電気伝導

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  未熟な左手が作った臨床工学技士国家試験の電子工学に関するよりぬきノートです。
誤りがございましたら、ご連絡下さい。




電気伝導

電荷と電界

≪電荷≫

  物質や原子、電子が帯びている電気やその電気の量を電荷と呼ぶ。
電荷には正電荷(正孔)と負電荷(電子)の2種類があり、同符号同士の電荷同士は反発、異符号の電荷は引き合う性質を持つ。
記号を"Q"、単位は、は" [C(クーロン)] "で示される。

電荷

≪電界≫

  電荷を置くと力が働く場所を電界と呼ぶ。
記号を"E"、単位は、" [N/C] "又は" [V/m] "で示される。
電界 E [V/m] の中にQ [C] の電荷が存在すると、その電荷は、
   電界
の力を受ける。


電流

≪電流≫

  電荷の移動する流れを電流と呼ぶ。
向きは負電荷(電子)の流れとは逆向きに流れる。 (正電荷(正孔)の流れと同じ向き)
記号を" I "、単位は、" [A(アンペア)] "で示され、I [A] の電流がt [s(秒)]流れると
   電流
の電荷が動いたこととなる。

電流

≪電流密度≫

  断面積1 [u]の固体中に流れる電流を電流密度と呼ぶ。
記号を" J "、単位は、" [A/u] "で示される。
電流密度 J [A/u] は以下の関係が成り立つ。
   電流密度

≪拡散電流≫

  電荷が密度の高いところから低い所に移動する流れる電流を拡散電流と呼ぶ。

≪ドリフト電流≫

  電界によって電荷が運ばれ流れる電流をドリフト電流と呼ぶ。


電位

≪電位≫

  電界において電荷がもつ位置エネルギー(高低差)を電位と呼ぶ。
単位は、" [V(ボルト)] "で示される。

≪電界と電位の関係≫

  一様な電界 E [V/m] 中で、電界の向きにr[m]離れた2点間の電位差V [V] は、
   電圧
となる。

電圧


オームの法則

≪抵抗≫

  電荷(電流)を流さないようにする素子を抵抗と呼ぶ。
記号を" R "、単位は、" [Ω(オーム)] "で示される。
抵抗 R [Ω] は、断面積S[u]に反比例し、長さl[m]に比例する。
   抵抗

≪抵抗率≫

  物質の素材による電荷(電荷)の流れにくさを抵抗率と呼ぶ。
金属は、抵抗率が小さく、絶縁物は大きい。半導体は両者の中間に位置する。

抵抗率 [Ω・m]
導体 (金属など)10-8〜10-6
半導体10-6〜106
絶縁体 (ゴム、ガラスなど)106〜1016

  一方、抵抗率の逆数を導電率と呼ぶ。
   導電率

≪オームの法則≫

  抵抗 R [Ω] に電圧 V [V] をかけると I [A] の電流が流れる。
   オームの法則

オームの法則








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