2002.8.29 愛知川上流

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 風15号の影響を受け滋賀県地方に久しぶりに雨が降りました。 アメダスの軌跡を追って見ますと鈴鹿方面に青い縞模様が描かれており、かなりの雨が降ったものと思われました。
それを見て居ても立っても居られず、自分が長年の経験で作り上げた鉄則を破ってしまいました。
『八月は渓には行かない』     結果は見事な惨敗でした・・・  ムムム・・・

最初に針に付けたミミズがそのまま付いたままである。 20日ほど前にあれほど居たアブラハヤは一体何処へいったのであろう。 これほどまでに綺麗に掃除をしてくれたのは如何ほどの人が入渓したのだろうか?  ここでついつい以前に目撃した悪い思い出を考えてしまう。 投網それともバッテリーだろうか?

私の釣り仲間には唯一の決め事がある、その他規則は何も存在しない、『アマゴ又は、岩魚を釣ればビールを飲んでも良い』との。 しかしながら今日はどうだい・・・ アブラハヤ一匹も釣れやしない
ここで規則を犯すことは私が僅かに持ち合わせているプライドが許さない。 仕方なく一般人がおいそれ行かない上流へお茶を飲みながら足を伸ばすがそれでも流れが細く釣りにならない。
やっと人の痕跡がほぼ無いところで18cmと小さいながら腹の黄色い居着き岩魚が釣れた  ありがたい

 は着実に秋の気配が漂い始めました。 倒木にはきのこが沢山生え、一部の木の葉は色づき、栗やどんぐりは実をたわわにし、荒れた林道にはススキが咲き誇っている。
竿を出せば必ず秋アカネが1匹、二匹と止まり何となく竿先が重く感じられる。

 この季節になると何時も思い出すのは熊谷栄三郎氏がある雑誌に載せられた『キンモクセイが気になる理由(わけ)』と題する短篇である。
氏は滋賀県湖南地方のK市にお住まいですが、ある年の9月末の朝に自宅裏庭で十万匹とも二十万匹とも知れぬ秋アカネが幅数十メートルの赤い川になって北へすなわち琵琶湖方面へ飛行している光景を見られた。 それら秋アカネは全てキの字を二つ重ねたつがいになっており、シャカシャカ、ブルブル と羽音を立てて飛び二時間以上も続いた。 それらは毎年ではないが九月末に五回程観察された。 その時はいずれも丁度キンモクセイがつぼみを膨らませ、かすかに匂いを放ち始めたときであった。
すなわち林道で秋アカネの大群に会えば源流で岩魚が曝釣り出来、キンモクセイがほのかに匂いを付けると秋アカネの大群が自宅上空を編隊飛行するのが見られるとの事である。

 夏場の御在所岳山頂は秋アカネの集結地として良く知られていますが、その数は数十万匹〜百万匹に達すると云われています。 集結目的は涼を求める事と恋愛し伴侶を探すことである。 秋風が吹き始め平野も涼しくなると定められた産卵地へ群れをなしてペァーで下ることが知られている。 過去の調査結果では御在所岳山頂でマーキングされたものは殆どが三重県や名古屋等の太平洋側で発見されています。
御在所岳山上公園では7月21日に秋アカネの飛来調査のためのマーキングが実施されたと新聞にありました。 もし羽にGマークのある赤とんぼを見られたら下記へ連絡してください。
       日本カモシカセンター  TEL 0593(92)2028
 ここで大きな疑問が生じるわけですが熊谷氏の自宅があるK市上空を飛来して琵琶湖方向へ向かう秋アカネは、一体どの山で集結していた群れなのだろうかと?
私の住まいはK市の南隣りに位置する市であり、丁度鈴鹿を結ぶ直線上にあると思われ毎年この季節なると空を見上げているのですが、一度もそんな光景に遭遇したことが無い。 今年も懲りずに見上げる予定ですが・・・

オオムラサキ

020918