「新築好き」それとも「リフォーム好き」?
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住宅の建築にかかわる職人さんの場合、
「新築現場」と「リフォーム現場」があり、
それぞれにどちらが好みという職人さんが
いらっしゃるようです。

新築が自分には向く、という職人さんは
リフォームにはあまり来たがりませんし、
逆もまたしかりです。
(もちろん、どちらも得意な方も多いです)

新築現場では、まず、家具がありませんし、
朝も早くから仕事にはいれたり、夜も残業がしやすかったり、
(朝の渋滞を避けるため、とにかく朝早く家を出る職人さんは多いです)
口べたな職人さんだと、お客様との会話に気を遣うことが
あまり必要なかったり…ということがあります。

いっぽうリフォームでは、家具があったり、
時間の制約があったりするものの、
リフォームならではの工夫のしがいがあり、
お客様とのふれあいがあったりで、
やりがいを感じる…という職人さんも。

ただ、新築現場では、
(特にマンションなど、大量の職人さんが出入りする場合)
誰がどこをやったのか、あとあとわからないことも多く、
不具合があったときの「手直し」を必ずしも同じ職人さんが
するとは限りません。

リフォーム現場では、たいてい自分がしたところの不具合は、
元請けさんから呼ばれて自分で治すことになりますし、
いずれにしても、新築時に誰かがした仕事の
「経年変化」を目の当たりにする機会が多いので、
施工のしかたについて、目(腕?)も肥えていくようです。

独断と偏見かもしれませんが、
上のような理由で、「リフォーム現場」に
ウェイトを置いている職人さんは
より、「施工に関心が深い」かもしれませんね。

新築とリフォームは、「似て非なるもの」で、
新築が得意だからリフォームも得意だとは限らず、
つくづく興味深いものです。

私個人的には、「リフォームに慣れた職人さんに慣れて」しまっているので、
大工さんに壁の解体を頼んだり、はつり作業をたのんだり、
はては材料運びをしてもらったり、とお願いすることもあるのですが、
「大工さんにそんなことさせるなんて」と思う方も、
(大工さん自身でも)あるようです。

以前リフォーム会社にいたころ、新入りの若い大工さんに
床下に潜って、部分的に根太の補強をしてもらったところ、
全身に土汚れをつけて帰ったためか、
翌日、奥さんに、「あなたは大工さんでしょ」と言われてしまった、
と笑っていらっしゃいました。

リフォーム現場に来てくれる職人さんが、
「リフォームの現場はいやだなあ」と思われないように、
現場の段取りをする立場として、
ますます気をつけていきたいと思っています。



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