「パソコンで楽しく保健室経営@」
1、初めまして
縁あって、私とパソコンとのつきあいを書くことになりました。どうぞ、よろしくお願いします。
私がパソコンをさわって、かれこれ10年になります。平成とともにコンピュータとのつきあいが始まりました。今となっては、パソコンがなくては保健室で仕事をすることは難しい状況です。もちろん、この原稿もノートパソコンで打っています。
しかし、10年前はとてもとてもたいへんでした。そんな苦労話から書き始めていきたいと思います。
2、コンピュータの研修会に参加しよう。
平成元年、ちょうど私は二男の育休を終え、完全に職場復帰していました。長男三歳、二男一歳、保育所の送り迎えに追われる毎日でした。しかし、子どもが保育所に行っているため、夏休み中なら自由に研修ができることに気がつきました。長男が小学生になれば、研修だからといって家を空けることが難しくなります。この3年間で何かを身につけよう・・・考えついたのがコンピュータでした。そして、ラッキーなことに、当時は情報処理センターで夏期集中研修講座が行われていました。夏休み前には、予定表とにらめっこして、可能な限りコンピュータの研修を入れていきました。お弁当持ちで、午前9時から午後4時まで、夏休みの3分の1は情報処理センターで過ごしていたような気がします。全くコンピュータのことを知らない私でしたが、石の上にも3年とはよく言ったものです。とにかく、Lotus1-2-3(米国Lotus
Development Corporation)だけはほぼ使える状態になりました。この3年間が現在の私の土台になっていると思います。
3、自分のコンピュータを買おう。
一番最初に購入したのは、PC−88型のデスクトップのパソコンでしたが、MS−DOSに対応できず、すぐ他の人に譲りました。購入時には、十分に研究しなければ高い授業料を払うことになると知らされました。翌3年度にPC−98型のデスクトップを買い換えました。ようやく、保健室の仕事にパソコンが登場することになりました。
4.身体計測時に使ってみよう
まず初めにしたことは、学級担任にもパソコンを使う利点を知ってもらえるように、身体計測時から活用することにしました。パソコンを使うからには楽をしたいと思っていますので、身体計測の際に身長や体重を学級担任にパソコンの画面に向かって直接打ち込んでもうことにしています。最初はいやがられて時間がかかることもありますが、やがて慣れてこられます。入力の手間をかけた以上に、得る情報が多いので、学級担任はすすんで打ってくれます。著しい体重増加、等が瞬時につかめるのが魅力です。計測後には、計測値と身長順の一覧表をつけて配布しています。
5、研究会に入ろう。マニュアルを買おう。 いくらパソコンの研修会に参加したからといっても、そのソフトの全てが理解できたわけではありません。自分が疑問に思ったことについて、理解しやすく記してある本を買ってしつこく勉強しましょう。大型書店のパソコンコーナーやパソコンショップの図書コーナーを覗くのがおすすめです。(数えてみると、Lotusの本だけでも11冊持っていました。バージョンが変わって、使えなくなった物がほとんどですが・・・。)
そして、なにより頼りにしたいのが人脈です。「困った!」時、身近に気軽に教えてもらう人がいてほしいものです。そのためには、コンピュータの研究会に入って仲間を作っておくことも大切でしょう。この十年間、パソコンを通じてたくさんの方々と知り合えました。あの時あの人と出会えなかったら、今頃パソコンをさわっていなかっただろうと思うこともよくあります。とはいえ、パソコンの発達とともに、日々勉強して行かねばならない状態が限りなく続くのは間違いなさそうです。
6、おわりに
保健室にパソコンが設置されている学校が増えていますが、現在のパソコンの用途を考えてみると保健室管理だけに使うのはほんの一部の活用範囲でしかありません。自分のコンピュータを持つことによって、さまざまな世界が広がるのではないかと思います。(それらについては、今後紹介していきたいと思います。)そのため、保健室に設置してもらうことについては、私自身はあまりこだわっていません。
さて、次号では、市販ソフトを使った保健管理について紹介したいと思います。
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