セミナー・講演
イタリア文学セミナーの案内 |
トレント大学 Claudio Giunta准教授 |
Due seminari sulla
letteratura italiana del Medioevo |
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日時・場所: | 2009年5月13、14日 京大総合研究2号館第12演習室 |
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第1回講義 | 5月13日(水)13時30分〜15時 | 京大総合研究2号館第12演習室 |
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《14世紀イタリア詩におけるフランチェスコ修道会の影響》 |
聖フランチェスコの伝記を書いたトマーゾ・ダ・チェラーノによれば、「聖フランチェスコは清貧と結婚して、永遠の愛を誓った」という。フランチェスコと≪清貧婦人≫の結婚というこの伝説が有名になったのは、とりわけダンテ・アリギエーリが、『神曲』のもっとも有名な詩節のいくつかで、そこから霊感を受けているからである。だが、清貧というのは、本当によいものなのか?14世紀イタリア詩人の何人かは、それに疑問を投げかけて、それと正反対の答を出している。彼らの態度の内には、聖フランチェスコの人間像と彼の説教に対する、人々の異なった態度が反映されている、とも言えるのである。 |
第2回講義 | 5月14日(木)13時30分〜15時 | 京大総合研究2号館第12演習室 |
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《ダンテの初期の詩集》 |
ダンテの『詩集』に収められたすべての詩は、『饗宴』や『新生』には採録されていないものばかりである。この講義では、ダンテの青年時代、つまり彼が『新生』を書いた時期に属するか、属していると思われる『詩集』の中のテキストについて論じる。とりわけ、ダンテと、彼の時代の何人かのトスカーナ詩人との間で交わされた口論詩について論を進める予定である。 |
Claudio Giunta |
トレント大学文哲学部のイタリア文学科准教授で、中世ロマンス語史と言語文献学史や批評史の研究者。さらに、シカゴ大学客員教授を務めた。
もっとも重要な著作としては、『贈答詩:中世イタリア史についての論考』(2002)、『写本:中世文学についての論考』(2005)、『押し寄せる≪現在≫の波:現在進行中の文化革命について』(2008)などがある。
中世文学と現代文化について、数多くの論文を執筆しており(www.claudiogiunta.itを見よ)、現在、モンダドーリ社のメリディアーニ叢書シリーズで、『ダンテ詩集』の注解書を準備中である。 |
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