親 教師 人として

強者と弱者

 見た目はまったく違うものに見えても、奴隷という存在をつくった支配者の行動の理由と
上下関係を秩序あるものと信じ、上の立場になろうとする人の行動の理由は同じもので す。

 支配者は、他者によって満たそうとして奴隷という存在をつくるために、力によっておさ
えつけ、言いなりにさせようとします。

 そのために、まず経済をつかんでいきます。
 経済をつかむことで、奴隷という存在でしか生きていけない状態にするのです。

 そして、次に政治をつかみ、支配者であり続けるための法をつくります。
 それは、相手を服従者という存在に押し込め、そむけば罰を与え見せしめにするもので
あり、相手は恐れとその中でしか生きていけない弱みとで従い、言う通りにするしかありま
せん。

 こうして支配者と服従者というつながりが成り立つ一般レベルの社会ができ、組織レベ
ルにも成り立ち、そして向かい合うだけで、そうした個人レベルの社会ができるようになり
ます。

 そこには認め合い、協力、信頼という人らしく生きていくためのつながりは一切ありませ
ん。

 そして、支配者も服従者も幼い頃からそうした環境の中で育ち、そのような社会の中で
の生き方しかできない教育を受け、これが人間というものであり、自分の生きるすべと
信じるようになれば、それらのことは文化となります。

 そうなれば、なかなかそこから抜け出すことはできません。

 奴隷制度に対して疑問すら抱かなくなり、誰もが皆、そうして自分の存在を安定させてい
るものと信じ続けます。


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