子育てコラム:子育てに悩んでいるお母さんを応援します

Vol.15:スマートフォンについて思うこと H28.12.25

 最近では中学生以上の子供で持っていない方が珍しいようですが、本当にこのままでよいのかしら?と心配をしています。
 確かに、子供といつでも連絡が取れて安心という面はあります。心配しているのは、ラインなどを使って、いつでも友達とつながっている、いつでも何かを伝えあっているということです。それも、インターネットを介して。ひと昔前なら、友達と会っていない時に考えていること、友達と会う頃にはどうでもよくなって消えてしまっていたような些細なことでも、今はすぐに伝えてしまいます。友達とけんかをしたとして、夜中に腹が立ったり落ち込んだりしても、寝て起きて、朝会ったときにおはようと挨拶を交わしただけで、また元通りになっていたことも多くありました。そして、時間が解決してくれることがあると学んびました。それが時間を待たずに言葉を発するようになり、発した言葉は文字になりインターネットをかけめぐり、複数の人に伝わることで、思いもよらない方向に事態が向かってしまうことがある。そして、セキュリティーの知識がなければ、その内容は不特定多数の人の目にさらされてしまう。そんな一面をもつスマートフォンだから心配してしまいます。
 このような意見を子供に話してみると、それでもラインに参加しないと、クラスやクラブの連絡事項が伝わらず、友達関係からはじき出されてしまうと言います。学校で毎日会うなら、そこで伝えればよいと時代遅れの私は思ってしまいますが、みんながスマートフォンを持っている時代にラインを使わない人が非常識と認定される風潮です。いじめや事件に巻き込まれる危険のあるツールを使わないといけないと子供たちが思っている現状。情報伝達をそのツールに頼り切っている人間関係。一日中垂れ流されるつぶやきに一喜一憂されている子供たち。友達関係からはじき出されないようにと、画面にくぎづけになっている姿。スマートフォンという小さな箱に、子供たちの輝かしい未来を奪われているように感じてしまいます。
 親として、考え込んでしまいますが、よい解決策が未だに見いだせないでいます。

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