7月23日  深夜フライトからバスを乗り継ぎトラブソンへ! 今日の一枚を見る

 そこそこの偉いさんの部屋に連れて行かれた。これは一体なんだろうか? 日本人事件起こしたのかな・・・
 部屋までの経路は集中して覚えた。もし何かあったら逃げようとこちらも必死だったが、このような状況で逃げたところで、余計に大問題だ。
 30分くらいその部屋でじっと待つ。何回かにわたって束にして持ってこられたパスポート一冊々々をパラパラと見ながらポンとスタンプを押していくヒゲのおっさん。残念ながらそこには期待したぼくのパスポートは無い感じ。
 時折来る別のヒゲのおっさんとぼくについて何か話をしているようだが、表情を見ていると悪い話ではない気がする(と希望的に考える)。
 どうしようもないので厳しい顔を作って不満を表現しながら、ちらっと日本でニュースになるようなことになったら、などと考えつつ・・・

 「いっつおけぃ」と戻ってきたパスポートを手に三度出国審査。
 さすがに列に並ぶのを免除され直接パスポートを提示。ところがまた係員を呼ぼうとするので、「おーるれでぃ」「おーるれでぃ」と語気を強めて連呼し、ぼくを2回も連行した係員を指差して事情を説明させ、ようやくスタンプをもらう。
 かなりの確率で再びエジプトを訪れることは無いだろう。

 税関?を通過する際にまたパスポートチェックをするのだが、またここで10分ほど足止めされて怪しがられる。
 何度も「ちゃいにー?」と聞かれ何度も「じゃぱにー」と答える。どうも中国人だと思っているようだが、パスポートは正真正銘日本のモノなんですけど、信じようとしない。
 パスポートの写真とは髪の長さが違い、さらにヒゲもあるので見間違うのもわからないでもないが、中国人と間違うのは、それはもうぶっちゃけ失礼な話だろう。続くいくつかの質問にスマートに返答してやっとエジプト治外に。正直ほっとした。

 がさらに不快な事件は続く。
 搭乗前に少しだけ残ったエジポン(EP)をドルに替えようと思ったが、軽く拒否される。理由は小額だからだそうだが、そんな注意書きが無い両替所を選んで試みたのにそっけないアラブ人だ。
 「ナイルの賜物」は人の心に寛容さを与えなかったと解釈しよう。仕方なく必要も無いマグネットの土産物を買う(帰国後見たら、袋の中で見事に粉砕されていた)。

 できるだけ早くエジプトから遠ざかりたかったので搭乗する列に並ぼうとすると、とてつもない違和感が周りを包む。
 ほとんど中国人じゃないか
 きれいに並ばないので搭乗の際に横入りとかめちゃめちゃになるな、と思っていたら案の定何人もの中国人に先を越される。
 軽く一礼でもすればまた違うんだろうけど、まああちらさんにそんな文化は無い。何しろ敬語が存在しない国の人間だ。こちらも荷物をぶつけながら自分の体を前に進めてやっとこさ機上の人。
 機内はそこそこ混み合っていたがほとんど中国人。背中に「北京〜公司」とか書かれたジャンパーを着ている人や、成金趣味丸出しのジャケットを羽織っている人もいる。まあモラルは一様に低い(←このへんで止めておきます)。

 飛行時間2時間半、寝る間もなく朝6時にイスタンブル着。入国は何一つ問題なく、そのままメトロに乗り込みオトガル(バスターミナル)へ移動して7時発アンカラ行きのバスに飛び乗る。バスは大手会社のメトロ(METRO)で値段は22MTL。少しでも快適に眠る為に王道を選択、冒険無し。
 おなかの調子が優れないなと外を眺めながらトルコの首都アンカラに到着。小走りでオトガル内にあるトイレへ直行(^^; 何が原因かよくわからん。

博物館へ  写真(左)はアンカラにあるアナトリア考古学博物館へ向かう道です。左右は色々な商店でにぎわっていて、人通りも結構多い。
 オトガルでトラブゾン行きのバスチケット値段を調査して、バックパックを荷物預けに出す。半日分の料金3MTLを支払い水を片手に街歩きに出発。アンカラの観光は半日で終わらせ、宿を取らずに夜行バスでトラブゾンを目指す計画。朝にトラブゾンに着くバスは、夜の7時ごろにアンカラを出るのが多いようだ。まあそれくらいの距離だということ。

 荷物預け所で親の手伝いをしている少年に博物館への行き方を聞き、なんとなく把握したところで出発。この街にもメトロがあって都会感覚でぶらりと気軽な気持ちになってしまうが、ここはもうトルコなので途中で尋ねながらでも全然問題ないはず。
 トルコに入ったので気持ちはすっかり楽になったのだが、おなかの調子は今ひとつ。原因まったくわからず。シリアで当った何かがまだ体内でしぶとく生き残っているのか(怖)

アナトリアの宝物  案の定少し迷って、現地の人に助けられながら博物館に到着して見学。やっぱりトルコだなあ(しみじみ)。
 写真(右)はその展示物の一つです。ヒッタイトの遺物がここの目玉だが、さすがはるか古のローマの時代から栄えていた土地なだけのことはある。小さな身の回りの装飾品から大きくてユニークな石像まで、手の届くような距離できれいに展示されてる。また施設はそれほど大きくなく、1,2時間あれば十分見て回れる丁度良い大きさ。
 料金は訪れるほとんどが観光客だからか10MTLと安くは無いが、ヒッタイトと聞いて少しでも心ときめく人は見学をお勧めします。徒歩の場合は、中々急な坂道を登ってこないと行けませんが。

 体に少しトラブルを抱えているだけあって体力の消耗が激しく辛い。あまり負担の大きなものを食べると「その後」が怖いので、トルコの一般的なパンであるエキメッキと「りもねーど」と言われて薦められた程よい酸味と甘みがおいしいレモンジュースを腹に入れる。合わせて0.45MTLという安さ。座って消化しやすいように背筋を伸ばしてゆっくり食べる。
 そしてトラムの駅からすぐのスタジアムへ、できればピッチへ侵入できたらいいかなと甘い考えを持ちながら向かう。

アンカラ・スタジアム  写真(左)はアンカラグジュのホームスタジアム(多分)。
 ゆっくり周りを歩いてみるが、進入できそうな隙間は残念ながら見つけられなかった。体がきつくて一回りできなかったが、スポーツクラブの小部屋がいくつもあったので、日本で言うと新潟や浦和のような総合スポーツクラブなのだろうか。欧州ではそのような形態を取ったクラブが多いが、やはり国際的でしかも有名なのはバルサかな。

 同じルートをメトロに乗ってオトガルへ戻り、トラブゾン行きのチケットを探す。ある程度の値段はもう把握済みなので、いくつかバス会社を見比べる。
 歩いてると都市名を言いながら話しかけてくるので「とらぶぞん」と言えば、その客引きとつながりのあるバス会社(もちろん答えた都市にバスを走らせている)のカウンターへ連れて行ってくれる。
 その調子でいくつかカウンターで値段を聞いてみるが全部30MTL、口裏合わせたように同じ値段。アンカラ観光の前に調査した値段と変わらない。出発直前になれば安くなる可能性があるが、そこまでする必要は日本人には無いので、夜7時30分発バスのチケットを購入。バックパックは預かり所からバス会社のカウンターへ移動しておく。

 10分前に言われた番号のバス停車場まで行くがバスがいない。おかしいなと時間まで待ってみるがバスが到着さえしていないのでカウンターへ戻ると、2,3人の他の客とミニバスに乗せられてオトガルを出た。
 15分強走った先にあったガソリンスタンドで降ろされてここで待つように言われる。どうなってんのといぶかしげな顔をしていると、優しいトルコ人がぼくと同じレベルの英語で説明してくれた。
 こういうことはたまにあることで、バスが遅れ気味なのでオトガルに入ってる時間を短縮して幹線道路沿いのガソリンスタンドで周辺の客を集めて拾うのだそうだ。ぼくとしては朝にトラブゾンに着ければ問題ないので、売店で夜食用のビスケットを買って本来オトガルで乗るはずだったバスが到着するのを待った。

 30分ほどしてバスが到着し、空いている席に適当にあてがわれたぼくは最後尾に座る。調子は良くないのでできるだけ眠るように心がけるzzz

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