職人は社員になれない?
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 職人さんの仕事の受け方は、
「常雇」(じょうよう)または「請負」の形態が多い、と
別ページでふれましたが、
なぜ、社員として働くことが少ないのでしょうか。

それには、建築工事ならではの理由があります。

建築工事・リフォーム工事は、
工程」というものがあって、
大工さん・左官・塗装・タイル・設備・建具・内装など、
それぞれの職種がどのタイミングにはいるかが
あらかじめ決まっています。

たとえ、リフォーム専門で工事を行っている会社が、
毎日どこかのお宅でリフォームを
行っても、(一日にいくつも受け持っていても)
大工さんが入らないといけない現場が
毎日必ずあるわけではありません。

同様に、各職種の職人さんも、
毎日きっちり仕事が発生するわけではありません。

となると、会社にとっては固定額の給料が払いにくいですよね。

そこで、職人さんは、どこかの業者さんの社員として働くのではなく、
「常雇」または「請負」の方法で、
複数の業者さんの現場に出入りすることで、
なんとか毎日コンスタントに仕事を埋めようとするわけです。

それでも、難しいところがあって
たまたま一社で工事が重なって、
そこの仕事ばかりしていると、
他の業者さんの工事を断らねばならず、それらの業者さんたちは
他の職人さんに声をかけるようになってしまい、
次からは、もうお呼びがかからない、
ということもあるそうです。

かといって、職種同士で組合でも作って、
組合に仕事を依頼してもらい、組合から仕事をもらうようにすれば、
(外国ではあるようですね)とも思うのですが、
職人さんいわく、
「もともと組織というものが苦手な者が多いから、
なかなかうまくはまとまらないだろうな」
ということでした。

だから、今回リフォームして、(前回は別の業者さんだったのにも関わらず)
「この職人さん、前に見たことあるわ…」と思われたら、
上のようなことを思い出してあげてください…笑。



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