シュタイナー通信プレローマ

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編集後記より
マルタの会

「シュタイナー通信Pleroma」廃刊のお知らせ

いつも通信を購読してくださり、ありがとうございます。
急なお知らせとなりますが、「シュタイナー通信Pleroma」は2015年36号をもって廃刊となります。

プレローマの前身である新潟のシュタイナー通信『ティンクトゥーラ・虹』が創刊されたのは21世紀を迎えたばかりの2000年4月でした。元々、新潟県内のシュタイナーに関する様々な活動をご紹介する架け橋として発信した小さな冊子が出発点でした。そのときの裏表紙にはこうあります。

天空の青、茜、群青、刻々に変化する海の色、夜空に輝く月の光…それらをゲーテは色光−ティンクトゥーラ と呼んでいる。その色は肉眼では見ることはできるが、手にとって触れることのできない色、常に透明である (志村ふくみ氏による)。そして、虹の色もティンクトゥーラです。新潟のシュタイナー通信『ティンクトゥーラ 虹』は、透明な体となって、各活動と皆さんとの架け橋(虹)としての役割を担います。

『ティンクトゥーラ・虹』を引き継ぎ、『シュタイナー通信Pleroma』となったのは2007年でした。その後新潟県内だけではなく全国に執筆者と購読者は広がり、内容も充実したものになりました。プレローマの裏表紙にある言葉です。

「人間はプレローマへの憧れを感じて地上で生き、絶えずそこへ戻っていこうと願っているのです。」(高橋巖) シュタイナーはプレローマと呼ばれる6柱のエロヒム(太陽神)を宿したのがキリスト存在だと明かしました。 聖書ではプレローマは「満ちあふれたもの」を意味します。それは無限の中では無であると同時に全てであり、 また、区別のなさでもあります。「シュタイナー通信Pleroma」、たくさんの言葉と内実に満ちたものでありた いと思っています。

2000年から2015年まで15年の長きに渡り続けてこられたのは、寄稿して下さる方々、読んで下さる方々、購読して下さる方々、校正して下さる編集員のお陰そのものです。15年の歳月の中には本当に色々なことがありました。先ずは書いてくださる方を捜し連絡を取り合い、文章を校正した後、当初は、印刷し製本作りをし、封筒詰めや折り込み、発送と一連の作業を殆ど手作業でメンバーと年4回行っていました。当然ですが、それだけでは通信は成り立ちません。読んで下さる購読者を募る、いわば営業があってこそ、地に足がつきます。

「書きたい、訴えたい、読んでほしい」に対して、「読みたい、知りたい、分かりたい」という双方向のコミュニケーションをつなぐ役目が通信でした。さらにその根底には、シュタイナーの語る「衝動」とも言える熱がありました。人智学を、通信という媒介を通して活動していくことです。

通信を発行し続けることで、たくさんの方々と知り合い、交わり、関係が深まり、次の「衝動」へつながりました。熱は熱を生み出し、新たな地平へ歩みだす勇気を与えてくれます。

残り2号になりますが、最後までお付き合いくださるとありがたいです。これまでのご購読に心から感謝申し上げます。

2015年6月30日  エンドウマリ