「パソコンで楽しく保健室経営B」      
1、児童名簿を使って、学級保健簿を。
 年度当初の仕事は、「Lotus1-2-3」でクラス替えをして、児童名簿を編成するところから始まります。
 そして、学級保健簿を作成します。各学年の健康診断項目に合わせて、学年毎の様式を「一太郎」で作成し保存してあります。(保健簿、参照。)そこに児童名簿を貼りつければ出来上がりです。B4サイズのケント紙にコピーしてファイルに綴じて使用しています。学級毎に一枚ずつなので、検診のクラス順に重ねて用意しておけます。いちいち保健簿の頁を開ける必要がないので、とても楽です。市販の学級保健簿は、使わない頁が多く高価ですが、手作り保健簿は経済的で使い勝手がよいのです。ついでに、保健日誌も手作りで作成しました。
2、歯科検診の集計表を作ろう。
 市販のソフトの歯科検診集計表は使い勝手が悪いので、「Lotus1-2-3」で作成することにしました。
 欲しいのは、「学年のCの総本数」「学年のGOの総児童数」「要治療児童にチェックも入れたいなあ」と考えながら集計表を作成していきました。歯科検診結果を入力すると同時に、学年集計が出来上がっています。すぐにグラフを作成することもできます。手作りなので、ちょっとメモしておきたいことも打ち込んでいます。
3、肥満児の管理もしよう。
肥満児のからだのバランスの推移も「Lotus1-2-3」で作成した一覧表で管理しています。
簡単な表ですが、身長体重、標準体重を入力すれば、肥満度の欄に計算された数値が現れます。いつもは非表示にしてありますが、何年も前に遡って経過を見ることができるのが利点です。
4、かぜの動向、体脂肪率測定結果をおたよりに。
本校では、教職員のおたより「ほけんしつつうしん」を出しています。子ども達の様子、最新保健情報、検診の要領、等、何でもありの不定期発行の通信です。この「ほけんしつつうしん」に、パソコンで作成した情報を時期を逃さずに載せるようにしています。
 3年前から、保健所の協力を得て、全校児童に体脂肪測定をしています。初年度、体脂肪測定の結果を教職員に返したいと考えました。度数分布グラフにしたことで、特に高学年男子については体脂肪率を測定することの意義が確認されました。
また、全校のかぜ流行の様子については皆の関心が高いのに、なかなか全教職員の知るところにはなりません。そこで、風邪の状況を折れ線グラフにしておたよりに載せています。保健室の情報が、たちまち全教職員のものになります。
5、学校保健委員会の資料や年間のまとめも 知らない内に。
 ここ数年、できるだけこまめに、タイムリーに(検診直後や子どもの実態に合わせて)、表やグラフを作成して残しておくことにしています。そのため、学校保健委員会の前に慌てて資料を作ることはなくなりました。年間のまとめも今までの記録を整理し直せばおおむね出来上がっています。
6、おわりに
 実は、本校は養護教諭複数配置です。そのため、「こんなグラフができたらいいな。」「こんなことにも使えないかな。」と日々話し合っています。自分だけでは発想に限界がありマンネリに陥ってしまいそうになりますが、相棒さんが刺激を与えてくれるので感謝しています。(勿論、相棒の香澄先生もパソコン堪能です。)もっと、いろいろなことに活用しておられる先生方もあると思いますので、気づかれたことを教えていただければ幸いです。
 私は、B5のノートパソコンを持って登下校しています。帰宅後、子どもが部屋を散らけていても、膝の上にノートパソコンを乗せて急ぎの仕事ができます。台所で、ちょっと思いついたことを打ち込んでおくこともあります。わからないことがあれば、鞄に入れて持って行けます。型遅れのパソコンですが、私の片腕として、実によく働いてくれました。 しかし、保健指導やマルチメディアに対してはこのパソコンでは少々無理です。次回は保健指導に関してお話ししたいと思います。

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