ペースメーカ関連法規 その3

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  未熟な左手が作ったペースメーカ関連検定試験の自動車運転免許に関するよりぬきノートです。
法律は改訂されることがあり、記載内容が古い場合があります。
記載内容が古い場合や誤りがございましたら、ご連絡頂けるとありがたいです。


自動車運転免許

ペースメーカ植込み患者の免許交付

≪植込み後失神なし≫

・ 医師が「運転を控えるべき」旨を診断した場合

  運転免許の交付の免許拒否・取り消し

・ 医師が「30日以内に運転を控えるべきと診断できることが見込まれる」旨を診断した場合

  運転免許の交付の30日の保留・停止

・ その他の場合

  運転免許の交付


≪植込み後失神あり≫

・ 医師が「運転を控えるべきではない」旨を診断した場合

  運転免許の交付を拒否等行われない

・ 医師が「30日以内に運転を控えるべきではないと診断できることが見込まれる」旨を診断した場合

  運転免許の交付の30日の保留・停止

・ その他の場合

  運転免許の交付の免許拒否・取り消し


詳しくは、運転免許の欠格事由の見直し等に関する運用上の留意事項について(PDF)


≪学会ステートメント※1の要約≫

@ペースメーカを植込み後に不整脈により意識を失ったことがない者は、ペーシング状態の不安定性や他の意識消失の原因となりうる疾病の存在がなければ,診断書を出す必要はない。
Aペースメーカを植込み後に不整脈により意識を失ったことがある者で、その原因が特定されていない場合「運転を控えるべきとはいえない」旨の診断は行わず、その原因を特定する。
原因が特定され、かつ修復された場合は、「運転を控えるべきとはいえない」旨の診断を考慮して良い。

詳しくは、不整脈に起因する失神例の運転免許取得に関する診断書作成と適性検査施行の合同検討委員会ステートメント(PDF)


植込み型除細動器植込み患者の免許交付

≪植込み前に失神の既往のない予防的植込み型除細動器植込み≫

(a)植込み後30日を経過しており、過去30日以内に発作が起こったことがない場合

・ 医師が上記(a)に該当し、「運転を控えるべきではない」旨を診断した場合

  運転免許の交付を拒否等行われない

・ 医師が「30日以内に上記(a)に該当すると診断できることが見込まれる」旨を診断した場合

  運転免許の交付の30日の保留・停止

・ その他の場合

  運転免許の交付の免許拒否・取り消し


≪植込み前に失神の既往があり植込み後失神なし≫

(a)植込み後6ヶ月を経過しており、過去6ヶ月以内に発作が起こったことがない場合

・ 医師が上記(a)に該当し、「運転を控えるべきではない」旨を診断した場合

  運転免許の交付を拒否等行われない

・ 医師が上記(a)に該当し、「6ヶ月以内に上記(a)に該当すると診断できることが見込まれる」旨を診断した場合

  運転免許の交付の6ヶ月の保留・停止

・ その他の場合

  運転免許の交付の免許拒否・取り消し


≪植込み前に失神の既往があり植込み後失神あり≫

(a)失神の原因が治療により回復した場合
(b)植込み型除細動器の故障により意識を失ったが、修理により改善した場合

・ 医師が上記(a)、(b)に該当し、「運転を控えるべきではない」旨を診断した場合

  運転免許の交付を拒否等行われない

・ 医師が「6ヶ月以内に上記(a)、(b)に該当すると診断できることが見込まれる」旨を診断した場合

  運転免許の交付の6ヶ月の保留・停止

・ その他の場合

  運転免許の交付の免許拒否・取り消し


≪電池消耗、故障等により植込み型除細動器交換≫

(a)電池消耗、故障等により植込み型除細動器の本体及びリード線の交換後30日を経過しており、過去30日以内に発作が起こったことがない場合
(b)電池消耗、故障等により植込み型除細動器の本体のみ交換後7日を経過しており、過去7日以内に発作が起こったことがない場合

・ 医師が上記(a)、(b)に該当し、「運転を控えるべきではない旨」を診断した場合

  運転免許の交付を拒否等行われない

・ 医師が「30日以内に上記(a)に該当すると診断できることが見込まれる」旨を診断した場合

  運転免許の交付の30日の保留・停止

・ 医師が「7日以内に上記(b)に該当すると診断できることが見込まれる」旨を診断した場合

  運転免許の交付の7日の保留・停止

・ その他の場合

  運転免許の交付の免許拒否・取り消し


≪植込み型除細動器を植え込んでいる者が免許取得後≫

  6ヶ月後に臨時適性検査を行う。


≪中型免許(中型免許(8t限定)を除く。)、大型免許及び第二種免許交付≫

  植込み型除細動器を植え込んでいる者については交付・更新申請取消しの制度の活用を勧める


詳しくは、運転免許の欠格事由の見直し等に関する運用上の留意事項について(PDF)


≪学会ステートメント※1の要約≫

@失神の既往のない予防的ICD 新規植込み後30日が経過し、ICD の作動(抗頻拍ペーシングを含む)、意識消失ともに生じていなければ「運転を控えるべきとは言えない」旨の診断を考慮して良い。
AICD新規植込み後6ヶ月間が経過し、ICD の作動(抗頻拍ペーシングを含む)、意識消失ともに生じていなければ「運転を控えるべきとは言えない」旨の診断を考慮して良い。
BICD 植込み後にICDの作動あるいは意識消失を生じた症例においては、運転を控えるよう指導し、その後 12ヶ月間の観察により ICD の作動(抗頻拍ペーシングを含む)も意識消失もみられなければ「運転を控えるべきとは言えない」旨の診断を考慮して良い。
CICD 交換の前に「運転を控えるべきとは言えない」患者において、ICD 本体交換後は7日間を観察期間としその間は運転を控えるよう指導(免許保留)する。ただしリードの交換または追加を行った際には、交換術後30日を観察期間とし、その間は運転を控えるよう指導(免許保留)する。
DICD 植込み後の患者においては、中型免許(8t 限定を除く)、大型免許及び第二種免許の適性はないと考えられる。
ECRT はペースメーカと、CRT-D は ICD の植込み後と、それぞれ同様に取り扱う。
F運転再開後は6ヶ月毎に臨時適性検査を施行または診断書を提出する

詳しくは、「不整脈に起因する失神例の運転免許取得に関する診断書作成と適性検査施行の合同検討委員会ステートメント」改訂のための補遺(PDF)



道路交通法と学会ステートメント※1の恣意的見解

  左手が、ややこしい法律用語と学会のガイドライン的なものを要約してみました。


≪ペースメーカ・心臓再同期療法(CRT)の新規植込み後の場合≫

不整脈による失神症状がなければ、運転免許交付は制限されない(診断書も必要なし)。

≪植込み型除細動器(ICD)・植込み型除細動器付心臓再同期療法(CRT-D)の新規植込み後の場合≫

植込み前に失神の既往のなく植込み後30日経過し、ICDの作動(抗頻拍ペーシング、不適切作動含む)・意識消失がなければ自動車運転の容認を考慮して良い
植込み前に失神の既往があり植込み後6ヶ月経過し、ICDの作動(抗頻拍ペーシング、不適切作動含む)・意識消失がなければ自動車運転の容認を考慮して良い
植込み前に失神の既往があり植込み後6ヶ月経過し、ICDの作動(抗頻拍ペーシング、不適切作動含む)・意識消失があった場合、6ヶ月の保留・停止の診断を2回行い、1年間ICDの作動・意識消失がなければ自動車運転の容認を考慮して良い
運転再開後は6ヶ月毎に臨時適性検査を施行または診断書を提出する

≪植込み型除細動器(ICD)・植込み型除細動器付心臓再同期療法(CRT-D)の本体交換のみ場合≫

自動車運転の容認されている患者において、交換後7日間の観察期間後自動車運転の再開可能とされる

≪植込み型除細動器(ICD)・植込み型除細動器付心臓再同期療法(CRT-D)のリード・本体双方交換の場合≫

自動車運転の容認されている患者において、交換後30日間の観察期間後自動車運転の再開可能とされる

≪中型免許(8t限定を除く)、大型免許及び第二種免許≫

植込み型除細動器(ICD)・植込み型除細動器付心臓再同期療法(CRT-D)を植え込んでいる患者は、中型免許(8t限定を除く)、大型免許及び第二種免許の適性はない(容認できない)


※1  不整脈に起因する失神例の運転免許取得に関する診断書作成と適性検査施行の合同検討委員会ステートメント






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