白峰三山3000m超高層縦走報告(二日目)
【2日目】北岳山荘〜中白根山(3055m)〜間の岳(3189m)〜西農鳥岳(3050m)〜農鳥岳(3026m)〜八本歯コル〜広河原
4:00 起床。昨晩よく眠れたので体が軽い。朝食は4:30からなので、もうちょっと遅く起きても良いのだが
先にキジ打ちを済ませておかないと小屋のそれは混雑するのを立山・雷鳥沢で思い知らされた。朝食
まで少し間があったので小屋に設置されたTVで天気予報を見る。今日も快晴のようだ。星が綺麗!
ほどなく朝食の用意が出来たとのアナウンスがあり、食堂に入る。ひとつのテーブルに14人位が座る。
運悪く(^^;)私の座る席にみそ汁の鍋が用意されていた。全員分のみそ汁を注ぎ終る頃には早い人は、
二杯目のお代わり寸前だった。ご飯二杯を頂き、オリジナルTシャツを購入して出発の準備をする。
小屋から広河原までを3時間とみていたので14:00までにここに戻って来れたらそのまま下山、それ
以降になったらここでもう一泊することにして出発した。どうせ戻ってくるから余分な荷物は、デポ
しておいても良いのだが、気が変って奈良田に降りることになっても良いようにと担ぐことにした。
4:50 北岳山荘出発。私の腕時計では5:00となっていたが、GPSでは4:50となっているのでこちらを載せます。
まだ少し薄暗いが、ヘッ電つけるほどでもない。歩き出してすぐに目の前に雲ひとつない富士山の姿が、
左手には昨日登った北岳のシルエット、そして眼下には雲海というまさに地上の別天地というべき構図
が視界に飛び込んでくる。さらに少し登った頃に北岳の右側からご来光が姿を見せ始める。素晴らしい。
ここで何枚もデジカメのシャッターを切る。この頃はまだましだったが、この後は風がすごかった。
5:15 中白根山(3055m)。今回の山域は、白峰三山とも白根三山ともいう。何故だろうと思いつつここは通過。
北岳からみた中白根山〜間の岳間は、まっすぐなだけの道に見えたが、ここへ来て一度下って登り返し
であることが判明。これがまた結構な登りだが、風が強かったお陰であまり汗をかかずに済んだ。
5:58 間の岳(3189m)到着。さすが標高日本第四位の山だけのことはある。360度の大パノラマであった(^o^)
来た道を振り返ると左に甲斐駒&仙丈を従えた北岳の姿が美しい。右側は、鳳凰三山だったのだろう。
荒川三山やこれから行く農鳥岳もよく見えた。ここから農鳥小屋までガレた道を380m程下らねばならず
さすがに膝に堪える。帰りにはここを登らねばならないかと思うとちょっとウンザリする。小屋から
登ってくる人の顔はどれもしんどそうであった。「お疲れ様〜」と声をかけながら道を譲ること数回。
6:45 農鳥小屋到着。小屋の主人らしき人が布団を干していた。ここの親父さんは頑固ものだそうだ。
今時の山小屋は設備も食事も整っていることも多いが、ここは昔ながらの山小屋という感じである。
ここに泊まると甲府の夜景が綺麗に見えるらしい。ここから急な登りと岩場があるので余分な荷物を
岩場の陰にデポして身軽な状態で西農鳥岳を目指す。ここから先は、極端に人が減ってくる。
7:28 西農鳥岳(3050m)到着。日本第15位の高さであるが、百名山でないからか農鳥岳の方が目立っている。
農鳥小屋からここらまでは険しい岩場を西側に巻くようなルートになっている。岩場を結構下る、下る。
本当にこの道で合ってるのかとGPSを取り出して確認するほど下る。雨の日などは止めておきたい。
風もきつく、吹き飛ばされそうな感じである。農鳥岳からの折り返しでは、ここらが一番怖かった。
7:54 農鳥岳(3026m)到着。山頂には5〜6人いたが、北岳山荘からの到着は、私だけだったようである。
コースタイムでは北岳山荘から4時間強となっているが、好天に恵まれ3時間程で到着できた。
塩見岳や荒川三山、富士山などと回りが教えてくれる。双眼鏡を持ってくれば良かったと後悔。
山頂でしばし休憩した後、また来た道を折り返し、今日中に広河原まで下山することにした。
8:03 農鳥岳発→8:26西農鳥岳→9:06農鳥小屋→10:25間の岳→(途中で雷鳥3羽に遭遇)→11:05中白根山
11:30 北岳山荘到着。14:00の予定より早く戻れたのでこのまま広河原まで下山することにした。11:34発
これまで高山植物などがあまり見られず、ちょっと寂しく思っていたが、小屋から八本歯のコルに
向かうトラバース道ではお花畑が一斉に広がった。満足。満足。回りの景色ともマッチして最高だ。
デジカメでお花畑を撮影していると後から追いついてきた来た外人カップルが真下の岩場に日本猿
がいることを教えてくれる。10数匹はいたと思われる。可愛いしぐさに皆さん立ち止まっていた。
12:43 八本歯コル。ここの手前から岩がゴロゴロして岩場を飛ぶように歩く感じ。コルの手前でハシゴを
使って一山越さねばならず、この辺りで少し膝にきていた私には結構な高度感でちょっとびびった
ここから二俣まではハシゴが何回も登場してくる。かなりの急斜面だ。二俣から登ってくる人々は、
ハシゴを登る毎に立ち止まって息を整えている。登りに使わないで良かったと思った。
14:00 二俣到着。思ったより時間がかかった。膝が笑いかけていて思うように歩けなかったのが原因だろう。
ここで小休止。サロメチール&エアーサロンパスを膝やふくらはぎに塗りたくる。お〜大分改善した。
15:15 広河原到着。下山届けや着替えを済ませ、15:45広河原を後にする。
途中のR20沿いにある天恵泉ヘルスピア白根で入浴し、汗を流す。入浴のみなら¥610です。
来るときには背後になっていたので気がつかなかったが、韮崎ICまでは富士山が目の前にみえ感動する。
18:25 韮崎ICより中央道にのる。22:45名神吹田IC着。22:55自宅着。(往復900km)
今回は、天気に恵まれ展望や高山植物のみならず、日本猿や雷鳥にも巡り会え最高の山行でした。
長文、駄文おつき合い頂いた方、ありがとうございました。m(_ _)m
この山行きの24時間後、片道780km運転で大分臼杵まで祖母山登りを兼ねて里帰りでした。きつかった〜
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