50MHz DSB/AM/CW マイクロパワートランシーバ
PAV-6 の製作


海のかざり

2011/7/16
Last update : 2017/8/15

花のアニメPAV-6の概要

50MHz DSB/AM/CW マイクロパワートランシーバ「PAV-6」を製作しました(2011年4月完成)。
PAV-6 のキットは、製作当時、キャリブレーションから発売されていました。
同社のウェブサイトによると、PAV-6 は、「受信機を調整するための信号源としての発振器、送信機の変調をモニターするためのDC受信回路・・・・を組み合わせてみると、これはトランシーバではないかという発想で開発」されたそうです。説明書にも「50MHzのものさし」という表現があり、送受信機の調整・測定グッズとトランシーバの両方に位置付けられます。出力は 70μW で、DBM の SA602 がファイナルになっています。開発・設計は JA3PAV 仁木 OM です。
ウェブサイトを検索してみると、実際に交信した方がいらっしゃるようです。
今回、アルミケースは「あゆ 40」 と同じ、テイシン TC-110(W80×D110×H30)を使用し、小型に仕上げました。

今回製作した PAV-6

今回製作した PAV-6
(改造してスピーカ仕様にした)
(前面の LED 2個は追加したもの)
(左のスイッチはモード:上が AM、下が DSB および CW)

今回製作した PAV-6 リアパネル

今回製作した PAV-6 リアパネル
(左から、電源ジャック2個、外部受信機切り替え、アンテナ、クリスタルイヤフォンおよび電鍵)
(電源ジャックが2個あるのは、たこ足配線用)


花のアニメ今回の製作概要(改造点)

主な改造点は以下の通りです。オリジナルを尊重し、出力アップはしませんでした。

VXO 部  ジェネレータ部

PAV-6基板
左: VXO 部 右:ジェネレータ部
(ジェネレータ部右上のオーディオフィルタはオプション)

MC-6 LM386 アンプ

LM386 アンプは、アイテック電子研究所の MC-6 を使用
(NJM386BD に交換)

配線が多く、フタを閉めるのに苦労しました。

今回製作したPAV-6の内部

今回製作したPAV-6の内部
(ジェネレータ部の横に超小型のリレー2個を取り付けているが、配線が多くて見えない)


花のアニメVXOについて

オリジナルの VXO は 水晶振動子がキャリブレーションから発売されている動く水晶「50.2VXO水晶」、VXO コイルは FCZ VX3 ですが、今回はオリジナルどおりに製作しました。PAV-6の説明書には周波数可変範囲は 50.10〜50.35 MHz と書いてあり、再現性が良好です。

状態 水晶振動子 VXOコイル 周波数可変範囲(※) 備考
組立後
フタ無し
オリジナル
(50.2VXO水晶)
オリジナル
(FCZ VX3)
50.181〜50.409 MHz
50.131〜50.408 MHz
組立後
フタあり
オリジナル
(50.2VXO水晶)
オリジナル
(FCZ VX3)
50.111〜50.399 MHz

※:FCZ VX3 はインダクタンス可変のため、周波数はあくまで「例」です。

ポリバリコンで 280kHz 以上可変させており、減速機構が無いので、実交信用としてのチューニングは非常に難しいです。


花のアニメ製作後の感想

受信は別途製作したポケロクより高感度で、メーカー機で聞こえる局はほぼ聞こえていました(LM386アンプを通した後の場合)。また、受信音はたいへんきれいです。多少聞こえる局数が減りますが、クリスタルイヤフォンでもよく聞こえます。
変更申請完了後、強い局を呼んでみていますが、現在まで、一度も応答がありません。
今のところ、トランシーバの形式を備えた調整・測定グッズですが、時々交信に挑戦しています。

2017/7/1、CWで交信できました! 出力は 10μW、距離は 27km でした。


花のアニメPAV-6関連リンク

  矢印のアニメ A Vacuum tube radio 真空管 ラジオ のページ・・・50MHz Micro Power Transceiver (70uW)


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