ソフトウェア

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  未熟な左手が作った臨床工学技士国家試験の情報処理工学に関するよりぬきノートです。
誤りがございましたら、ご連絡下さい。




ソフトウェア

ソフトウェアの分類

≪基本ソフト≫

  ソフトウェアの中でも、基本的な処理を実現するためのもの。
例) オペレーティングシステム、プログラミング言語、ユーティリティプログラム

≪応用ソフト≫

  業務処理など、特定の仕事(処理)を対象とするソフト。アプリケーションソフトともいう。
例) ワープロソフト、テキストエディタ、表計算ソフト、データベースソフト


オペレーティングシステム(OS)

  ハードウェアとソフトウェアの動作を総合的に管理、制御するソフト。
例) Windows、UNIX(FreeBSD、Linux)、MS-DOS、CP/M、OS/2


プログラミング言語(開発言語)

  機械語を直接記述する代わりに、人間に理解しやすい言葉で記述したものを後で機械語に翻訳するようにしたもの。これを用いてソフトウェアの開発を行う。
  機械語又は、機械語に近い形式で記述した低水準言語とより人間の言語表現に近い形式で記述した高水準言語がある。

1.低級プログラミング言語(低水準言語)

≪機械語≫

  1と0で構成されたコンピュータが理解できる唯一の言語

≪アセンブリ言語≫

  CPU への命令を、人間が分かるような記号表現(ニモニックコード)に1対1対応させた言語。記述はCPU に依存するため記述が難しく、機種間の互換性が低い。アセンブリ言語を機械語に翻訳するソフトをアセンブラという。


2.高級プログラミング言語(高水準言語)

≪コンパイル方式≫

  記述した言語をプログラム実行前に、あらかじめ機械語に翻訳しておく方式。

言語特徴
C、C++、PL/I 汎用/システム設計用言語。
Pascal プログラミング教育用言語
COBOL 事務処理用言語
FORTRAN、Algol 科学計算用言語
SQL データベース用言語
MUMPS 医療情報用言語

≪インタープリタ式言語≫

  プログラムを逐次解釈し実行する方式。事前に機械語に変換する操作は必要ないが、一般にコンパイル方式の言語に比べて実行速度が遅い。記述した言語を翻訳、実行するソフトをインタープリタという。

言語特徴
BASIC 入門向け汎用言語(会話型)
LISP、Prolog、Smalltalk 人工知能用言語

※ 人工知能(AI)

  直接命令を与えず、情報を理解、推論、学習させて問題を解決するためのコンピュータ。
cf) エキスパートシステム : 問題の対象を絞って、ある分野に特化した人工知能

≪構造による分類≫

手続き型 C、BASIC、COBOL、FORTRAN
宣言型 LISP、Prolog
オブジェクト型 C++、Smalltalk

BASIC

≪四則演算≫

  +(加算)、−(減算)、*(乗算)、/(除算)


≪入力(INPUT  x)≫

  変数x に入力した値を代入


≪出力(OUTPUT  x)≫

  変数xの現在の値を出力


BASIC

≪連続構文≫

  記述順に処理を進める。


≪IF-THEN-ELSE 構文≫

  条件が真ならA、条件が偽ならB へ。


≪FOR-NEXT 構文≫

  指定回数繰り返して処理を行う。
FOR-NEXT 構文


≪WHILE(UNTIL)構文≫

  処理の前に条件を判定し、条件が成立する間処理を繰り返す。


≪DO-WHILE(DO-UNTIL)構文≫

  1度処理をしてから条件を判定し、条件が成立する間処理を繰り返す。


医療情報システム

1.画像管理

≪PACS≫

  画像をディジタル化して保存し、自由に検索や観察をできるようにした管理システム。医療情報分野ではデータ圧縮法や高速伝送法などの技術開発が特に重視されている。


2.画像処理

  画像にフィルタリングを加えて(加工を施して)特徴をはっきりさせることを画像処理という

≪平滑化≫

  画像の輝度をならす(平坦にする)こと。ノイズを軽減させるために使用する。

≪エッジエンハンスメント≫

  画像の境界線(輪郭線)を明確にする処理。

≪サブトラクション法≫

  2枚の画像の差を作り出す方法。


3.統計処理

≪最尤法≫

  医療分野の場合、ある患者の個別情報から導かれるある疾患の起こる(事前)確率と、ある症状が現れたときにその疾患である(事後)確率から、患者の疾患確率を求める方法。

≪多変量解析≫

  様々な検査値を複合的に利用した診断法。

≪判別分析法≫

  多変量解析の一種。判別関数を用いて正常と疾患を区別する。


画像処理

1.画像(Computer Graphics)の色数

≪モノクロ画像(濃淡画像)≫

  濃度を量子化する際の間隔によって、1ドットの表現に必要なビット数が決まる。量子化を細かくすると画質はよくなるが、必要メモリは増加する。

a) 2 階調

  黒を0、白を1 とする。1 ドットは1 ビットで表現できる。

b) 256 階調

  最も暗い色を0、最も明るい色を255 に対応させる。1 ドットは8 ビット(1 バイト)で表現される。

≪カラー画像≫

  濃淡値をRed、Blue、Green の三色(光の三原色)について保存する。カラー画像はモノクロ画像3枚分に相当する。

a) 256 色

  1ドットを8 ビットで表現する。現在パソコンで使用される最低の色数

b) 65536 色

  1ドットを16 ビットで表現する。ハイカラーとも呼ばれる。

c) 16777216 色(1677 万色)

  ドットを24 ビットで表現する。フルカラー、True カラーとも呼ばれる。各色256 階調(8 ビット)で、現在 パソコンで扱われている最大の色数。


2.画像フォーマット

  画像をファイルに保存する際、圧縮の仕方などにより、様々なフォーマットがある。

bmp(Bitmap) 無圧縮方式。フルカラーまで対応。Windows の標準フォーマット。
JPEG 非可逆(再保存するほど画質が劣化していく)圧縮方式。フルカラーまで対応。
 自然画(写真)等に向いている。インターネットやディジタルカメラで広く利用されている。
GIF 可逆圧縮方式。256 色まで対応。ポスター調の画像に向いている。
PNG 可逆圧縮方式。フルカラーまで対応。
 ライセンス問題のあるGIF に代わりインターネットで使用されるようになってきた。

他にもTIFF、MAG、PIC等がある。







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