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セミナー・講演
イタリア文学セミナーの案内 | |
アルフィエーリ研究センター Carla Eugenia Forno所長 | |
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Invito al mondo poetico di Alfieri | |
アルフィエーリの詩の世界への招待 | |
日時・場所: | 2009年11月17日 京大文学部新館第2講義室 2009年11月19、20日 京大総合研究2号館第8講義室 |
第1回講義 | 11月17日(火)14時30分〜16時30分 | 文学部新館 第2講義室 |
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伝記と自伝の間で(Fra biografia e autobiografia) | ||
この講義では、自伝を書くという複雑な行為を、自伝文学の媒体となる他のさまざまなジャンルとの関係において捉えることを目指す。アルフィエーリの『自伝』、日記、詩、書簡を相互に関連させて読むことにより、伝統によってコード化されたさまざまなジャンルの座標軸の内に、真心と見せかけの微妙で曖昧な境界という、きわめて重要なテーマやモチーフを摘出する。 |
第2回講義 | 11月19日(木)15時〜17時 | 総合研究棟 第8講義室(地下1階) |
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悲劇とメロドラマの間の連続と断絶 (Continuita e frattura fra tragedia e melodramma) | ||
この講義では、一見したところ相いれない2つのジャンル、悲劇とメロドラマの間にあった弁証法的な関係を再現することを試みる。アルフィエーリと音楽との関わりは、テーマ探しから始まって、テーマの選択、詩文化、部分的リハーサル、その悲劇作品をメロドラマへと《延長》するといった段階を進んで行くが、この試みは、個々のジャンルを越えた学際的な研究に向かう手掛かりを与えてくれる。 |
第3回講義 | 11月20日(金) 15時〜17時 | 総合研究棟 第8講義室(地下1階) |
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風刺劇と喜劇の間:「死者たちの対話」のトポス。古代の典拠と近代の作例 (Fra satira e commedia: il topos letterario del “dialogo dei morti”. Fonti antiche ed esempi moderni) | ||
この講義では、古典文学において広く見られた、「場所でない」場所としてのあの世が、さまざまな変遷を経て、近代の作家たちの作品にまで見られるが、その流れを通時的に概観する。アルフィエーリも、青年時代の対話文学『エスキス』や、晩年の喜劇『フィネストリーナ』で、このテーマを取り上げている。 |
Carla Eugenia Forno |
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国立アルフィエーリ研究センター(現研究財団)所長(1986年〜)。 1985年トリノ大学文学部卒業、パヴィア大学で文学博士号取得(16世紀の対話文学ジャンルに関する博士論文、1992年出版)。 学会誌や研究雑誌に多彩なテーマの論文(ボッカッチョ、ロレンツォ・デ・メディチ、サンナザーロ、アレティーノ、アルフィエーリ、マンゾーニ、ソッフィチ)を寄稿。 特にアルフィエーリについては、『上演舞台の版画:ゴニンの挿絵によるアルフィエーリの悲劇』(1999)、『「忠実な」エリア:召使いと伯爵の物語』(2003)、『詩の伯領 1999-2003年 アルフィエーリ記念行事』(2004)、『責務と情熱:アルフィエーリ研究センター20年の歩み』(2007)。 2003年、チャンピ大統領からイタリア共和国ウフィチャーレ勲章を授与。 また、作家としても短編集『期待』(1998)、詩集『献辞の付いた庭園』(2000)、小説『境界を越えて』(2002)を出版。 |
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