拳龍会初代会長 廣川 弘 選
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礼 | この道は 折り目を正す 道なれば いたらぬとても 身の徳となる |
形 | 空手とは まず身のかきを 本として さてその後に 人に勝つべし |
組手 | 武を習い 人を損ねる ことならば 天下一にも なりて益なし |
捨身 | 切り結ぶ 太刀の下こそ 地獄なれ 踏み込み見れば あとは極楽 |
禁躰 | おのが身に われが非を打つ 工夫して つもる位の 心よく知れ |
三戦 | この道の 拳のみなもと たずねやで 浅瀬を走る 智恵ぞはかなき |
有構無構 | かまえとて ままに習い おぼえても 用いる時は 身のあだとなる |
自然体 | 拳はただ 梅の立木の 姿にて すぐなる道に 花を咲かせよ |
放つ位 | 張れや張れ ただゆるみなき 梓弓 放つ矢先は 知らぬなりけり |
気 | 器量よく 力あるとも 借りものぞ いのちのもとの 気こそ我なり |
柔の理 | さまざまに 敵をあしらう その技は 心静かに 流すそのさま |
剛柔一体 | 巨いなる 道の心を たずぬれば 剛に柔あり 柔に剛あり |
相抜け(間合) | 敵拳の 一寸かわすと 見るならば 合抜けて攻め 我が身あずけて |
守破離 | この師をば 成程えらみ とりたらば わが思惑は 捨ててつとめよ |
入身 | 入身する 心ざしある 人ならば 勝つことやめて 負けて見よかし |
進退 | 手先にて 突き出す拳は 弱みなり ふみ込み突くも 身にて突くべし |
研修 | のびのびと 稽古の時に よく負けて まことの勝の あるようにせよ |
体得 | この道は よく習いつつ よくおぼえ 忘れて勝つぞ まこととはいう |
機 | 突くとても 無理やり 突くと思うなよ 手の内拍子に のりて機の勝 |
間 | 敵味方 なにと乱れて 隙なくも 入るは拍子に 突くが間の勝ち |
序破急 | ゆるやかな 動きの中に ひそめたる 研ぎに研ぎたる 急変の拳 |
気合 | エイヤーの 気合の下こそ 秘術なり 神もほほえむ 勝負なりけり |
技法無限 | 空手とは 上手と人に 言われても へり下らねば 一生の下手 |
勝負 | 思えたゞ 勝負は時の 運ぞかし 己れをつくす 人のまことを |
すだれ | わが色は 敵に知られぬ 手立てにて 考えてとれ 敵の色合 |
自在 | 稽古には 品もかわるぞ さまざまに さそう心得 手しな身の曲 |
清濁併呑 | 兵法は こころざしさえ 正しくば 濁も味わい 心してとれ |
任道 | 軽くなく 重くはあらじ おそからず 急ぐ心を あしきとぞいう |
極意 | 深山路を ほのかにみれば 奥深し 分け入り行かば 里に出にけり |
水月の位 | この道は まことの所作を 修行して 心静かに なれば名人 |
仁義礼智信 | つねづねに 五常の心 なき人に 家伝の兵法 印可許すな |
君子の拳 | 世を保ち 国の守りと なる人の 心に兵法 つかわぬはなし |