【キーワード集】2
わたしたちなりにご説明させていただくと…
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日当について(にっとう)
★とても大事なキーワードなのでたっぷりご説明

日当というのは、職人さんが「一日働いたらもらえる一日分の報酬」です
職人さんは仕事がら「社員」として雇用されにくいので、
この、現場に出た日数分だけ報酬を受け取る、というスタイルが多いです。

職人さんの報酬の受け方は主に二通りあります。
「常雇」
(じょうよう)といって、「一日働けば、○○円」で仕事を請ける場合。
(上に書いたように、の「日当」で受け取るかたちです)
「請負」といって、例えば「6畳の和室をフローリングにしたら一式○○円」や、
「クロスを1mあたりいくら」「塗装をuあたりいくら」と決めて請ける場合。
(日数には関係なく、作業量や数に応じて受け取ります)
その他には社員として給料をもらう、というケースもありますが、多くはないです。

「常雇」だと、職人さんがゆっくりめに仕事をして、(日数をかけて)報酬を稼ぎ、
「請負」だと、なるべく早く仕事をして、たくさんこなすことで、報酬を稼ぐ。
といった心理が働くのでは、と言われており、一長一短がありそうです。
(もちろん、常雇でも手早くきちんと仕事する職人さん、
請負でもかけるところには、じっくり手間ひまかけてくれる職人さんが多いです)

ちなみに「請負」の職人さんも、結果的に報酬を「日当換算」する人が多いです。
つまり「○日出たのに、日当○○円にしかならなかった〜泣」など)


「常雇」だと、現場にかかった日数だけ職人さんに支払わなくてはならず、
元請けさん側が、少し不利(?)…
(だから、仕事に何日くらい要するかという見積もりが大事なのですね。)
「請負」だと、現場の段取りが悪くて、予想より手間がかかっても、はじめに決めた金額しか
もらえない…だから職人さん自身が不利(?)になることも。

さらに、ややこしいですが、「請負」にさらに二通りあります。
「材料持ち」…職人さんが商品や材料持参で仕事を請けるやり方。
「手間請け」…商品や材料は元請けが用意し、手間賃のみで仕事を請けるやり方。

「材料持ち」なら、手間賃以外に商品や材料からも利益はでるので、
現場の下見や養生や掃除なども、進んでする職人さんが多いです。
「手間請け」だと、手間賃のみ、なので、本来すべてお膳立て(?)は
されていて、職人さんは現場に行って仕事をするだけ、ととらえています。

ところが、手間請けの職人さんが、現場についてみると、
貼り立てのフローリングに養生がされていない、
元請けから家具の移動の手伝いに来ない、といった具合で、
時間が限られることもあり、無理なやり方をすることもあります。

(上のような、「材料請け」と「手間請け」の違いは、
あまり意識していない元請けさんが多いようです。)

職人さんというのは、日当のなかから車の維持費やガソリン代、
道具や作業服などすべての費用をまかなわなくてはなりません。
もちろん健康保険・年金もこの中から支払います。

一ヶ月に23日働いたとして、(工事は一日のものもあり、一週間のものもあり、
上手に振り分けても、毎日仕事がつまるとは限りません。
職種によっては天気にも影響されます)
ある県の建設労働組合では「日当25,000円以上」を呼びかけています。
しかし、実際には、仕事をとるための元請けの価格競争に伴い、
職人が日当をたたかれるという現状です。

海外では、職人が同じ職種で組合のようなものを作って、
報酬や技術を一定の水準に保つように努めているところもあるようですが、
日本では、まだそこまでの組織だったものはなく、
職人さんは孤立しがちのようです。



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