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Round 1 オーストラリアGP,メルボルン |
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Grand Prix of Australia, Melbourne |
2007/03/16 (Fri) - 2007/03/18 (Sun) |
*コース概要+GP説明* |
コース |
Albert Park Circuit |
距離 |
5.303 km × 58 Lap = 307.574 km |
説明 & 特徴 |
2年ぶりに開幕戦の舞台に戻ってきたメルボルン。サーキットは,ダウンタウン近郊のアルバートパーク周辺の公道を利用したストリートコースで,路面の摩擦係数が低い。そのため,例年はソフトコンパウンドが採用されてきたが,レギュレーション変更がどのように影響するか注目される。コースは,ストレートをシケインや低速コーナーで結んだ「ストップ&ゴー」タイプ。抜きどころがほとんどなく,スタート直後の1コーナーで波乱が起きやすい。セーフティーカーも毎年のように出動しており,また雨が降る可能性も高く,番狂わせの可能性もある。
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*コースレイアウト* |
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[オーストラリアGP・プレビュー]
1. フェラーリ一歩リード,マクラーレン・BMWがそれに続く
冬季テストの調子を見る限りでは,フェラーリが特にロングランで圧倒的なパフォーマンスを示しており,レースペースは対抗するところがないぐらいの仕上がりを見せている。1発のタイムならば,フェラーリ・マクラーレン・BMWあたりが横に並んでおり,この3チームが序盤のトップチームとなるだろう。信頼性の点から言えば,フェラーリは若干の不安が残るものの,バーレーン後半では毎日ロングランをこなすなど成果をあげている。一方,BMWはテストでレース距離を走りきることがほとんどできておらず,信頼性に不安を抱えたままシーズンに突入しそうである。マクラーレンは信頼性が高く,序盤でのリタイアによる失点はあまりないだろう。
2. タイヤの作動
BSのワンメイクとなった今年,ルノーがBSタイヤをうまく使いこなせていないようで,ロングラン・1発ともにタイムが出ていない。特にリアの磨耗が激しいようで,セットアップやバランスによるメカニカルグリップ不足なのか,エアロダイナミクスによるグリップ不足なのか,はっきりしていない。とにかく,フライアウェイ3戦はポイント獲得が関の山か。
レース中にドライタイヤを2種類とも使用しなければならないというルールは面白い試みではあるが,レースの展開は数戦が経ってみないと傾向はつかみとれないだろう。必ず路面コンディションに応じて,どちらか一方のタイヤのほうが有利な状態なわけで,いつ不利なほうのタイヤを使うかがチームの考えどころとなるはずである。
3. 日本勢の調子は?
トヨタはバーレーンのテストまでは非常に非常に低空飛行だった(信頼性も乏しければ速さもない最悪の状況)ため,このままではレースにならないということで,追加テストを行ったが,そのときには歯車がかみ合ったようで,まずまずのタイムを記録している。したがって,一発の速さは少しは期待できるが,ロングランについてはまだまだという印象である。車は昨年から比べてもオーソドックスな改良に過ぎないので,どの程度改善の余地があるのかも興味深いところである。
ホンダは革新的な空力フォーマットの車を投入しており,まだまだバランスが取れていない印象を受ける。時より速さを見せるものの,改良しなければならない点は多く,シーズン中にどれだけ挽回できるかが勝負となる。伸びしろは大きい分,トヨタより期待できるか。
スーパーアグリはRA106の発展型SA07(実際にはモノコックなどほとんどのパーツを変更しているため,RA106に似ても非なるものであるとは思うが,スパイカーなどはどのような措置を取ってくるか,カスタマーシャーシ論争はこれからである)を発表した。RA106,RA107とも異なる方向にデザインされた車であり,カスタマーシャーシと呼ぶことは難しいと思われる。冬季テスト中での暫定カーは非常に信頼性が高く,多くの周回数をこなせているので,BSタイヤに対する理解度は深まっているものと思われる。上位チームを脅かす存在になってもおかしくないだろう。
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