注文の替わりに頂いてきたモノは… 
トイレで「恥かいた」はなしへ              「血が止まらないっ!」ある日の電話へ

ある日、賃貸物件のオーナーさんから、
借りていた人が出ていったので、改装の見積もりをして欲しい、
と依頼がありました。

それが、私がそれまでに体験したこともない、
とんでもない現場だったのです。

その物件は、オーナーさんから聞いていた以上に
「人が生活していたとは思えない荒れ方」だったのでした。

というのが、どうも家の中で猫を何匹も飼っていたらしい、
ということで、臭いも未だに強烈、
柱はどれも爪でひっかいた跡があり、
床といわず、壁と言わずおしっこや糞が飛び散ったあとで
シミになって残っています。

クロスや床を張り替えただけでは臭いもとれないし、
ドアやら襖はともかく、柱なんて引っこ抜いて取り替えるわけには
いかないし、また賃貸に出すなら予算も限られるだろうし…
と頭を悩ませながら、一生懸命見積もりをしたものです。

そして、会社に戻って、しばらくして気が付くと、
私は足首を中心にいたるところをノミ(ダニ?)に喰われていたのです。
もう、掻いても掻いてもかゆみはおさまらず、
とうとう皮膚科に駆け込みました。
飲み薬まで処方されて、
えらい目にあったと思ったのですが、
結局、見積もりを出した結果
「別の業者さんに頼むことになりました」と
断られてしまったのです。

一生懸命見積もりを造ったので、とても残念だったのですが、
実際工事に入ったらまたノミにやられていたかと思うと、
まあそれも良かったのかな、とあきらめもつき、
職人さんたちまで被害に遭わなくてよかったかも、とも思えました。

それにしても、工事の注文はいただけず、
変なモノだけもらってきたもので、
未だに「あれからどうなったんだろう」とふと、
思い出すことがあります。



トイレで「恥かいた」はなしへ    HOMEへ    「血が止まらないっ!」ある日の電話へ




リフォーム業界を リフォームしたい