世界の窓

このページでは海外で現在活躍されているビジネスマンや暮らしておられる方の生の声を、掲載しております。
現在、海外で滞在されている方で、その国について、レポートして下さる方、広く募集いたします。

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◆ 海外特派員:うみ(ペンネームです)



 
92年9月にインドネシアのジョグジャカルタにあるガジャマダ大学に語学留学されています。
94年12月にバリ島に移られ、、観光業界で働くこと3 年。97年12月に会社をお辞めになった後、
独立され、 現在、インドネシア・バリ島で、広告、翻訳、芸能関係のお仕事をされています。

「やりたいときにやりたいことをやるのが、私のモットーです。もともと自由が好きなので、サラリーマンを辞めて、今が一番楽しいです。」とおっしゃるアクティブな女性です。

趣味:車の運転、読書、動物たちと遊ぶこと

Homepage: http://www.bali-freak.com

E-mail : tao@bali-freak.com



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バリ島の最新&最強エンターテイメント
あれから3ヶ月たったバリ島 - 8月18日−
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バリ島は平穏です。  98/ 5/17
*熱帯雨林は育つ!!*
*くりしす  もにてーる*



(99/08/02 バリ島からのレポートより)

◆ 「− 不思議の島バリ −」

 
 

日本では今、またバリ島ブームらしい。

9月の末に11人のグループでバリに来る計画を立てている友達からメールがあって、 「6人分しか飛行機の席がとれない」とあった。つい2〜3日前に帰国したバリ在住 日本人の知人は「日本からバリに帰ってくる飛行機の席がとれたら帰って来る」と言 っていた。

8月はたったの1席も取れないそうな。バリってすごいなと私は素直に思う。

なぜならここでは観光客数がぐーんと伸びると必ずなにかがおこってがたんと減る にもかかわらず、あっというまに復活するからだ。

まず最初は湾岸戦争。その後すぐにバリブームが始まって、私がバリ島の旅行会社で 働いていた94年はホテルの部屋数が足りなくて奪い合いだった。この頃バリは観光地 として日本人マーケットをぐんぐん伸ばしていった。と、思っていたら、コレラ騒ぎ。

あれは確か95年の1月か2月だった。もう、これで当分日本人マーケットはだめだろうと 現地の観光関係者の間ではいわれていたにも関わらず、夏にはその数を戻し始め、 またすごい勢いで伸びていった。そして日本の不景気だなんだと多少の浮き沈みを 繰り返し、98年のジャカルタ大暴動。日本政府がインドネシアへの渡航を禁止したため、 もちろん観光客はゼロ。現地日本人も大勢日本に帰国するはめに・・・。ところがバリだけ は安全ということですぐ解除され、今年99年の選挙騒ぎにもめげず、飛行機もホテルも パンパンらしい。

こんな観光地が他にあるだろうか。それもこんな小さな島で・・・。

だいたいビーチリゾートなんてどこに行ってもそうそう変わりはないと私は思う。 青い海と広い砂浜、ヤシの木が風にさわさわとゆらぎ、地元の人たちのくったくの ない笑顔、照り付ける太陽・・・と、だいたいこんなもんじゃないかと思う。 はっきり言ってバリにはどこまでも続く白い砂浜というのもないし(砂が白くなければ ある)、透き通った海というのも南部エリアでは難しい。クタあたりじゃ物売りや乞食が しつこいし、夜は野犬が吠えている。

じゃあなんでこんなにリピーターが多いのだろう。それはきっとこの島の人たちが伝統 文化を大切にしていて、今も生活に根づいているからだろうと私は思う。バリニーズ ダンスというのは決して観光客のためのものだけじゃない。今現在でも宗教儀式が煩瑣に あって、その為のもの、つまり神様に捧げるためのものである。決してヤラセではない 儀式がまだここには残っているのだ。

それとウブドゥ等の山間地区の充実というのも理由の一つだろう。 ウブドゥマニアというのは結構多い。そしてそんなんもこんなんもひっくるめて、私が いつも思っているのは「バリ島はその島自体が麻薬である」ということだ。 一度ハマったら何度でも来たくなる。10回以上来ているリピーターだってざらにいるのだ。 島自体にものすごいパワーがあると私は信じている。

なぜなら、私がジョグジャの学生だった ころ、休みになるとバリに来ていたが、お金がないので飛行機に乗れず、夜行バスで来ていた。 ジャワ島からフェリーでバリに渡るころ、ちょうど夜が明けるのだけれども、バリについてから バスの中からでさえ、島の「気」をはっきり感じることが出来た。落ち着いたジャワ島の「気」に 比べ、バリ島のそれは陽気なエネルギーに溢れていた。きっと人々をバリに惹きつけるのは この「気」だろうと私は思う。

でなければいくら直行便があるにせよ、神経質できれい好きな日本人があんなコレラ騒ぎのあと、 すぐにまた来始めること自体変じゃないかな。だからバリは「不思議の島」なのだ。

だから私も居着いてしまったのだ。