京商 キャリバー30 改造編
3.スワッシュプレート

★なぜスワッシュプレート?
キャリバー30を飛ばしはじめたのですが、飛ばしているうちにいくつかおかしいなと思うところが出てきました。
その1つがホバリングをしていてトリムがやたらとずれることです。ネクサスや他の機体を飛ばしていて、ここまでずれることは経験したことがありません。1タンク飛んでいる間もトリムがずれて決まらないのです。それでも風のせいかな?と
騙し騙し飛ばしていたのですが、そのうちちょっと回転があがるとフラッターが起こりだしました。今までネクサスでさんざん
過回転にさせていたと思うのですが、こんな症状が出たのは初めてで最初何が起こったのかわかりませんでした。
原因がわからずそのまま原因を探りながら飛ばしていると今度はトラッキングがずれる現象が起こりました。それも短時間の間、アイドルアップ状態でホバリングをさせた後少し上昇をさせ、再び降ろしてきてホバリングをさせると5〜10
秒間くらいずれるのです。そのまま飛ばしていると何事もなかったかのようにトラッキングは戻って合ってしまいます。
後日以上の現象について考えていると、ふとキャリバー30の購入前にあちこちで調べていた時に見かけた事を思い出しました。それはキャリバー30のスワッシュプレートはガタが大きいということです。それまでスワッシュプレートにガタがあると
どのような現象が起こるのか全然知りませんでした。それとキャリバー30より古くて安いネクサスで問題なかったので、それよりも
質が悪いものは付いていないだろうと思い、その点については特に気にしていませんでした。
そこで実際どのくらいのものか改めて見てみました。するとスタビライザーを動かすとスワッシュプレートの上の回転盤
(写真1赤矢印)がウニウニと動くのです。その動きの量はネクサスに最初から付いていた
リンクボールが樹脂製のスワッシュプレートよりもよく動きます。
★対策をとる
これが原因かもしれないと思い対策をとることにしました。一番簡単なのはガタの少ないものに交換することなのですが、
店頭で値段を見てびっくり、予想以上の金額だったので今回は交換はあきらめました。
そうなると後は手持ちを流用するか、改良するかです。使えそうな手持ちがなかったので改良することにしました。

写真1
まずスワッシュプレートのどの部分にガタがあるのか調べると以下の3点にありました。
1.ベアリングの自体を下側のプレート(CA3037A)に固定している部分。
2.ベアリングの内側と上の回転盤(CA3036)を固定している部分。
3.ベアリング自体のガタ。
3.についてはベアリング自体の精度の問題なので私にはどうしようもなく、今回は手をつけませんでした。
そこで1と2について対策をとってみたいと思います。
まずは1.です。スワッシュプレートの下の樹脂パーツ(写真1青矢印 CA3037A)をしっかり持って上の回転盤(写真1赤矢印 CA3036)を動かすとベアリング全体が下の樹脂製パーツの中で動いてしまいます。これはベアリングの厚みに対して下の樹脂パーツの深さが若干深いためです。
そこでベアリングを固定しているネジのあたりを少し削ってみました(写真2、3)。削ったところから少しベアリングの外側が見えています。
3つとも削るとベアリングの遊びがなくなりました。これで1.は解決です。

写真2 ほんの少しベアリングが見えるくらいまで削ってみた。

写真3 下から見たところ。3つ有るネジの部分だけを削った。

写真4 ネジをとめたところ。ネジがしっかりとベアリングを押さえている。
次に2.です。ベアリングと上の回転体とは樹脂製の筒(写真6 CA3036)をベアリングに通して、その筒と
上の回転盤でベアリングを挟み込むように固定してあります。問題はベアリングと樹脂製の筒とのマッチングにありました。
よく見ると筒がほんの少し長く細いのです。一度筒を下からベアリングに押しつけてから今度は上から回転盤を押すと
目測で0.0何ミリくらいの隙間ができています(写真5)。そしてそのベースを左右に動かすとベアリングの中で少し遊んでいるようです。

写真5 写真では見にくいが中央下から見えている樹脂製の筒の傘(フランジ)の部分とベアリングの間に隙間ができる。
そこでまずしっかりとベアリングを挟み込めるように筒の長さを修正しました。平らな板にサンドペーパーを貼り付け、回転盤をネジ止めする面を少しずつ削っていきます。私の場合削る面の凸凹が消えるくらいでちょうどいい長さになりました(写真6)。
筒自体が樹脂製で精度が悪いのか、最初この面が若干凸凹になっているのです。

写真6 この面を少し削る。この写真では若干凸凹が見える。
これだけでも大丈夫なのかもしれませんが、念のためこの筒とベアリングをエポキシで固めておきました。この時の
注意点は、はみ出したエポキシがベアリング内に入らないようにすることです。
これで2.も解決しました。
ここまで修正するとほとんどガタがなくなりました。実際に取り付けて飛ばしてみると全然フラッターが起きません。
トリムもカチッと決まります。何となくホバリングの座りもよくなった気もします。
当たり前ですが、やはりガタは無い方が良いのですね。
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