保育所に入れない児童急増

待機児童数2万5000超す!東大阪では246名(昨年比90名増)

 不況の中で働きに出たいと望む女性は増えています。ところが前年から増えた保育所は全国でたったの16カ所。これでは国民の苦境が解消されるべくもありません。政府の試算でも100万人分の新たな保育所が必要です。

 認可保育所に申し込みながら満員で入所できない「待機児童」が、2009年4月1日時点で前年同期比5834人増の2万5384人と1.3倍に急増していることが7日、厚生労働省の調査で分かりました。2年連続の増加で、2万5000人を超えたのは6年ぶり。増加の人数や率は現行方法で統計を始めた01年以来、過去最多でした。昨秋以降、「雇用破壊」のもとで失業やリストラ、賃金水準が悪化しており、同省は「不況で共働きが増えたのが大きな要因」(保育課)とみています。

 保育所数は2万2925施設で、前年同期比で16カ所しか増えていません。定員は同1万1192人増(同0.5%増)の213万2081人で、定員充足率は95.7%と年度途中ではほとんど入所できない状況です。私立に限ると、103%と定員をオーバーしたつめ込みになっています。

 自民・公明政権が、認可保育所の増設を怠り、定員を超えた子どものつめこみや認可外の保育サービス活用など安あがりの対策にたよってきたためです。

 日本共産党は、公共施設活用による臨時保育所設置などの緊急措置の実施とともに、認可保育所の抜本的増設に踏み出すことを求めています。

 総選挙後も引き続き検討が続いている保育制度改悪や「地方分権」の名で保育の最低基準を崩すたくらみもストップする必要があります。新政権には、保育への公的責任の強化に転換することが求められます。

東大阪でも873名の未入所児

 国に報告する「待機児童」数は246名と、昨年に比べ、90名も増加、実際に保育所を希望して入れなかった未入所児童は873名で昨年よりも118名も増えています。過去5年で最多。

 こんなもとで、市は来年度から市立金岡保育所の募集を停止しようとしています。

 日本共産党市議団は、市の方針は撤回し、希望する人が入れるだけの保育所をつくることを求め、奮闘します。

待機児童と未入所児童の違い

未入所児童
保育所を希望しても入れなかった子どもの数。
待機児童
未入所児童から、専願や育休中など、国が「待機には当たらない」とする理由の方を除いた人数。
東大阪でも待機児童急増!
地域 待機・未入所 08年度 09年度 増減
A地域 待機児童 30人 14人 ▲16人
未入所児 101人 89人 ▲12人
B地域 待機児童 20人 21人 1人
未入所児 112人 98人 ▲14人
C地域 待機児童 42人 61人 19人
未入所児 149人 184人 35人
D地域 待機児童 21人 78人 57人
未入所児 178人 254人 76人
E地域 待機児童 19人 19人 0人
未入所児 72人 65人 ▲7人
F地域 待機児童 24人 46人 22人
未入所児 101人 133人 32人
G地域 待機児童 0人 7人 7人
未入所児 42人 50人 8人
合計 待機児童 156人 246人 90人
未入所児 755人 873人 118人

 金岡保育所のある地域はG地域。

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