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Round 1  オーストラリアGP,メルボルン
Grand Prix of Australia, Melbourne
2009/03/27 (Fri) - 2009/03/29 (Sun)


 *開催日程*     [日本との時差] +2h
 Local time Japan timeSession
03/27 (Fri)12:30-14:00 10:30-12:00Friday Practice 1
16:30-18:00 14:30-16:00Friday Practice 2
03/28 (Sat)14:00-15:00 12:00-13:00Saturday Practice
17:00- 15:00-Qualifying
03/29 (Sun)17:00- 15:00-Race

 *コース概要+GP説明*
コース  Albert Park Circuit
距離  5.303 km × 58 Lap = 307.574 km
燃費  2.5 kg/lap, 0.47 kg/km (2008 data)
Fuel effect  0.45 sec./10kg, 0.113 sec./lap (2008 data)
エンジン全開率  65% (Level 4/5) (2008 data)
Pitロスタイム  15 sec. (2008 data)
Dry tyre  Super Soft & Medium
説明&特徴
今年は開幕が遅いため,気温の上がり具合でどちらのドライタイヤが使いやすいかが決まる。
初日は路面がダスティーでスピンしやすい。
 *コースレイアウト*

[オーストラリアGP・プレビュー]

1. 大幅なレギュレーションの変更

 空力の大幅な変更,スリックタイヤの復活,KERSの導入。この3つがとにかく今年の目玉の変更点になるだろう。それ以外でもフロントウイングフラップ角の調整,セーフティーカールールの変更,エンジン回転数・マイレージ・使用法の変更など数多くの変更がある。2009年レギュレーションにおいて,空力・作戦面など含めて何が正解になるのかは少なくともフライアウェイ4戦〜前半戦を見ていかないと判断できない。
 タイヤに注目すれば,持ち込まれるドライタイヤの2スペックに大きな差が生じているため,2スペックの使い方は予選・レース問わず各チームで似たり寄ったりの可能性が高いが,レースでのタイヤの扱い方はチーム間で差が生じやすいだろう。タイヤに熱を入れやすいこととタイヤに優しい車が二律背反である以上,それをいかにドライバーの腕,メカニカル&エアロコンポーネントでカバーするかが勝負となる。

2. パフォーマンスは上位4チームは接近

 バーレーンやバルセロナのテストから,フェラーリ・トヨタ・BMWザウバーの3チームはロングランも順調にこなし,開幕に向けて比較的準備が整っているチームであり,そして安定して速い。特にトヨタはKERS非搭載のため,ロングランでの安定性は抜群である。開幕戦でフェラーリがKERSを使ってくるので,トヨタやBMWザウバーとの差がどういうところで現れるのかが楽しみである。
 3月に入って発表されたBrawn GPであるが,他チームより半年以上の開発時間を割いて仕上げたマシンだけあって,テスト開始直後から安定感・速さともに抜群であった。KERSを積まないため信頼性も確保しやすい。
 以下,ルノー,ウィリアムズがこれら4チームから少し遅れたところに位置していると見られ,さらに後方にはレッドブル,トロロッソ,マクラーレン,フォースインディアが控えているといった感じか。これらのチームの中でルノー,ウィリアムズ,マクラーレンが居残りテストを敢行し,メルボルンまで最後の準備としてマイレージを稼いだ。マクラーレンが準備不足(=ディヒューザーが機能不全に陥っている)であることを公言している。ルノーやマクラーレン(おそらく)はKERSを使用することでレース中のアドバンテージを見い出して上位進出を狙いたい。

3. 3ストップ作戦も

 今年から予選終了2時間以内に11番グリッド以降のドライバーもレース開始時の搭載燃料を決定しなければならなくなった。そしてその情報が公知の情報として発信される。要は第1スティントで走れる距離を発信するようなものなので,スタートする前に各チームとも作戦の幅が広がる。ピットレーン速度が100 km/hと2006年レベルに戻ったため,3ストップ作戦を可能なサーキットも増える。
 オーストラリアGPの場合,セーフティーカーが入るため3ストップ作戦はおいしくないことが多いが,ロスタイムは小さいためセーフティーカーが入らない場合はおいしいはず。

4. オーバーテイクは容易になるのか

 KERSがレース中にどこまで使えるのかがようやく明らかになる。予選ではほとんどメリットがなかった場合でも,KERSを使用しないチームに対して,スタートやストレート立ち上がりで比較的容易にオーバーテイクできることは期待が持てそうである。しかし,蓄電時はブレーキバランスの変化からリアタイヤを痛めてしまい,スティント全体を考えたとき,何がベストであるかはグランプリごと・自分たちの実力で答えが変わりそうだ。

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