝後期になると、耳朶が肩まで届いていたり、降魔印の場合右手の親指以外同
じ長さで地に触れている。日本なら像の指の表現に力を入れるのだが。

 

●スラマニ寺院


鬼 面

 

●ナンパヤー寺院

             
ヒンズー教の最高神・ブラフマー(梵天)            格子の破風窓は見事   
           (石のレリーフ)

 

●ダマヤンジ寺院


降魔印の釈迦像・光背は
2人の弟子と奇妙な樹木

 

●シェエサンドーパゴダ


月の砂漠にパゴダ(自称傑作写真) 


夕暮れのパゴダ

 

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