2003.5.25

さらチ

「沙羅」は「さらチ」になってしまった。


「さらチ。耳 きれいきれい しよ。」

「さらチ。 何してたん?」

「おいしかった? さらチ?」


沙羅のことを「沙羅ぴー」と呼んだり、「沙羅リン」
と呼んだり・・・時には「沙羅ベエ」 そして「沙羅ちん」
となったあと、

「さらチ」になってしまった。


自分にとって愛しい人を呼ぶ時、
こんな風に、名前に余計なものをくっつけて呼んでしまうのだろうか。


そして「さらチ」は、沙羅と二人きりの時にだけ使われる呼び方。

けっして人前では使わない。


ええ歳こいて「さらチ」なんて・・・って。
ほんとは自分でも思っている。



朝、目覚めたとき、隣でドテッと横になっている沙羅に

「さらチ〜ぃ おはよ〜  眠いよお〜。」
と言いながら、毎朝抱きついている
なんて・・・・

けれど、これが私のとっても幸せな時間。


「さらチ〜ん  起きるよ〜 う〜ん 眠いよお」

沙羅は、しっぽをパタンパタンと布団に打ち付けている。

目覚めてしばらくの間、そうやって沙羅とじゃれ合ったあとで、
やっと朝の散歩に出かける。

早朝の爽やかな空気の中を沙羅と歩くのもとても
気持ちがいい。


いつ、どんなとき、どんな角度で沙羅を見てもなんだか


かわいい


胸がきゅん!となってしまう。


どうしてこんなにかわいいの?
沙羅を愛しているから?
他の人から見たら、そうでもないの?
もしかしたら、私がよその犬を見るのと同じくらいの
感想しか、よその人は、沙羅に対して抱かないのかも?

たぶん そうであろう。


沙羅はこのごろ、よく「おなら」をする。


ぷぷぷ〜   ぷっ  ぷっ 


と、かなり長いおならだ。


それでも やっぱり「それもまたかわいい」と思ってしまう。



なんなんだろう。 この感情。


今まで、恋愛もいくつか経験してきた私であるが、
男の人に対して、こんな気持ちになったことなんて、

ない。


もしかして、

私が相手に対して抱かなかっただけで、
相手の人は私に対して、こんな感情を抱いていたのだろうか?

とも

思ったりして・・・


これが、愛?

「愛する」っていう気持ちなの?


なんだか少女マンガの主人公のように、瞳をうるうるさせながら、
沙羅を見つめてしまったりするのだ。



そして、私一人で買い物をしていて遅くなったとか、
友達とごはんを食べに行っていて、午前様になった時、
そんな時でもじっと一心に待っていてくれる沙羅に対して、
「愛しい」という気持ちは倍増するものなのだ。



そう

沙羅は私に、

「愛する気持ち」を教えてくれた。


しかし


この先私が、だれか男の人に対して、
こんな感情を抱くことが、果たしてあるのだろうか?


ないんじゃ ないのかなあ・・・ (-_-;)