ヒト(生物)の祖先2

 

哺乳類(→哺乳形類)→キノドン類→獣歯類→獣弓類→盤竜類→単弓類→有羊膜類→両生類→硬骨魚類(肉鰭綱)→(軟骨魚類?)→無顎類(以上が脊椎動物です。)

 

脊索動物左右相称動物(後口動物)→真正後生動物後生動物ホロゾアオピストコンタユニコンタ(→アモルフェア(詳細不明です。))→真核生物

共通祖先

 

ヒト(生物)の祖先1の続きです。脊椎動物以前の生物です。詳細は不明ですので、真核生物の分類表や、動物の分類表をたどっていきました。

これらの分類は、尚変わる可能性があるので注意が必要です。

 

 生物は、どう進化したか、の続きです・・・

脊索動物では、内骨格を獲得しました。このことで、大型化が可能となったと考えられます。

左右相称動物(後口動物)では、口と肛門が別になった完全な消化管を獲得しました。このことで、栄養の吸収と排泄が効率的になったと思います。

真正後生動物では、胚葉((多くは三胚葉性で、刺胞動物と有櫛動物は二胚葉性です。))を獲得し、組織・器官の分化が進みました。

 内胚葉由来のものは、主に消化管など、栄養の吸収と排泄に関係します。

 外胚葉のものは、主に皮膚と、神経系です。

 中胚葉のものは、内胚葉と外胚葉をつなぐ結合組織や、筋肉、骨などです。余談ですが、脊索は中胚葉由来です。

後生動物では、多細胞化でしょうか・・・もっとも、アーケプラスチダに属する植物も多細胞ですので、多細胞化に関する遺伝子の発生は、おそらく更にさかのぼるでしょう。

また、海綿でみられる、スポンジンの主成分は、動物の細胞外マトリックスである、コラーゲンの祖先物質です。

動物は、細胞外マトリックスとして、コラーゲンを利用するようになりましたが(植物は、細胞壁のセルロースですね)、ホロゾアからか、後生動物からかは不明です。

ホロゾアでは、多細胞化の準備(オピストコンタでも菌糸という多細胞がありますが。)でしょうか?あと、細胞壁がない?ことでしょうか。

オピストコンタでは、鞭毛1本で、後ろ側になりましたが・・・運動が活発になった?・・・よくわかりません。

ユニコンタでは、仮足原形質流動は植物でもあります。)や、食作用の獲得でしょうか?

真核生物では、細胞核を獲得しました。ミトコンドリアや色素体(アーケプラスチダ)など、細胞小器官の獲得もあります。

 

 あと、

 有性生殖は、真正細菌(バクテリア)でもみられますので、相当起源が古いです。2つの細胞が互いに融合し、核の融合などを生じることを、接合といいます。

 減数分裂は、真核生物から?と思います(多分)。

ロドプシンという、脊椎動物の光受容器細胞に存在する色素(眼のもとですね)がありますが、古細菌の中にバクテリオロドプシンという光駆動プロトンポンプをもつものがあります。

 

さて、脊椎動物(せきついどうぶつ)は、脊索と、それが置き換わった脊椎をもつ生物です。魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類の5類からなります。その特徴は、

 

多数の椎骨がつながった脊椎(背骨)をもちます。

脳と脊髄(あわせて中枢神経といいます)をもち、それぞれは頭蓋骨と脊椎に守られています。

ヘモグロビンを含む血液を持ちます。

少なくとも一つの半規管を持ちます。

大型の種が多いです。 

 

脊椎動物は、現在主流の説では脊索動物門に属する、とされています。

 

 脊索動物(せきさくどうぶつ)とは、脊椎動物と、原索動物(ナメクジウオなどの頭索動物と、ホヤ類などの尾索動物)を合わせたものです。その特徴は、

 

単一の「背側神経管」をもちます。これは、体の背側にある中空の神経索のことで、本来は上皮性です。脊椎動物ではここから中枢神経系(脳と脊髄)が更に分化します。

神経管の腹側に「脊索」をもちます。脊椎動物では、胚発生の過程において、脊索より後に体節から発生した脊椎骨がこれに置き換わるために、消失することも多いです。

咽頭部に「鰓裂」をもちます。陸棲の脊椎動物では、鰓裂は発生時に咽頭裂あるいは咽頭嚢としてみられるのみで、

その後は頭頚部の諸器官(副甲状腺や胸腺など)に形を変えるため、成体ではみられません。

咽頭部の腹側に内柱と呼ばれる器官をもちます。脊椎動物は、内柱が二次的に甲状腺になっています。

筋節myomere)をもちます。

 

 石灰索動物は、カンブリア紀中期からデボン紀中期の海成層から発見される化石生物で、棘皮動物に非常に近縁です。

しかしその中のスティロフォラは、尾部前端に神経索と脊索があるため、脊索動物門に属すると考えられています。

 

 脊索動物は、左右相称動物の後口動物に属します。

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左右相称動物(さゆうそうしょうどうぶつ)は、大きく、前口動物と後口動物に分けられます。その特徴は、

 

基本的に、左右相称またはほぼ相称です。例外は棘皮動物で、成体は放射相称ですが、幼生は左右相称です。

大部分の種類は、体が3つの胚葉(内胚葉・中胚葉・外胚葉)からなります(三胚葉性)。

口と肛門が別になった完全な消化管があります。

多くは体腔があります。

 

前口動物(ぜんこうどうぶつ)は、初期胚に形成された原口がそのまま口となって発生する動物で、旧口動物ともいいます。

後口動物(こうこうどうぶつ)とは、原口が口にならず、肛門となり、口は別に形成される動物で、新口動物ともいいます。

脊索動物門に加えて、棘皮動物門・半索動物門・珍渦虫動物門、などがあります。

 

 左右相称動物は、真正後生動物に属します。

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 真正後生動物(しんせいこうせいどうぶつ)は、後生動物から海綿動物を除いたものです。エディアカラ紀初期から現在まで生存しています。

特徴としては、胚葉(多くは三胚葉性です。刺胞動物門有櫛動物門は二胚葉性です。)によって作られる組織があり、胚が原腸胚(嚢胚)期を経ることが挙げられます。

 

 刺胞動物について。これは、外胚葉と内胚葉からなる二胚葉の動物です。これらの間には「中膠」(ちゅうこう)とよばれる寒天状の組織(間充織)があります。

体制は付着性のポリプ型と、漂泳性のクラゲ2種類の様式があります。

ポリプは、サンゴなどのように群体を形成するものも多いです。

クラゲは一般にはプランクトンとして生活しています。ポリプ型は無性生殖をするものが多く、クラゲ型とポリプ型を持つものは世代交代をすると言われています。

海綿動物とは異なり、個体性も基本的には明確で、組織・器官の分化がみられます。

独立した消化器や循環器系をもたず、胃水管系とよばれる体内の腔所がこれらの機能を担っています。肛門はなく、口によって摂食、排泄の両方を行っています。

体表面には原始的な感覚器や筋細胞が存在します。特にクラゲ類では平衡胞や眼が発達したものもあります。

網目状の神経系を形成していますが、中枢神経は分化していません(散在神経系)。

 

 刺胞動物門の起源について、ヒドロ虫綱が最も原始的であるとする説(ヘッケル説)と、

花虫綱が最も原始的であるとする説(ハッジ説)がありますが、近年の分子生物学的な研究では、後者を支持する知見が得られています。

 

真正後生動物は、後生動物に属します。

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 後生動物(こうせいどうぶつ)は、動物界(どうぶつかい) に分類される生物です。

真核生物に含まれ、一般に運動能力と感覚を持つ多細胞生物です。動物(真正後生動物)に加えて、海綿動物などがあります。

 

 海綿について。これは、無胚葉性で、放射相称の形を取ります。

固着性の動物で、胃腔という内側の空洞部には鞭毛をそなえた襟細胞が多数あり、この鞭毛によって小孔から大孔へ水を循環し、濾過摂食します(水溝系といいます)。

海綿の体内には大量の微生物が共生しており、種によっては全体積の40%を微生物が占めます。その多くが海綿体内からのみ発見される種です。

生殖は無性生殖と有性生殖の双方を行います。無性生殖として体表から芽が成長して繁殖する他、芽球と呼ばれる芽を体外に放出して繁殖する種もあります。

有性生殖も多様であり、雌雄同体と雌雄異体の双方の種があります。多くの種では受精後、幼生になるまでは親の体内で育つ胎生ですが、卵生の種も存在します。

 

 発生の過程において、胚葉の形成は起こらず、多細胞でありながら明瞭な器官の分化がみられません。

しかし、海綿動物にはホメオボックス遺伝子、TGB-β遺伝子など、多細胞生物としての分化、発生に関わる遺伝子群が既に存在していることが明らかになってきています。

また、骨格を構成する海綿質繊維の「スポンジン」の主成分は、他のすべての動物がもつ細胞外マトリックスであるコラーゲンの祖先物質です。

分子系統学等の情報から、多細胞動物は襟鞭毛虫の群体が起源であると考えられるようになり、海綿動物は最も原始的な多細胞動物であるという説があらためて提示されています。

 

 一方、最古の多細胞動物の化石であるエディアカラ生物群から刺胞動物によく似た生物が見つかっており、

刺胞動物の幼生に類似した単細胞生物の繊毛虫のようなものが多細胞動物の起源である、という説もあります(繊毛虫類起源説)。

 

後生動物は、ホロゾアに属します。

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 ホロゾアは、後生動物と、襟鞭毛虫など後生動物に近縁な単細胞生物を含むものです。

ホロゾアに属する生物の化石の中で最古のものは後生動物の化石であり、およそ6億年前のエディアカラ紀とされています。

 

  襟鞭毛虫(えりべんもうちゅう)は、単細胞生物の中では後生動物に最も近いとされています。

 これは、小さな単鞭毛の鞭毛虫で、体長が10μmを超える事は稀です。葉緑体を持たず、従属栄養性です。

 淡水域、海水域共に広く分布しますが、特に脆弱なロリカを持つ種は、環境が安定した深海を好む傾向にあります。

  1本の鞭毛を持っており、その基部を微絨毛が環状に取り囲んでという構造を形成しています。

 鞭毛は、餌粒子の捕食だけでなく、細胞の遊泳にも用いられます。この時鞭毛は細胞の後方に向けられます。

 これは、大部分の鞭毛虫が鞭毛を進行方向に伸ばすのとは対照的であり、襟鞭毛虫が後生動物に近縁である根拠の一つになっています。

 襟鞭毛虫も古くは二本鞭毛であったと考えられていますが、二本目の鞭毛は現在では退化しています。

  多くの襟鞭毛虫は籠状の殻であるロリカを形成します。ロリカは淡水種では有機質のみ、海産種では有機質に加えてケイ酸質です。

 

  上記のように、群体性の襟鞭毛虫が多細胞動物の起源である、という説がありますが、珪酸の代謝経路や収縮胞の使われ方などにも後生動物との共通点があります。

  また、多細胞生物特有の遺伝子と考えられていた、チロシンキナーゼやイノシトールリン脂質シグナル伝達系に関する遺伝子も存在するそうです。

 これらは、外界の情報を取り入れるのに使っていた可能性が考えられています(分子からみた生物進化P231)・・・下記のようにコロニー内での情報伝達でしょうか。

 

  巨大なコロニー300-500μmもあります)では、コロニー内の細胞形態に分化が見られます。

 表層付近の細胞が鞭毛や明瞭な襟を持つのに対し、群体の中央付近の細胞は球形で襟や鞭毛、ロリカが発達しません。

 このような細胞形態の変化が、多細胞生物における細胞の分業体制の起源となった、とする意見もあります。

 

  ホロゾアは、オピストコンタに属します。

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 オピストコンタ(後方鞭毛生物)は、後生動物と真菌に加えて、原生生物数グループからなります。

共有形質は、動物の精子やツボカビの胞子のような鞭毛を持った細胞が、後ろ側にある1本の鞭毛で進むことです。

対照的に、これ以外の真核生物では鞭毛を持った細胞は1本ないし複数の前方の鞭毛で進みます。

オピストコンタのうち、後生動物と菌類のみが多細胞性で、他は単細胞です。これらの単細胞生物は、ほとんどは真菌よりは後生動物の方に近縁です。

 

菌類(きんるい)とは、一般にキノコ・カビ・酵母と呼ばれる生物です。細菌などと区別するために真菌(しんきん)ともいいます。

真核生物に含まれ、植物よりも動物に近い系統とされます。

 

細胞壁のある細胞からなり、先端成長を行うものが多く、これらは高等植物と共通します。

葉緑体を持たず、光合成も行わない従属栄養生物であり、この点は動物と同じです。

分解酵素を分泌して細胞外で有機物を消化し、細胞表面から吸収する、という独特の栄養摂取の方法をとります。

特に、セルロース、リグニン、コラーゲンといった他の生物にとって分解の難しい高分子を炭素、窒素、リンの低分子化合物に分解することができるので、

それらの物質を生態系のサイクルに戻す分解者としての役割を担っています。

 

 単細胞のものから、多細胞生物まであります。しかし、多細胞体は、菌糸という1列に配置する細胞列しか持たず、真の組織は発達しません。

体が多数の菌糸から構成されているものは糸状菌(しじょうきん)といい、単細胞のままで繁殖するものは酵母(こうぼ)と呼ばれます。

 

 生殖には、多くは胞子を形成します。生活史は、無性生殖と有性生殖を含むものが多いです。

 生活環においては、核が単相の状態が優先し、複相の期間は限られます。(ヒトの場合、大部分は複相です。)

担子菌および子嚢菌は単相 (n) の一次菌糸が体細胞接合により二核の二次菌糸となる時期があり、複相 (2n) に対して、重相 (n+n) 世代と呼びます。

酵母は出芽または分裂により増殖し、細胞融合を行う例もあります。

 

 菌類の系統進化は、近年の分子系統解析により種々分類の変更がなされています。

鞭毛細胞を持つのはツボカビ類のみであることなどから、これがもっとも原始的なものと考えられています。

接合菌類は、接合胞子のうを形成するグループです。これは、形態・構造に単純な面が多いため、比較的下等なものとみなされています。

子嚢菌は子嚢の中に胞子をつくるグループで、ビール酵母などを含みます。

担子菌類は、担子器に胞子を外生する群で、多くのキノコを含みます。これらが、より高等なものと考えられています。

 

 地衣類は、コケ類と間違われやすいですが、菌類の作った構造の内部に藻類が共生して成立している、複合的な生物体です。

両者は強く結びついて生活しており、現在では菌類に組み込まれています。

 

 菌類は、動物よりも、植物との関係が深く、ほとんどの陸上植物が、菌根(植物の根と菌類との共生によって形成される器官です。

尚、細菌と植物の根との共生体は、根粒といいます。)を持っています。

また、菌根が古生代から存在したらしい証拠も見つかっています。

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 オピストコンタは、同じく鞭毛が1本であるアメーボゾアと合わせて、ユニコンタと呼ばれます。

 

 アメーボゾアは、真核生物で、アメーバ類(アメーバ様生物)の一部と、粘菌類からなります。

アメーバ類のなかでも葉状仮足を持つものが含まれます。ほとんどが単細胞性で、他の生物と共生するものもあります。

一方、粘菌類(変形菌細胞性粘菌)は、多核ないし多細胞で胞子を作ります。

大きさは、10-20 μmのものが多いですが、オオアメーバは長さ800 μmに達することがあります。

多核のアメーバ類では、長さ数mmに、変形菌では数十cm四方に広がるものもあります。

 

 細胞は、顆粒を含んだ内質(エンドプラズム)と、透明な外質(エクトプラズム)とに分けられます。

アメーバの多くは、移動時、細胞全体が1つの仮足として機能し、明確な前後を持っています。

 アメーバやカオスのような裸のものありますが、有殻アメーバも含まれます。

この殻は、ナベカムリのように有機物質でできていたり、ツボカムリのように集めた粒子を接着していたりしており、仮足が出てくる口が1カ所開いています。

 ほとんどのものは鞭毛(べんもう)を欠き、有糸分裂以外で微小管による構造を作りません。

しかし、古アメーバ類には鞭毛を持つものがあり、また変形菌は二鞭毛性の配偶子を作るものが多いです。

鞭毛は微小管の円錐で固定されており、オピストコンタとの近縁性を示唆します。

 ミトコンドリアは、特徴的な分岐する管状クリステを持っていますが、古アメーバ類ではミトコンドリアが失われています。

 

 栄養様式は、食作用(ヒトの白血球など自然免疫系も行います。)によります。

ウロイドという瘤を持つものもあり、周期的に細胞から切り離されます。

ほとんどの種は食料が不足したときにシストを形成することができ、これが空中を運ばれて新しい環境に移入することができます。

変形菌では胞子と呼ばれ、子実体とか胞子嚢と呼ばれる柄の付いた構造の上に形成されます。

 

更に、鞭毛が1本ではないいくつかの小さな群を含めた系統は、改めてアモルフェアと名づけられました(詳細は不明です)。

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 オピストコンタ→ユニコンタ→アモルフェア?は、真核生物に属します。

 真核生物(しんかくせいぶつ)は、動物、植物、菌類、原生生物など、細胞核と呼ばれる細胞小器官をもつ生物です。真核生物以外の生物は原核生物と呼ばれます。

 

 3ドメイン説では、古細菌(アーキア)ドメイン、真正細菌(バクテリア)ドメインと共に生物界を3分します。他の2つのドメインに比べ、非常に大型で形態的に多様性に富みます。

かつての5界説では、動物界、植物界、菌界、原生生物界の4界が真核生物に含まれます。

 

 全真核生物は、オピストコンタ、アメーボゾア、エクスカバータ、アーケプラスチダ、SAR 5つのスーパーグループにまとめられます。

更に、オピストコンタとアメーボゾア、アーケプラスチダとSARが、クラスターにまとめられます(すなわち真核生物は大きく3つに分かれます)。

ただし、スーパーグループが不明な小さな系統が多数あり、詳細は不明です。

 

 最も古い真核生物の化石は、27億年前の地層から検出されたステランと呼ばれる真核生物に由来する有機物質です。

また、真核生物の化石そのものも21億年前の地層から発見されています。ただしこれらの化石が真に真核生物由来かどうか、詳細は不明です。

 

 真核生物の起源についてです。真核生物の本体は、古細菌の姉妹群、または古細菌そのもの(エオサイト説)とする説が有力です。

これは転写や翻訳など遺伝情報に関わる遺伝子、一部の細胞質で働く遺伝子が古細菌に近いことから支持されています。

細胞内小器官であるミトコンドリアや葉緑体で働く遺伝子や一部の代謝に関連する遺伝子は真正細菌と類似性を示しています。

これは遺伝子の水平伝播および共生したミトコンドリアや葉緑体などに由来します。

 

 成立過程は、捕食説(αプロテオバクテリアと大型の古細菌がもう一方を捕食しようと試みたとする説)、

水素説(メタン生成古細菌とαプロテオバクテリアによる廃棄物のやり取りをもとにした共生)などいくつか説がありますが、

いずれにせよ20億年前までには真核生物が成立したと考えられています。

 

  共通祖先(きょうつうそせん)とは、生物進化をさかのぼることで生まれた全生物の祖先型生命です。

 LUCA (Last Universal Common Ancestor) ともいいます。現在、生物は、原核生物と真核生物に分けられますが、これらの祖先に当たるものです。

 

1989年、ゴガルテンら岩辺らによって全生物を対象とした有根系統樹が作成されました。

これによると、原核生物と真核生物の分岐よりも以前に、古細菌と真正細菌の分岐が起きたという結果が得られました。

 

共通祖先には以下のような提案がありますが、これらの提案は論じている生物の世代や時間が異なっていることも考えられ、プロゲノートはコモノートに進化したと考えることも可能です。

分子系統樹の根元に近い生物の中に高度好熱菌や超好熱菌が多く見られるため、共通祖先型生命は、好熱菌であったと考えられています。

更に、ゲノムサイズや遺伝子数は少なかったと考えられています。

 

プロゲノートウーズが提案した、遺伝子型と表現型の対応関係の成立しておらず、遺伝的仕組みが成立していない生物です。

 コモノート山岸が提案した、環状のDNAを持つ遺伝の仕組みが成立している生物です。

 センアンセスタードリトルブラウンが提案した、各遺伝子の系統樹分岐パターンの違いを含めた曖昧な共通祖先を意味する概念的な生物です。

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