7月13日 世界遺産バールベック日帰り小旅行(国境越え) | 今日の一枚を見る |
昨夜は中々寝付けずに苦労したが、バールベックへ行くために朝7時には宿を出る。 宿を出るときにパスポートを返してもらおうとしたが、先に宿泊費を払えと言ってきた。むなくそ悪いがレセプトをしっかりもらうことを条件に3泊の宿泊料100US$分をシリアポンドとUSドルに分けて現金で支払い、パスポートを奪取。体調さえ良ければ泊まるはずの無い宿だけに、なんかくやしいがもうすぐサヨナラだ。 タクシーをひらい75SPでガラージュ・バラムケ・バスターミナル。すぐにセルビス(乗り合いバス)の客引きにつかまり他の旅行者と一緒に乗り込む。ちなみにそのセルビスは5人乗って1人400SP。 「ばーるべっく」では通じず、「ばーるばっく」でようやく通じる。旅行者が「ばーる***」と言えば見当つくだろうにと思うのが日本人の感覚なんだが、「べっく」ではなくはっきり「ばっく」と言わないとわからないようだ。 写真(左)はシリアとレバノン国境(向こう側がレバノン)です。国境超えは非常に簡単、セルビスのドライバーの言うとおりにしていれば問題無いが、シリアoutに比べレバノンinがちょっと面倒くさかった。 なにしろ恒例ともいっていい窓口巡りがあり、余りの非効率さで頭にくることも多い。あちこちの窓口で声を出して「どこやねん!」と沢山のヘルプを求めては得ながら結局レバノン側で40分もかかってしまい、外で待っているセルビスの運転手に「トゥーレイト」と嫌味を言われるはめになった。そないなことゆうても知るかいな。 ダマスカスのバスターミナルから3時間半でバールベック遺跡の前に到着。3時間半のうち1時間半は国境超えの手続きと待ち時間に使うので実質クルマで2時間の距離ということになる。結構近い。 写真(右)はバールベック遺跡の入り口すぐにある階段で、この上に観光のメインになる遺跡群が広がっている。 入場料は12,000レバノンポンド(以下[LP]とします)、約8US$だが支払いはどちらでも良いと言われ、ぼくはドルで支払って入場した。 名高い遺跡のわりには思ったより観光客は少ない。 ぼくは写真を撮りながら日陰から日陰へ移動して体力を温存。ここ数日は食べ物らしきものを食べていないので油断は禁物だということで普段なら行ってみるような場所までは足を伸ばさなかった。いや、伸ばせなかった。 直撃する日光を避けようとパルミラで買ったベドウィン・フードを係員に巻いてもらい多少の日よけを得るが、普段被り物をほとんどしないぼくには、そのきつく巻かれたフードが逆に頭痛を引き起こす種になった。 何事もうまくいかないときはうまくいかない。せっかく巻いてもらったモノをほんの小一時間で自ら外す。ごめんねせっかく「現地巻き」してくれたのに・・・ |
写真(上)はバールベック四景。レバノンは、今回訪問したバールベック、更にはビブロスという遺跡と首都のベイルートの三つの観光地の頭文字を取って[3B]が売りになっている。ぼくは日程の関係もあり、レバノンはバールベックだけしかも日帰りという強行手段で通過したが、再び訪れることがあるなら残りの2Bを必ず制覇したいと思う。 カフェインの入っていない金色のコカコーラを見つけたので観光地値段の1US$を支払って飲んでみる。 別に変わった味がしたわけでもないので書くことはないのだが、コカコーラもそれぞれ地域の特色に合わせてやってるんだなあと関心した。飽きやすい性質の人間が多い日本ならどんどん味を変えた商品を出せばいいのにと思っていたが、最近はレモン風味とか何種類か出ているらしい。日本では飲まないので知りらなかった。 2時間ほど遺跡を見学して帰途につくことに。 記念に絵葉書を買って日本へ送ろうと郵便局を探すが見つからず、休憩した土産屋のおっさんにその絵葉書を託して出発。まずは遺跡の集落から近くの街までの移動。来るときの道と違う道をぐるーっと廻って、かなり遠回りをしたようだ。意識的ではなく、それがルートなんだろう。 交渉で1500LPだったはずだが、降りるときに2US$(3000LP相当)要求された。確かに距離は走っているが、おかしいと思って文句を言うがドライバーは応じない。体の調子が完調なら警察沙汰にでもするところ(ウソ)だが、揉め事を起こすパワーが無い。仕方なく払って降りる。どうも釈然としない。ちなみに1US$は1500LPに両替できて計算しやすい。 体がちょっときつくなってきたのでタクシーで帰ろうと交渉に入る。もちろんバールベックのような大きな観光地だから他にも旅行者がいるだろうと踏んでそれを待って4,5人でチャーターしようという魂胆。 タクシーのドライバーが言うには1人だと20US$、2人で10US$、4人で5US$(もちろん一人あたま)ということだったので目論見どおり。 だが一向に旅行者は現れない。1時間経っても誰一人現れないのでドライバーのほうがうんざりし始めてディスカウント開始。すぐに10US$になり、もうかなりしんどい状況だったので速攻オーケーということで出発。念のために何度か「てんだらーおーけー?」と尋ねたがドライバーはいつもの「ノープロブレム」。ぼくも深く考えることができないくらい消耗している。 写真(右)のようなクルマが沢山いる国境でレバノン人男性とアメリカ人女性のカップルをひらい、朝したのと同じ手続きをして再びシリア入国。ちなみにこのアメリカ人女性、白人なのに小さくでかわいい(だからなんだってことですが)。 イスタンブルで取得したシリアビザはシングルだったので、再入国の際はトランジットビザで入国。2日以内にシリアを出国しないといけないということになっているが、もうダマスカスには用は無い(おいおい)。 手続きの最中、ドライバーがぼくからさらに10US$せしめようと色々言ってくる。どうやら手伝い料をくれとのことのようだが、世の中そんなに甘くはない。ぼくだけでなく他に客を2人ゲットできたんだから贅沢言うなということでひたすら拒否。昼の3時過ぎにダマスカスに戻ってきた。 カップルが降りる場所でぼくも降ろされかけたが、ホテルまでという契約だったので文句を言う。 するとなんとドライバーは20US$要求してきた。何をとち狂ったことを言い出すんだといい加減頭にきて大声で言い合う。 何人かのシリア人が声をかけてきてヘルプしようとするが、みんなドライバーの味方になる。最初はぼくの言い分をドライバーに説明していたカップルのシリア人も結局ドライバーの勢いに負けて20US$払うように言い捨てて街に消えていった。 ずっと印象の良かったシリアのイメージがとたんに悪くなる。にっちもさっちもいかなくなったのでホテルまでのタクシーを別に用意することだけを認めさせて20US$支払う。いつもながらどうもしっくりいかない。 案の定ホテルまで行くタクシーもホテルに着いたときに追加料金を言い出した。 それは「あほか」と一言言いの残してホテルに入ったので問題にならなかったが、ぼったくりの精神がここまでくるとちょっと良い気分はしない。早くヨルダンへ行こう。 余りにカッカしていたので腹のことをすっかり忘れて食事。久しぶりにケバブサンドを食べる。 頭を冷やそうと散歩しつつフルーツジュースを飲む。後からちょっとお腹にきたが大問題にはならずに済んだ。 さらにお腹の様子をみつつ、インターネット屋でヨルダン情報検索。またフルーツジュースを何杯か飲んでシリア最後の夜を締める。アラブのフルーツジュースはほんま安くて美味くてそれはもう最高。もうちょっと体調が良かったらもっとおいしく感じたかもしれないのに惜しい事をした。 |
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