6月30日  トルコ代表フセイン・カルタルの実家に侵入!! 今日の一枚を見る

 昨日、彼女がかわいい韓国人カップルが絶賛していたシブリ山にあるアクプナルからみたエイルディル湖の眺めを見に行くことにする。山を登るのだが、カップルいわく車が何台か通るのでヒッチハイクで簡単に行けるということだった。
 今日の夕方にアンタルヤへ向けて移動する予定だが、バスの時間を最初は昼の12時半、アクプナルへ行くためにそれを夕方4時半へ変更して、そしてまた3時半に1時間繰り上げをイブラヒムにお願いした。アンタルヤに着くのができるだけ遅くならないようにと思っての変更だがイブラヒムは親切に対応してくれる。頼りになる男だ。

ショートカット  徒歩で約1時間40分。道のほとんどが車が通れるくらい十分に舗装されているが、勾配がかなり急。
 山道なのでクネクネ大回りの道を汗をかきながらかなり上まで登ってきた。そして疲れてきたのでショートカットしてみた道が写真(左)の道だが、これを登りきるとなんと木と石で組んだ柵と門が目の前に出てきた。期待していたヒッチハイクは車がまったく通らずに不発で、左右は茂みになってるし、すっかり疲れていたぼくは今の道を戻る気にもなれずにとんでもないことをしてしまった。
 目の前の石で組んだ門をよじ登って、よいしょと顔を上げるとこちらをじっと見ているおじさんと目が合った。悪いことをするつもりはないので(この時点で既に悪い事をしようとしていると思われても仕方が無い)逃げてはいけない。かといって何と声をかけていいのかわからない。とっさに出た「あいむそーりー」と「ぐっどびゅー(が見たい)」だけは伝わったと思う。

 おじさんは門の上でフリーズしてしまったぼくを手招きしてくれた。アメリカなら撃たれていただろう。  めちゃめちゃ勝手な行動だが、ぼくは敵ではないとわかってもらえたようだ。すぐ出ますからというぼくを引き止めて農作業(アメリカンチェリーの収穫中)をしている奥さんといとこを呼んでくれた。
 なんとびっくり突然門を越えて進入してきた国籍不明の不審人物に、仕事中であるにもかかわらずもてなしをしてくれるというのだ。
 何度も何度も断り立ち去ろうとするが、それでも椅子に座らされて色々と話を聞かれる。大きな話題はこのご夫婦さんの息子の話。なんとこの息子さんはプロのサッカー選手で、しかも時折トルコ代表にも招集されるフセイン・カルタル選手のご両親だというのだ。今までのチーム、エイルディルスポル−シデスポル−アンカラグチュの集合写真を誇らしげにみせてもらう。事ある毎にいつも見ているのだろう安い写真ケース(アルバムというほどのモノでもない)は手垢で少し汚れていた。

 先月(2004年5月26日)に日本で行われた日本五輪代表vsトルコ選抜チームの試合でゴールを決めているとご両親は言っていたが、そのときはぼくはその試合の模様をよく知らず日本のA代表の名前を出して困惑させてしまった。もっとも衛星放送で見たというご両親も日本は五輪代表ということは知らないようだった。
 あとは日本の話題。アメリカンチェリー一箱(10kgくらいあったんじゃないかな)や色々なモノの値段や、電化製品の話。日本人はまじめでよく働くから良い人だと素直に喜んでいい言葉も頂いた。そのまじめに一生懸命働いた先人たちのお陰でこうやって日本に対する評価もあがる。自分も気を引き締めねば。

 最後にアメリカンチェリーを袋一杯頂いてこの家を辞した。日本に帰ったら息子の移籍先を探してやってくれと頼まれたが、さすがにそれは無理です。はい。第一日本に来るよりトルコにいたほうがサッカー選手としては絶対良いと思うよ。

絶景エイルディル湖  写真(右)はフセインおじさんに教えられてきたヨリュック村にある展望カフェから見たエイルディル湖とイシェル島です。絶景です。
 こう見るとかなりの距離を歩いてきていることになり、自分でもあそこまで戻るのかとため息が一つでた。ちなみに宿があるのは写真のテラスの湖側の屋根のてっぺんの先のちょっと上辺りです。わからんか(^^;;すいません。

 ここの息子さんに声を掛けられてやってきた展望カフェですが、この息子さんは耳がちょっと不自由なようで何をいってもニコニコしていた。なのでそのお父さんがぼくの「ドブレチャイ(2杯分の=たくさん)」という注文を聞いてくれた。
 すばらしい景色を見ながらゆっくりお茶を飲む。父である店主と息子と、さっき頂いたアメリカンチェリーを食べながら少し話しをする。
 チャイの料金は1MTL。店主が奥さんに目配せするのを見逃さなかったが、ちょっと色をつけたようだ。さすが女性はそういうところはきっちりしている。これ見よがしに彼らにとっては高値の花であるデジタルカメラをテーブルにおいていたぼくも責任あり。
 百万トルコリラといっても80円くらい。いい景色だったしスマートに支払って下山する、帰りは1時間で収まる。ぼくの膝は結構使い物になるなと勝手に思う。

やけにあかぬけてる男  ズボンを買おうと悩んでいたがやめる。すぐにパッキングして清算。晩飯2回20MTL、洗濯1回10MTL、ネット5MTLの計35MTLを支払ってチェックアウト。お世話になりました。また来たいな。

 15時半発のアンタルヤ行きバスに乗るためにオトガルへ。写真(右)はその途中で買い食いしたトルコアイス売りのおっさん。顔の割りに仕種が垢抜けていてこんな田舎にめずらしい感じだった。
 聞くと(といういか勝手に向こうから語りだした)ずっとイスタンブルで仕事していて日本にも2度行ったことがあるのだということだった。なんだだから「やすいねー」とか知ってるのね。
 ちなみにこのトルコアイス(ドンドルマ)はチョコをたっぷりつけてもらっても1MTL一律のようだ。現地の人は更に0.25MTL安くなるかもしれない。

 オトガルにはムサがいてバスの時間まで退屈せずにすんだ。今となっては全然覚えていない話をずっとしていたが、そういえばムサの仕事はなんだったんだろう。昼でもたまに宿にいたし夜はほとんど宿にいたし、今はオトガルにいるし。よくわからん。
 バスは一旦ウスパルタで30分ほど停車したのち、夕方6時半アンタルヤに到着。少し薄暗い感じだがまだ大丈夫だということでガイドブックに書いてあった観光地である旧市街へ行く93番のバスに乗り込む。運転手には「かれいち」と伝えていたので無事にカレイチ(旧市街のことをこう呼ぶんだそうだ)の目印であるハドリアヌス門の近くで降ろしてくれた。

 目指す宿は日本人宿としてかなり昔から有名なラゼルペンション。じっくり探す時間が無い場合はこういった宿があるほうがうれしい。場所もハドリアヌス門から道なりにまっすぐという情報があったのでわかりやすくてグー。
 宿に着く前からみやげ物屋に声を掛けられた。それがまたたまたま関係者(このときはオーナーの兄)だったので難なく宿に到着。ドミかどうか迷ったがシングル1泊10US$に決める。エアコンではなくファンだったのが残念だが、値引き交渉も成功せず。。。

リゾート飯  荷物を置いてすぐに散歩。またハドリアヌス門まで戻って、近くの一番無難なツーリスト用ロカンタで食事。オレンジジュース2MTL、食事6MTLで写真(左)のラインナップ。まずますうまい。一応食事は1MTLまけさせている。

 食事後軽く旧市街内(カレイチ:旧市街は城壁に囲まれている)を周って、売店でビールを買い宿に戻る。
 夜の9時45分からユーロ2004ポルトガルvsオランダというスペシャルマッチを観戦。一人で盛り上がってすぐにビールを空けてしまう。
 実は宿でもビールは売っているが、やはりちょっと上乗せするので近くの売店で買うのだが、やっぱり宿としてもまあ黙認しているが好ましいとは言えない行為ではあったので3本目は宿で買う。宿での値段は2.5MTL、近くの売店では1.75MTL、大きいと言ったら大きい差ではある。しかも探せばもう0.25MTLほど安い売店は必ずある。

 ポルトガルが2-1で勝利してサッカーが終わる。ぼくは酔いを覚まそうと宿の庭で涼む。
 リゾート地なので観光客は多いが、この有名な日本人宿に日本人はほとんどいない。住み込みで働いている女性が一人いるだけで他はみんな外国人。彼女は彼氏がモロッコ人なのだか2人でここで住み込みをしている。まあ色んな意味で自由人だな。

 花火が少し上がったような音がしたがさすがリゾート、宿は静かだけど盛り場のほうはそれなりなんだろう。
 と夜遅くに韓国人10人の集団が宿にイン。3つのグループに分かれて部屋に入っていった。そしてこの韓国人グループには女性もいるのだが、外出するとき以外はずっとドアを開けっ放しだった。丸見えで困ると住み込み日本人が後に語っていたのが印象的。
 そんな感じで住み込みカップルと旅話。ほんの数日前まであのスーパー有名人<スマイリーノブ>がこの宿に泊まっていたという事実を知る。あちこちの情報ノートにありがたい情報を書き込んでくれるスマイリーノブさん、一目会いたかったがさていまは何処に・・・

 トルコ トルコ/アンタルヤ ラゼルペンション 2004年6月30日,7月1,2,3,4,日泊
ラゼルペンション ラゼルペンション
宿泊料5泊で50ドル、ファン・バス・トイレ付
アンタルヤに来る日本人バックパッカーのほとんどがチェックする有名日本人宿。ここも日本人妻がいる宿だが、旦那のエルさんは日本語ペラペラでなんと皇族の方とも会ったことがあるという色々な意味での実力者(宿にそのときの写真あり)。
ドミは4ドルだがぼくは10ドルのファン付シングルに宿泊。ユーロ2004の決勝を見るために5泊もしてしまったが、リピーターが多いのも頷ける居心地の良さ。たまたま俗に言う「盛り上がり系日本人」が少なかったということもあるかもしれないが、アスペンドスへの音楽祭ツアー(季節モノ:個人で行った)やラフティング、船を借り切って行くケコワ島ツアーなど良心的な値段でリゾートを満喫できる。
ちなみにエルさんは市長になってアンタルヤを世界一の観光都市にしたいそうです。
ADD:KALEICI KILINGARSLAN MAH TABAKHANE SOK NO30  TEL:(0242)242 7194

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