6月11日  超満員の列車でナカータのいるボローニャへ 今日の一枚を見る

 朝7時半頃、向かいの部屋だった日本人のおばさんに朝食一緒にどうですかと、誘われた。何度もドアをノックするので起きてしまったが、無駄に寝てしまうところだったので逆にありがたい。
 さてありがたいことはありがたいのだがぼくには朝食は用意されていない。わずか5Eをけちっているため泣く泣くこのご好意をお断りした。実際に近くの店でパンとジュースとかを買っても、結果的にそれほどの節約にはならないことがわかったのだが。

 予想外に早起きできたのでゆっくりじっくりパッキング。そろそろ膨張しはじめたバックパックのスリム化を達成する。達成率は社会人当時の成績程度(ってあかんやんけ)。
 宿をチェックアウトして駅へ。さきほどのおばさんが列車待ちでベンチに座っていたので出発までおしゃべり。年齢的にぼくの母と同じような感じを受けたが、その考え方と、なにより行動力があまりに違うので驚くばかりで感心しきり。
 おばさんが元気にミラノへ去った後、ぼくもボローニャまでの二等席を自動販売機で購入(7.9E)。まだ1時間ほど余裕があるので駅でぼんやりしようとベンチを探す。が、さすが観光名所ということで人の数が多いのなんの。空いているベンチは無く、駅を出たところにある扇形の階段に座って休む。グラサンの白人女がタバコを吸いながら自分の荷物をベンチに乗せ上げて一人で占拠している姿はまるで世界の縮図のように思えた。

 少し余裕を持って列車に乗り込む。結果的にこれがよかったのだが、発車時間に近づいてくるとどんどん席が埋まる。そしてあっという間に満員になって通路にも人が溢れ出す。その通路もそのうち移動できなくなるくらい人で一杯になった。
 ぼくは座ることができたので無理な体勢になることはなかったけど、通路に立っている人はかなり大変そうだった。
 特別ボローニャに目指す物は無いのだが、アンコーナからクロアチアへ渡る際にヴェネツィアとの間にある丁度いい都市ということと、やはりあのナカータがいるということでこの街の訪問を決めた。
 途中イモラというF1レースが開催されるのであろう街を通過し、ボローニャにて出入りの激しい列車を降りる。イタリアという国は街の名前ごとに何回もうならされることになる。ちなみにイモラサーキットにて行われるレースはサンマリノ・グランプリと冠があって、そうかサンマリノにも行っておけばよかったと今になってちょっと後悔を残した。

 駅について早速インフォメーションへ。すぐに見つけられるのだが、行列が凄くて一旦街を散歩する。バックパックを担いだままなのでそれほど動くことはできず、すぐに汗かいて動作が止まり、しまいにはオープンカフェの椅子に座ってしまった。
 注文を取りに来そうだったので立ち上がって駅へ戻り、少し減った行列の最後尾につく。最初からそうしてればもう自分の番がきてたかも。。。

 インフォメーションでユースホステルの場所を聞くが、駅からバスで20分かかる一軒しかないとのこと。
 仕方ないが教えられたバス停へ急ぐ。そして迷う。さらにそのバス停を見つけられない。
 時間のロスが甚だしく、明日にはアンコーナへ行きそのままクロアチアに入る予定なので無駄に過ごすことはできないと判断して星一つホテルに格上げを決心、もう一度インフォメーションへ。
 駅から一番近い一つ星ホテルを紹介してもらい予約をお願いするが拒否される。代わりにフリーマップにラインマーカーでここだとチェックしてくれたが、そういうシステム(星が一つ程度の安宿は自分で行け)なのだろうか。

ボローニャの教会  駅から近いと言っても15分くらい歩く。観光ポイントが多い旧市街に近づいた場所にあるのでまあ立地は悪くないが、なんとその道中、あまりの暑さに履き替えたサンダルでウ●チ踏みつけてしまった。誰も見ていなかったが、そう言えばここは野良犬が多い気がしないでもない(もちろんアジア程ではない)。

 見つけにくい宿だったが、対応は親切(値切りは応じてくれなかった)。一泊朝食付きで32E、中々の出費だが既にお昼をまわっていてすぐに旧市街へ出る。写真(左)は結構大きなボローニャの教会。
 情報を何も仕入れずに訪問したので名前(サン・ペトローニオ大聖堂:後日調べ)などは知らないが何かのフェスティバルのような催し物をやっていて、前の広場に設置した大きなスピーカーから大音量で地元のロック音楽が流れていた。

 インフォメーションでもらった地図を片手に今日もぶらぶら歩く。何があるってわけでもなく時々デジカメのシャッターボタンを押したりする。
 昼飯はマクドで済ませ一旦宿に戻ってシャワーを浴びる。かなり暑い。

レナト・ダラーラ  宿で教えてもらい、ナカータの活躍する(当時)ボローニャのスタジアム、写真(右)のレナト・ダラーラへ。
 20番のバスに乗り込み約20分。バスの運賃は1Eだと聞いていたが、ぼくはそのとき2E硬貨しか持ってなくて、車内のチケット自販機にその2E硬貨を入れてみるのだが何度入れても還ってくる。ドライバーに言おうとしたら手であっち行けとジェスチャーされあごもしゃくられたので黙って座っていると、到着したのかまたあごで降りろとの指示されて降りる。見事無賃乗車

 大きな建造物がちらりと見えるのでその方向に進み、スタジアムを囲むようにある回廊のようなところを歩く。かなり雰囲気あるスタジアムで、近くには日本語でケーキが美味しいと呼び込みが書いてあるビラが貼ってあった。やはり日本人が押し寄せるのだろうか。

 スタジアムの正門。開放されていてどうやら入れる様子なので、周囲を気にしながら入る。スタジアム内のスポーツセンターなどに来ている人たちがいたが、彼らはぼくなど気にするはずもない。
 そのままスタンドに入り、改修中のスタジアムで写真を撮る。これってラッキーなのか? もちろん試合なんかは見れないしゴールマウスも撤去されている。もちろんスター・ナカータはゴージャスなバカンスに出ているだろう。
 でもブダペストでは入ることもできなかったし、余り体験できることではないでの素直にこの体験を喜んでスタジアムを後にする。

斜塔  バスで旧市街まで戻り、途中下車し観光を続ける。実は帰りも行きと同じパターンで無賃乗車。だって両替できないんだもん。
 写真(左)は観光ポイントであるアシネッリの塔とガリセンダの塔(もちろん後日調べ)。ボローニャの斜塔ですね。右側のアシネッリは97メートルもあり登れるらしいが、あんまり興味がわかなかった。ピサのようにボロクソな値段を取られるのもしゃくなので登らずに得意のぶらぶら歩きを続ける。

 一度駅まで歩き、明日のアンコーナ行きのチケットを買う。
 アンコーナからクロアチアのスプリットへは夜行の船でいくつもり(この時点はその存在も確定ではなかった)なので昼頃アンコーナに着いて半日観光をできる時間のチケットを選んだ。インターシティの二等席16.32Eという値段。

 その後小さなピザ屋で安いピザを買い今夜の夕食とする。これがまたピリ辛で美味くてわずか2.5Eで十分満足できた。
 そう。やろうと思えばピザ屋があった。まあ毎日ってわけにはいかないが、十分それでやっていける。今まで贅沢すぎたきらいがあったが、ヴェネツィアはまあ別格ということで納得しておくしかない。
 そのピザ屋の親父に言われた「エコノミー・ベリー・ストロング」という日本をイメージする言葉は実に的を得ていると思った。

事件は現場  で目撃しました写真(右)の交通事故。うわあぶなーいと思ってるとやはりぶつかった。急にハンドルを切ったらしい車とバイクがぶつかるその間はホントに一瞬で、飛び出して脇に抱えてくるっと回転!そして受身!なんかとてもできる状況ではなかった。
 すぐに警察と救急車が来て対応していたが、多分デートだったんだろう頭抱えた女性(車側の助手席にいた)がとても印象的だった。かわいそうに。

 ぼくにできることは何も無いので、野次馬には加わらずインド人(マレー人かも)が経営する商店でビールを買い宿に戻る。いくつか店を見つけておいたのだが、店番している女の子がとてもかわいかったのでその店で買うことにした。かといって何かハプニングが起こるわけでもない。

 シャワーを浴びてエアコンをつけてゆっくりビールでもと思っていると、エアコンの調子が良くないようで余計に暑く感じる。窓を開けてみるとほとんどの部屋の窓も開けられていたので、どこも同じなんだと思い苦情を言うのをやめる。
 実際窓を開けてもそれなりに快適だったが、虫が入ってくるのだけは困った。そして翌朝予想通り2、3箇所だが蚊なのか何か他の虫なのかに刺された痕があった。

 ナカータ在籍中チームのスタジアム訪問という最大の目的も果たして十分満足して、ビールを飲みながら書き物。そしてきちんと歯を磨いて就寝。明日はそれほど早く起きなくてもいいように予定してある・・・zzz

 イタリア イタリア/ボローニャ パローネ 2004年6月11日泊
パローネ パローネ
宿泊料1泊で32ユーロ、バス・トイレ共同、朝食付
ボローニャに唯一あるというユースが駅からバスで20分近く離れているということで、駅から一番近い☆1つの宿を選択。外見では宿だと判別つきにくいが、一応宿になってます。
内装や部屋・食堂などをみると、どうも学生寮をサマージーズンだけ宿にしている、という感じがする。イタリアだけに値段はそこそこするが、立地の悪いユースを除けば駅から近い最安値宿。
混んでいる感じはしなかったがフロントは空いている部屋を探して確認していた。天井は高いがシンプルすぎてなんだか無機質な印象を受けるのはやはり機能優先の学生寮だからだろうか。朝食はもちろん非常に簡単なもので学食のイメージ。とりあえず食べるならという感じ。
ADD:via del Pallone,4 40125 Bologna  TEL:051 42 10 533

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