6月14日  前半の目玉、アドリア海の真珠を見物 今日の一枚を見る

バスターミナル  朝8時発ドゥブロブニク行きのバスに乗るつもりだったが、昨夜の無理がたたりちょっと寝坊。雨がまだ残っているのでターミナルまで行くだけでもうっとうしい気分。
 次のバスは10時発というのは調査済みなので、雨が小降りになった9時過ぎにすばやくパッキングしてバスターミナルへ向かう。
 写真(左)はスプリットのバスターミナルです。ドイツやオーストリアに向かう海外便も、国内あるいは旧ユーゴ諸国の各地へ行く便もほとんどがこのターミナルから発着するようです。ぼくが知っている例外というか、世界遺産のトロギールから戻ってくるローカルバスが到着するバス停はここから離れた丘の上のほうにある。

 出発予定時間の10分前になっているのにバスは到着していない。念のため到着する予定の番号プレートのあたりを随時見ながら近くのスタンドでハンバーガーを食べる。発音は「ハンバーガー」とイメージしながら「ハンブルグ」と言えば通じると思います。
 約5分遅れでバスが到着、ハンバーガーを食べていると店のおばちゃんがあのバスだよと教えてくれた。でその10分くらいあとにすぐ出発(チケットは101Kでプラス荷物代7K)。おばちゃんが言うには、今日のアドリア海沿岸地方はほとんど雨のようだ。

 いくつかのバス停に停まり、いくつかの渋滞につかまり予定より1時間20分程度遅れて、ついにアドリア海の真珠:ドゥブロブニクに到着。幸いにして雨ではなかった。そしてうれしいことにプライベートルームの客引きがバスを降りるぼくたち観光客を待ち構えている。やっぱりこうでなくっちゃ

 いつものように幾人かを無視しつつたまたまタイミングの合ったところにコンタクト。とりあえずは1回話を聞いてから他も聞いてみようと思っていたが、最初に返事をした客引きが「こいつは自分の客だ」と言わんばかりに他の客引きを引き剥がし、色々な宿の良いところを説明する。他の客引きもそこはある程度わかっているようで、遠めでチェックしつつも他の客を探している。
 ぼくが捕まった客引きは、おばあちゃん姉妹の経営する宿で、観光の中心である旧市街から近いとか部屋はきれいでベッドも大きいとかの「ウリ」を左右から挟んで次々と薦めてくる。もちろん悪いことは言わないんだろうけど、「わかったわかった」と答えてとりあえず部屋のチェックに行くと答える。

 近くのバス停まで歩き、そこから宿へ移動。チケットはおばあちゃんが払ってくれた。でも旧市街から近いと言ったくせに、その旧市街から逆方向へバスは向かう。あれ?と思ったがとき既に遅し。仕方ないから宿を見てチェックするしかない。
 見せてもらった部屋がかなり大きく、言われたとおりベッドもキングサイズ、テレビは無いが大きなソファがあってゆっくりできそう。しかも戸外だが冷蔵庫もあり冷えたビールも楽しめそうなので入ることを決める。
 宿の名前は忘れたのだが、その宿にいる年老いた姉妹と同じく年老いたネコが目印。姉妹は日本語で「ネコ」と言う。かつての日本人旅行者が撮ったそのネコの若かりし頃の写真が部屋にも飾ってある。

ドブの階段  料金先払いということなので、その現金を作るために銀行と空腹を満たすために安いピザ屋を紹介してもらう。
 観光する旧市街へはバスを使わないといけないのでキオスクでチケット(8K)を先買いすることを薦められる。もちろんバスの車内でも買えるのだがそれは10Kを必要とし、乗れば乗るほど圧倒的に先に買っておくほうがお得になるのである。
 銀行に行く前に病院に立ち寄り、おばあちゃんと医者が話すのを横で聞く。診察ではないようだったが、なんでだろう?
 そして3泊分の料金を前払いして観光に向かう。旧ユーゴ内紛の話をされたが、身内を11人無くしたと言われてもこちとら何もいえませんよ・・・

 写真(右)は世界遺産ドゥブロブニクの階段です。メインの門をくぐると有名な大通りがあり、その左手が丘の方向になっていて数本の階段が延びている。また右手は海側になるが、この街全体が城壁で囲われているので海を感じるには城壁に上るか港に出るかしないとあまりわからない。

モスタル  写真(左)はボスニア紛争で一躍有名になったモスタルという街の橋です。この橋を挟んでクロアチア人勢力とムスリム勢力が対峙して、そして悲劇がいくつも生まれました。
 その橋が再建されたというので、その事業の内容を展示した催し物をやっていた。軽く覗いて、ボスニアとクロアチアの関係はどうなっているのか少し疑問に思った。旧ユーゴ各国はまあセルビア憎しはほぼどこの国でも統一されてはいるが、例えばボスニアとクロアチア、またマケドニアとモンテネグロとかの関係はどうなのだろう。

 そんなことを考えながら旧市街の散策をしていると、日本人学生パッカーと出会った。
 この旧市街の中で安宿を探していたのだが、バスから降りてすぐに宿を決めたぼくにたいした情報は無い。とりあえずサルツブルグで会ったイズミサノさんが言っていたユースの存在を教えてあげられた程度だったが、彼は既に足を運んでいてその値段がまだ高いということで、更に安い宿を探しているのだった。安さ追求の若いパッカーだ。
 思ったより日本人が少なく他に情報を得れる可能性が少ない。そのうち観念してユースに入ることを決めたようで、またどこかでと挨拶して別れた。

宗教儀式  観光リゾートとしてかなり有名なので、人々の服装がかなり開放的である。そして写真(右)の島にはヌーディスト・ビーチがあるという。
 ドゥブロブニクの港からアドリア海クルーズやこのロクルム島に渡る船が出ている。軽く覗いてみるつもりではあったが2つか3つあるビーチのうちの一つは男ばっかりの所謂男の園だそうで、ぼくはそのビーチがどれに当たるのかまったく知らず、ちょっと怖いので行くのを止めた。どっちにしろ学生君が言うには、若い人なんかいませんよ、という話だった。

 帰りは徒歩にしてみる。
 途中にユースがあるはずなので探してみるが、知らずに前を通ってわからない道に迷い込んでしまう。日の沈んだ街を適当に歩いているとバスの中から見た建物を見つけて、その建物を目印、基点にして宿に戻る。かなりの普通の民家がプライベートルームとして営業しているようで、それを示すプレートをいくつも見つけた。だが、あのバスターミナルでの客引群を突破して自力で宿を探すのはトータルで見て余り利があるとは思えない気もする。

 2時間歩いて、そして宿の前まで戻ってはじめて今日の酒が無いのに気がつく。とりあえず自分の安全を確保することに集中した結果だが、宿の近くのバールは血の気の多そうな若者がいてパス。今帰ってきた道を戻ってビールを買い、歩きすぎか腹が減ったのでレストランに入る。既に夜10時をまわってほとんどの店は閉まっていたので助かった。もちろん買ったビールはぬるくなるのでレストランでビールと食事。
 井川遥似のウェイトレスがいて、営業スマイルを爆発させてくれたので1杯のつもりだったビールを2杯飲みようやく宿に戻る。持ち帰ったビールを冷蔵庫にほり込み、何の技もないマッサージを自らの足に施して眠りにつく。宿から旧市街まで歩くのはちょっとつらいなあ。

 クロアチア クロアチア/ドゥブロブニク *失念*(プライベートルーム) 2004年6月14,15,16日泊
*失念* *失念*
宿泊料3泊で450クーナ、バス・トイレ共同
バスターミナルにいる客引きのおばちゃん姉妹+ネコ1匹の宿。ターミナルから観光地である旧市街方向とは逆にバスで5分程行かねばならず、徒歩で旧市街はかなり厳しい距離にあるためか客引きは少々強引(バス停はすぐ目の前にあります)。最初の宿までのバス代(8クーナ)は出してくれるが、そこまでは至れり尽せりだったためか、宿泊を決めた後の対応がイマイチに感じた。
しかし部屋もバスルームも清潔で、宿で晩酌する人間にとってはうれしい事に自由に使える冷蔵庫もある。
ぱっと見は妹のほうがきつそうだが実は姉のほうがかなりきつい性格している。ユーゴスラビアをめぐる紛争の中で親戚を11人も亡くしたそうで、その話を聞いたときだけはとても気の利いた言葉なんぞは言えず、平和ボケの日本人が入り込める余地はないと感じた。
洗濯は1回50クーナだがぼくは15クーナと勘違いして少々もめた(^^;

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