ガラスの種類と言っても多すぎて、たぶん始めはなかなか覚られないでしょう。
メーカーや国によっても呼び名が違うのですが、入門編としては、およそ次の観点から理解していけばよいと思います。

一枚のガラスを呼ぶのに必要なポイント
【表面の形】
【透明・不透明の違い】
【色の混ざり具合】



それでは、実際のガラスで説明してみましょう。↓

代表的なつるっとしたガラスです

表面の形: スムース
透明・不透明 :透明(トランスペアレント)
色の混ざり具合 :グリーン単色(キャセドラル)

略して :グリーンのキャセ で通じます
無色透明はクリアガラスといいます 決して白ではありません
白はホワイト
表面が波打ったようなガラスです

表面の形: ウォーター
透明・不透明 :透明(トランスペアレント)
色の混ざり具合 :ライトブルー単色(キャセドラル)

略して :ライトブルーのウォーターでOK
最も代表的なガラスです

表面の形: スムース
透明・不透明 :不透明(乳白色・オパールセント)
色の混ざり具合 :パープル・アンバー・ピンクのストリーキー

略して :パープル・アンバー・ピンクのストリーキーでOK

適当に流したような色使いをストリーキーといいます
同じくランプなどで使用される代表的なガラスです

表面の形: スムース
透明・不透明 :不透明(乳白色・オパールセント)
色の混ざり具合 :アンバーのリングモトル

略して :アンバーのモトルでOK

まるくボコボコ模様をモトル(苔のような)といいます
通常モトルの入った方が裏になります 明かりを点けるとモトルが浮かび上がってきます
光を通すとギラギラ輝いてきれいなガラスです

表面の形: グラニト
透明・不透明 :不透明(乳白色・オパールセント)
色の混ざり具合 アンバーのイリデッセント
略して :グラニトのアンバーのイリデッセント

表面がザラザラしたものをグラニト(地面のような)といいます
そして表面が虹のように七色に光るタイプをイリデッセントといいます
切る時はつるっとした裏から切ります
表面が細かく波打ったガラスです

表面の形: リップル
透明・不透明 :透明(トランスペアレント)
色の混ざり具合 :ブルー・グリーン・バイオレット・ピンク・のストリーキー

略して :ブルー・グリーン・バイオレット・ピンクの透けてるリップルでOK

細かく波打ったものをリップルといいます
表面の高低差は1〜2oあります 裏から簡単に切れます
表面が大きく波打ったガラスです

表面の形: ドレバリー
透明・不透明 :不透明(乳白色・オパールセント)
色の混ざり具合 :ピンク・のストリーキー

略して :ピンクのドレバリーでOK

ガラスは昆布のようになっててドレバリーは切るのが大変です
いろんなガラスが混ざってます 勝負ガラスといったところでしょうか

表面の形: スムース
透明・不透明 :透明(クリアーベース)
色の混ざり具合 :オレンジ・アンバー・ダークブルー・ブラックのフラクチャーにブラックのストリーマーonクリア

略して :・・・のフラクチャー&ストリーマーと長々というしかない

フラクチャーというのは薄っぺらいガラスでストリーマーは線のようなガラスです
模様は裏面に付いていますので表から切ります
規則正しく線のように凹凸してます

表面の形: フィブロイド
透明・不透明 :不透明(乳白色・オパールセント)
色の混ざり具合 :バイオレット単色

略して :オパールセントでバイオレットのフィブロイドってとこでしょうか

裏から切ります
うねるような流動感があります

表面の形: ?(リーミー)
透明・不透明 :透明(クリアーベース)
色の混ざり具合 :ダークブルーonクリア

略して :クリアーベースのダークブルーのリーミー

うねった模様をリーミーといいます
あまり表面の形については口にしません リーミーというのはこういうガラスなんだとお決まりだからです
表は多少波打っているので裏からのほうが切りやすいです
機械で作ったアンティーク風ガラスです
アンティークガラス(手吹き)のようなテクスチャー(線のような模様)が入っていますが人工的に作られたものです 泡も多少入っています

表面の形: ニューアンティーク
透明・不透明 :透明(トランスペアレント)
色の混ざり具合 :グリーン単色

略して :グリーンのニューアンティーク

よく見れば本物のアンティークガラスと区別がつきます
機械で作った泡の入りガラスです
これもアンティーク風になります

表面の形: スムース
透明・不透明 :透明(トランスペアレント)
色の混ざり具合 :クリアーのシーディー

略して :クリアーのシーディー

泡入りガラスをシーディーといいます
アンティークガラスの場合には、ほとんど泡が入ってるので特に極端に入っているものだけをそう呼びます
ガラス職人が手吹きした代表的なアンティークガラスです
写真ではテクスチャー(線というより面という感じで入っているような模様とキラキラ感)がわかりにくいですが実物は味わい深いものがあります 細かい泡も入っています ガラスの厚さも不均一で真平らではありません

表面の形: フラッシュド
透明・不透明 :透明(トランスペアレント)
色の混ざり具合 :ライトブルーのストリーキー

略して :アンティークのライトブルーのストリーキー

クリアガラスの表面だけ薄く色の幕を張らせているものをフラッシュドガラス(被せガラス)といい、クリアガラスの面から切ります もちろんガラス全体に色がついたものもあります
アンティークのリーミーです いうことありません

表面の形: ?(リーミー)
透明・不透明 :透明(トランスペアレント)
色の混ざり具合 :ライトブルーのリーミー

略して :アンティークのライトブルーのリーミー

ガラス全体に色がついています 裏から切ります
アンティークのクラッケルです

表面の形: クラッケル
透明・不透明 :透明(トランスペアレント)
色の混ざり具合 :ライトブルーのクラッケル

略して :アンティークのライトブルーのクラッケル

ガラス全体に色がついているものやフラッシュドのものもあります
ひび割れのような模様が特徴でクラッケルといいます 模様面はささくれ立っていて引っかかりがありますので、通常スムースな面を表として扱います

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