6月9日  ハイシーズンとはいえこの物価高はなんだ? 今日の一枚を見る

 朝8時起床、シャワーを浴びてパッキング。シャワーから帰ってくるとイズミサノさんも起きてパッキングしていた。おはようございます。
 イズミサノさんは昨日ぼくが断念したハルシュタットへ行って2泊する予定だそうで、既に<英語で>宿に予約を入れているという。すごいじゃないですか。ぼくはそんなことできません。

 ささっとパッキングを済ませて二人で宿をチェックアウト。イズミサノさん、バスに乗る予定が午後だというので駅まで送ってくれるという。でもあのバスどこに停車するかわかならいですよ、と一応ぼくも遠慮したのだが、さすがに昨日1回乗っているだけに彼女は余裕だった。そして非常に心やさしい親切な方で話も合ったし喫煙者であるという一点を除いて、もう少し早くこの街で会えていたら楽しく観光できたのにとちょっと残念に思えた。

 お互いの旅ルートの話をしているとクロアチアのドゥブロブニクという共通点があって、あいにくぼくが着く予定のほうがかなり早いのだが、お互いそれほど日程の決まった旅ではないので、もし再会すれば(イズミサノさんが止めている)ビールを飲みましょうということでさよならした。電車までの時間、暇を持て余さずに済みました。ありがとうございます。

ハイジな風景  サルツブルグからヴェネツィアへ移動。国境越えがあるがそれはそれ、既に欧州共同体の中ということで全く忘れていた、くらいスムーズ。
 写真(左)は途中停車した駅からのアルプスの眺めです。とってもハイジな風景が車窓から楽しめて純粋に山っていいなあと思わせてくれます。魚が怖いぼくは昔から山派だが、さすがにアルプスだなと妙な感心をしたものです。

 途中1回乗り換えがあって乗り換え時間が5分という過去の悪夢を思い起こさせるような間隔しか無かったのだが、同じホームの向かいの列車に移るだけという正にお客様のことを考えた乗り換え設定のお陰で無事にイタリア入国。こういうあたりはさすがに西欧。

 EU内移動ということでタカを括っていた国境越えだが、案の定パスポートチェックも無く通過し、セリエAチームのあるウディネに到着。イタリアの駅でこのカルチョ絡みの名前をみるとついつい嬉しくなってしまったのだが、せめて入国のスタンプくらい欲しいかったなあ。EUのスタンプは陸海空、入国の方法でデザインが違うのでお気に入りなのだ。

 入国して安心したのかうとうとしているとすぐにヴェネツィアの一つ前の駅。沢山の人がここで降りるので大急ぎで確認、[VENEZIA S.L.]の駅名を探すが違う。まあ駅員も降りろと言わないし列車も動き出したので次の駅だろうと座りなおし、予定どおりヴェネツィア・サンタ・ルチア駅(ですよね?)到着。他の車両からドカドカ旅行者が出てきた。焦らなくても全然よかった。
 それにしてもぼくの乗った客車内だけ人がいないというパターンが結構多い(それもここまでだけの話でイタリア国内は違った)のはどうしてだったのだろう。

 宿がないのでとりあえずインフォメーションでユースホステルの場所を聞こうと、列にならぶ。10分くらいならんでぼくの番がやってきたが宿関係のインフォメーションではなく鉄道関係のみの案内所だった。「ネークスッ」と指差された方向にあるインフォメーションには、こことは比べ物にならない行列。
 この観光客の数じゃ街で飛び込みで入っても探すのに苦労するだろうとあきらめ、素直に最後尾に付く。
 並んでる途中にも客引きが一つ星ホテル1泊50Eでと誘ってくる。ぼくは二つ星でも40Eを限度と決めていた(もちろんユースに入る予定だったのでもっと安いつもりではいた)のでまったく無視を決め込む。そうしてかれこれ40分くらい並んだだろうか、やっとぼくの番がきて宿の相談スタート。並んでいる内にどうせ満杯だろうとユースに入ることはあきらめて、一つ星のホテルに的を絞って交渉開始。
 しかしこの紹介所でも最低50E、ここから一歩も引かない。いくらかホテルへ直接電話をかけて掛け合ってくれているみたいだがそれでも50E、ここから譲る宿はほとんど無いようだった。ぼくはカウンターで困りながら解決策もなく粘るしかなかった。
 すると、朝食抜きなら45Eで良いという宿が一つ見つかった。想像以上の物価レベルにかなりびびってはいたが、せっかくこの水の都に来たということだし、ぎりぎりの2泊を予約。その足で宿に向かう。紹介所では手数料1Eをとられた。

ベニス1 ベニス2
 写真(上)は世界遺産ヴェネツィア。左はお昼過ぎくらい、右は夕方に撮ったものです。
 部屋に入って少し休憩。星一つのホテルで50Eという驚天動地な事実を知ったぼくは、現実的に節約節約と頭で念じた。
 そういえば客引きの宿はバス・トイレ付きだったが、この宿は両方とも別だった。ちょっと失敗かなと思ったが、駅から近いし宿の人間も愛想良かったので外れではないだろう。

サンタマルコ  宿の管理人にお願いして、インフォメーションでもらったフリーマップに重要観光ポイントをチェックしてもらい、早速観光に繰り出す。
 まだ6月だというのにかなり暑く、徒歩メインのぼくはいきなり汗をかいた。写真(右)はサンマルコ広場をちょっとある意味狙って撮影したものだが、柱などそこにあるものを縁に使うやり方はぼくのようなヘタっぴでも個人的にそこそこ満足できる写真が撮れたりするときがある(この程度でか?とかは無しでお願いします)。

 この広場にあるサンマルコ教会の美術館に入ろうと思ったが、既に閉館時間になっていて入れなかった。明日時間あればまた来ようと思ってリアルト橋やらお土産品の店やら雰囲気ある路地やらを散策する。
 万歩計があればかなりのカウントが期待できたと思うくらい歩いた。人が多いところでは、ぼくは知らないうちに少し歩くスピードが上がってしまう。どけどけ!ってなことなんだろう。

 夜の8時をまわってもまだ明るくて散策に苦労しないのだが、一本裏道に入るとここでもやはり、突然人影が無くなる。お店も場所によっては周辺ほとんど閉店になっていたりするので、夜は基本メインの大通りを確実につかんでおいたほうが安心だろう。ぼくはあまり気にせず自分の今いる位置を見失うまで行ってしまったが、その帰りで地図で目星をつけた通り名のプレートを発見するまで、かなり心細く感じました。今度から注意しようと思っても、案外簡単に道に迷ってしまうのはちょっと調子に乗っているからかもしれない。

 ハーフボトルワイン1本買って晩飯にリストランテに入るが、これまた高い。ラザーニア(通じた!)はもちろんイタリアのパスタなので美味いのは美味いが、メインのチキンが少しカスカスでがっかり。
 宿に戻って洗濯して、ワイン飲みながらテレビを見つつ寝る。今日は短時間でかなり歩いた。

 イタリア イタリア/ヴェネツィア ホテルサンタルチア 2004年6月9,10日泊
ホテルサンタルチア ホテルサンタルチア
宿泊料2泊で90ユーロ、バス・トイレ共同、テレビ付
高い!やっぱりイタリアは高い!!
ヴェネツィア駅のホテル紹介所(注:インフォメーションではない)で紹介してもらった☆1つの宿。1泊50ユーロから下がらないのでウダウダ言いながら時間をかけていると朝食抜きで45ユーロで良いということで入った(駅構内でウロウロしている客引きもほとんど50ユーロだった。)。
駅から徒歩5分で観光の便は非常に良いが、ヴェネツィアは全体的に高すぎる。一駅内陸側にはなれた駅周辺なら安いかもしれないので、安さ追求組はそちらで探したほうがよいと思う。寒くない時期ユースはまず満員であることが多いと知り合った韓国人旅行者は言っていた。
シャワーを浴びる際、熱湯の流れてくる管が触れてしまう距離にあるので注意が必要。軽い火傷になります。
ぼくのように駅のホテル紹介所を介した場合は手数料として1ユーロ取られるので注意。全てが高いだけあって、あらかじめ十分な情報収集をやったほうが無難。

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