呼吸モニタリング

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  未熟な左手が作った臨床工学技士国家試験の呼吸治療機器に関するよりぬきノートです。
誤りがございましたら、ご連絡下さい。




パルスオキシメータ

原理

  酸化Hbと還元Hbに対して赤外光(波長910nm)と赤色光(波長660nm)を当て、動脈血の拍動性に変化する両者の透過光量の比を求める


意義

  無侵襲的に酸素飽和度(SaO2)の近似値を測定可能
パルスオキシメータによる測定値はSpO2が用いられる


問題点

  メトヘモグロビン(MetHb)やカルボキシヘモグロビン(COHb)を酸化ヘモグロビンと認識し、一酸化炭素中毒や青酸中毒などでは高値を示す。
又、低酸素血症(SaO280%未満)では信頼性が劣る


カプノグラフィー

原理

  呼気ガスに赤外光を当て、透過してきた赤外光の強さを測定することにより、呼気中の炭酸ガス濃度を測定。
※亜酸化炭素(笑気)も赤外線を吸収するため補正を必要とする。


呼気終末PCO2(PetCO2)

  吸入気のPCO2は0であり、呼気の始めは最後に吸入した空気を反映し、PCO2は0である。呼気の終りに近づくにつれて徐々にPCO2は増加し、最後のピークは肺胞気のみを反映し、健常者では、PetCO2=PACO2=PaCO2の近似値が成り立つ。人工呼吸器のモニタに使用される。


方式

≪メインストリーム方式≫

  呼吸回路内にセンサーをもち、そこで炭酸ガス濃度を測定する。

利点|
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欠点
・ 測定の反応性が良い
・ 水滴混入による測定誤差が少ない
・ 非挿管患者には測定不可
・ センサーなどが死腔となる

≪サイドストリーム(ガスサンプリング)方式≫

  呼吸回路の一部にサンプリングポートを設け、そこから一定速度で吸気ガスおよび呼気ガスを吸引し、測定器内部で炭酸ガスを測定。

利点|
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欠点
・ 非挿管患者でも測定可能
・ 死腔が少なくて済む
・ 測定の反応性が悪い
・ 水滴混入による測定誤差がある

評価

低下空気塞栓症(肺塞栓)、自発呼吸の停止、心停止、頻呼吸、回路の脱落
増加二酸化炭素産生量の増加、心拍出量の増加、低換気
不可Vco2、低酸素症、血圧低下







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