頭上を、真っ黒に塗装された如何にも物騒なヘリが飛び交いつづけた。
 それも結構な数がいったり来たりと随分忙しなく、あれだけの数が行き来していて、よくぶつからないものだと妙なところで感心していた。
 此処からだとそのヘリの飛び交う高度まではかなり距離があるはずだ。プロペラの回る音はかすかにしか聞こえないし、黒いそれらはまるで小さな羽虫程度の大きさにしか見えなかった。
 それでも見つからないようにと大人しく隠れ、首を竦めていたのが幸いしてか、ヘリはやがて一機、また一機と回頭して山の彼方へ去っていく。
『やれやれ、思ったよりは早く帰ってくれた』
 呟いて、彼は周囲を見回した。
 大地は草ひとつなく、ただ黒々とした岩が転がるだけの荒れ果てた場所だ。だが、荒野――と呼べるほど見通しのよい、ひろびろとした場所ではない。そこはいびつな剣のようなかたちの峰が、ずらりと連なり重なって存在する、その狭間の底である。切り立った山と山の間の、ちょうど谷底とでも言えばいいような位置だ。
『やっぱり政府の軍だったな』
 呟いた男は分厚い眼鏡を中指でくいと押し上げ、なにやらに納得したらしくうんうんとひとりで頷いている。なかなかにととのった風貌をしているようであったが、どこか奇妙で、そうして飄々とした感が拭えないのはその瞳の表情も見えぬ、ぶあつい眼鏡のせいであったろうか。
 一応動きやすい服装に、なにやらの仕掛けを施した戦場用のベストなどを着込んでいるが、学者然とした風貌のせいで、無理無理に着ている、という感じがする。じっさい彼がそれを効率よく役立てられるかどうかもはなはだ疑問であった。
『乾、気が済んだのか』
 その男に淡々と問いかけたのは、ひとりの年若い青年だった。彼も眼鏡をかけていたが薄く優雅なレンズと細いフレームのせいで、彼が『乾』と呼んだ男とはまったくの別物のようでさえある。こちらは上下とも真っ黒でシンプルないで立ちで、ほこりよけなのか肩から白い大ぶりの布を羽織って、優雅に翻らせている。
 ふたりで並ぶとそれこそ『研究一辺倒の学者』と『気高く雅な貴族』というイメージで、その組み合わせをいささかユニークだと思う者もありはしたろうか。
 どのみち、彼らはあの黒いヘリの集団のどれにも発見されず、無事にやり過ごすことが出来たようであった。
『もういいなら、早く戻らないか』
『うーん、そうだな、もう少し』
『不二が怯えている』
 青年は、そういうと何かを抱え込んでいる己の懐をそっとのぞきこんだ。
 青年がかけている布にまぎれ、小さな白い人影がぴたりと彼にしがみついていた。顔もあげず、どうやら小さく震えているらしいその人影を、青年はしきりと気遣っているようだった。
『不二、もう少しだからな』
『……』
 白い人影は顔もあげず、ただ黙っている。
『少し過保護すぎないかい、手塚』
 乾がからかうように言ったが、手塚、と呼ばれた彼はしごく真面目なものだ。
 腕に囲いこんだ人影はずいぶん華奢で、ひらひらとしたケープのようなものをまとっていた。ゆるくたっぷりとしたその衣服のラインでも隠しきれないほど、痩せているのがはっきり判る。
『いったいこんな荒れ地に何の用なんだ、乾』
『この上にね』
 乾が見上げる先は、切り立った崖がほとんど雲の上までも突き上げているような、途方もない巨大な岩山である。
 ここからではその上に何があるのかも判らない。
『この上に、完成直後に無人になった要塞があるのさ。ずうっと前にね』
『……』
『おまえの同期がそこをどうやらねぐらにしているらしいから、どんなものかと見物に来たってわけなんだけど……なにかあったな、おそらく』
 乾はヘリの飛び去っていった先を、おもしろそうに睨みつけた。
『軍部が無事にここから帰っていったということは、もう彼はここにはいないのか、それとも殺されたか――いや、まさかなあ』
『どのみち、ここにいても判ることではあるまい』
 手塚は冷静に言った。己にしがみつき震える『不二』の背を撫で、優しく宥めながら、彼も空を見上げる。
『それに、あちらを留守にしてもう三日だ。早く帰ってやらねば、薫も寂しがるだろう』
『あれは放っておけばいい』
 乾はすげなく言った。
『自分のことぐらいは自分でする。そこまで手の掛かる子供ではないさ』
『しかし、なにかあっては』
『心配などしなくていい、基幹プレート無しのドールの中でも、あれはよく安定しているほうだった。間違っても“ヘイムダル”のようには――……手塚?』
 手塚が小さく声をあげたので、乾はなにごとかとそちらを見た。
 手塚の腕に抱えられ、大人しく抱きしめられていた人影が急にばたばたともがきだしたのだ。
『なんだ、ついに我慢も限界が来て、帰りたいと言うんじゃないだろうな』
『いや、そうではないようだが――不二、不二、どうしたんだ。なにも怖いことなどない、それほど暴れなくても』
 しかし、人影は幼子のように顔を仰け反らせ、腕を突っ張って暴れ続けている。どうやら手塚の腕の中から抜け出したいようだった。
 手塚は乾に視線をやったが、彼は肩を竦めて首を振った。
『薬ならまだあるが、こんなところで使っていては帰りまでもたないぞ』
『――しかし』
 あまりに嫌がるものを押さえ続けていては、パニックを起こす。滅多にこのようなことのない、常に大人しい不二であったが、なにかがきっかけで彼の心の奥深く刻まれた恐怖が頭をもたげるものらしい。
『少し宥めて、好きにさせてみろ。どうしても駄目なら薬を使うのもいたしかたなしだが、あまりそれにばかり頼っていても不二の体によくない。様子を見ながらなら大丈夫だろう』
『……わかった』
 手塚は、不承不承頷いて腕からそっと不二を解放した。
 途端に彼は顔をあげ、何かを探すようにあちらこちらをきょろきょろしたと思うと、ふらりと歩き出した。
 秋の暮れの、弱々しい白い蝶のようである。髪は琥珀色で、瞳も同じ色合いだ。太陽を知らぬ花のような白い肌に相応しい髪と瞳の色――そして、ひっそりと寂しげな美貌であった。
 少女とも見えるがじつは少年であるこの『不二』のあとを、手塚が気をつけてやりながらついていく。
涙を含んだような悲しげな目がおろおろとさまよい、おぼつかない足取りながら彼には目標とする場所があるようだった。
『何なんだ――どうしたんだ、不二は』
『わからん』
『めっぽうに逃げていると言うわけでもなさそうだけど』
『どうやらそのようだ。……不二、不二、何処に行くんだ。足下に気をつけて、もっとゆっくり歩け』
 不二は振り向きもせずによろよろと進んでいく。
 途中、ごつごつと突き出た岩に足をとられ、そのたぴに手塚に支えられながらも彼は一心に進んでいった。
 ものの15分ほども歩いたか、不二が何やら言葉にならぬ声をあげた。
『不二?』
 彼は何かを発見したらしい。
 一目散に――と言っても、幼児の走る程度であったが――それの元へ駆け寄っていく。
 何を見つけたか、と手塚と乾が、不二が駆け寄りひざまずいた先へと視線をやった。
『――何だ、あれは』
 白い、なにやら布に包まれたものがある。
 危ないものであっては、と手塚が血相を変えて不二に近寄ったが、当の不二はその布を丁寧にめくり上げ、現れた小さな顔をそっと手で撫で始めていた。
『人間……?』
『人がいるのかい、こんなところに』
 乾は驚いたように駆け寄った。
『子供じゃないか』
 不二が見つけたのは、白い布にくるまれて横たわっている小さな人間だった。
 あちこち布は破れ、ほっそりとした手足は傷だらけだ。可愛らしい顔立ちや、鮮やかな赤毛があどけなく、痛々しい感じのする少女の骸――乾は確かにそう思った。
『どうしたんだ、こんなところに』
『さあね。まさかこの上から落ちてきたわけでもあるまい』
 乾はそう言って、その崖をふりあおいだ。万に一つも天辺から落下したとしたなら助かるはずもない高さだ。第一それだけの高さであるなら、墜落すれば地面に叩きつけられてつぶれ、そもそも人間の形を残しているはずがない。
『しかし、あんまりにも街からは離れすぎているな。こんな女の子がひとりで来られるはずはないだろうにな――まさかドールというわけかな』
『いや、それはないだろう。共鳴しない』
 手塚が首を振る。乾もふざけて言っただけであるので、手塚の否定には頷いた。
『たしかに、こんな可愛らしいのを造っているとは、聞いた覚えがないしね。万が一“失敗作”だとしても、使いみちはいくらでもあるんだから捨てたりもしないだろうよ』
 びく、と不二が震えた。
 肩越しに乾を睨みつけていたが、すぐにまたその“少女”の顔を丁寧に撫で、涙の跡らしいものを指先で拭ってやっている。
『不二。その子がかわいそうで見つけてやったのか?』
 手塚が尋ねたが、不二は応えない。はらはらと涙をこぼしながら、今度はその赤い髪を撫でてやることに夢中だ。
 不二の肩を、手塚はそっと驚かせないように抱くと、小さくこう言った。
『かわいそうに。ちゃんと埋めてやらなければ』
『――いや、待て。手塚』
 乾が鋭く言った。
『まだ生きてる――ほら、見ろ。また瞼が動いた』
 言われて、手塚は指先をそっと“少女”の唇に当てる。かすかだが、確かに呼吸がある。
『本当だ』
『――参ったな』
 乾が低く呟いた言葉に、不二はきっと彼を睨んだ。
 おそらく、不二にはその瞬間に見抜かれたのだろう。この重傷者を救助する余裕があまりないことや、その後の諸々の手当の面倒なこと、お荷物を抱え込んで自分の予定に支障が出るぐらいなら“少女”にとどめをさしてしまおうかと考えたことや――何故こんなところにいるのかという興味がない混ぜになった、乾の心境を。
『手塚はどうしたものだと思う? その子を』
『――不二がこんなに泣いているのだから』
 助けてやってくれ、と言うのだろう。分かり切っていた答えだ。
 唇の端だけをあげて、乾は笑った。不二の睨みなど痛くも痒くもないらしく、しばらく手塚と不二と、そうしてその“少女”とを見比べていたが、やがてあることに気づいた。
 その“少女”の左手につけられた、少し厚みのある金色の指輪――それに目を止めた瞬間、乾は一瞬虚を突かれたかに見えた。
 しかしそんなことはおくびにも出さず、仕方ないと言ったふうに頷く。
『では連れて帰ろう。どこか骨が折れたりしているところはないか』
『見た目には、それらしい箇所はないようだ』
『了解。それじゃ』
 乾が“少女”を抱え上げようとすると、不二が両手を広げて止めた。乾には任せられない、というのだろう。不二は、次にはすがる眼で手塚を見上げる。
『俺じゃ安心して預けられないみたいだな』
 乾は苦笑して、手塚に頷いてみせた。
『俺はかまわんが――ひとりで、ジープまで歩いていくんだぞ、不二』
 不二は健気に頷いた。それでも、“少女”を抱き上げた手塚の上着の裾を、遠慮がちに握りしめてはいたが、暴れようともせずおとなしく付き従っている。
『ああ』
『なんだ、手塚』
『少女だと思ったが、この子は少年のようだ』
『それはまた。不二と並べたらたいそう華やかでいいじゃないか。連れて帰ったら、また男どもが不心得なことを考えそうだな』
『――』
『冗談だよ、すまなかった。お前と不二同様、その子も預かるなら気をつけるよ』
 手塚の眉がさっと険しくなったのを見て、乾は心にもないことを言う。だがその視線は“少女”ならぬ、その少年のだらりと落ちた左手に釘付けだった。
 金色の指輪と、この場所。
 先刻の軍部。
 この可憐な少年と――Sigfried。
(まさかね)
 呟いてはみたものの、乾はもう彼の中で、ありとあらゆる仮定と可能性を引っ張り出してひろげ、検分しながら狂喜する。
 どのようなコンピュータにも負けぬスピードでそれらがきれいに組み合わさり、ひとつの流れを為していく――ある仮説に辿り着く。
 乾貞治にとってはその瞬間こそが、至上の快楽であったのだ。




 体が痛いな、と思いながら、乾貞治はのっそりと身を起こした。
 幌のついたトラックの荷台の中で、毛布一枚にくるまって眠る。したことのない経験だとは言わないが、体の節々が軋むように痛い。
 運動不足だろうな、と、年寄りくさく首をまわしながら、隣を眺める。
 そこには自分の他に何人かが同じようにして寝転がっていたはずだったが、もうほとんどが起き出していた。最後まで寝こけていたのはどうやら自分だけのようだった。
「おはよう」
「ああ、おはよう」
 眼鏡をかけ直す乾を振り返りもせず、荷台の一番端に座り込んで、手塚が外を眺めている。眠り続ける乾に一応気を遣ったのだろう、幌の入口の布は下ろされて、彼はそこにほんの少しの隙間をあけて外を見やっていたのだ。
「河村と桃城は、水を汲みにいっている」
「そう。昨夜交代で見張りをしてくれたんだし、朝食が終わったら少し眠らせてやろうかな」
「そうだな。出来れば、食料を補充すると言っていたから、少し時間がかかるようなことを言っていた。出かけてから24分32秒経っている」
「ああ、そう――不二達はどうした」
 手塚は答える代わりに、幌の入口の布をそろりと空けた。
 途端に夜明けの太陽が差し込んできて乾は眼を細める。
 コンクリートの瓦礫と、すすけた黄砂の降る場所。
 剥き出しになった鉄筋や、散乱したままのガラスの破片。
 風が、泣くようなひゅうひゅうと言う音を立てる――そこは、数年前に滅びた街だった。


 乾達が隠れすんでいたあの研究所を出てきて、三日目になる。彼らは準備を整え、帝都を目指してトラックを走らせ、昨夜遅くこの街についたのだ。
 街、と言ってももちろん残骸だけでしかない。かつては賑やかな、華やかな商業都市であった。今のご時世このような、壊滅したまま復興も手つかずで、結局放置されたままの場所はたくさんある。
 乾達がねぐらにしているあの研究所ももともと建設途中で遺棄されたものであったし、その周囲の街も焼け崩れ、ここと似たような残骸の姿をさらしていた。あの研究所がまだなんとか機能し住まうことさえ出来るのは、地下に造られていたからと言う唯一にして最大の要因の為であったろう。
 しかし普通、人々は地下でなく、地表に住まいをつくり生活を営むものだ。目に付くものを洗いざらい焼き尽くす『死の英雄』の冷酷な殺戮は、まるで人と、人の営みそのものを激しく憎悪しているかのように、目の届く全てに一切の容赦がなかった。
 彼の怒りの理由は、誰も知らぬ。
 理由は知れず、ゆえに誰も彼を止める手だてを持たなかった。
 『ラグナロク』の二年間の地獄が知れようものだが、生き残ったわずかな者達でなんとかしたくとも政府の復興の手は各地方まで届いてきはしなかった。何十年かかるかも知れぬ街の再生に手をかけるよりはまだしも無事なところへ移り住んだほうが利口だと考える者が多かったし、実際その通りだったのである。
 そういうわけで、『ラグナロク』――神々の黄昏、という意味の、その言葉をもって称される地獄の2年間の間に、世界の人口も街の数も激減した。
 このように滅びたまま放置された街であったが、時折、帝都やその周辺の都市に向けて荷を運んだり、先述のように移住先を求めたりする旅人達が立ち寄ることはままあった。
 誰もいないことには代わりはないのだから寝泊まりだけならば荒野の真ん中でもいいはずなのだが、不思議なもので、旅人達がトラックを停めたり、簡単なテントをはって休んだりするのは、やはり滅びてはいてもこのような街の中のほうが多かった。
 街の跡。人々の暮らしの、たとえ残骸でも垣間見える場所のほうが安堵もする、ということだろうか。
 乾にとってはまったく無縁の感傷であったが、こういう街の中に車を止めたのはそれなりに現実的な理由もある。
 帝都に近く、ならず者も少ないと言う理由から、結構な数の旅人が一夜の場所としてこの街を利用している。そうすれば近隣の村々からちゃっかり水だの食べ物だのをあきないに来たりするので、なかなか便利ではあるのだ。
 よく見れば瓦礫の向こうに自分たちよりもやや小ぶりのトラックが停めてあったり、もっと街の入口に近い場所にテントがはってあったりするのも目に入る。
 乾と手塚が見やる先で、数人の少年達が小さく笑い声をたてているのが目に入った。
「おやまあ」
「あまり声をたてたりはしていない。大目に見てやってくれ」
「そんなことはかまわないよ。まあ、日がな一日トラックの中で退屈していたんだろう。それにしても、菊丸と薫は判らないでもないが、不二までとはね」
 彼らは地面に棒きれで円や線を描き、その上を何かの取り決めに従って片足で跳ねたり、小石を器用に蹴ったりして、遊んでいるらしかった。
 英二に手を引かれてやり方を教えてもらっているらしい薫も、その後ろについて楽しそうに跳ねている不二も、小さく笑っている。
 なかなかにあどけなく、ほほえましい光景であることには違いない。
「なるほど。河村が“子供達”と呼ぶのも仕方ないことだな」
「――」
「しかしまあ、ここから先は20qほどで帝都の防衛ライン内に入る。“子供達”には悪いが、あまり顔を出すなと言い聞かせるしかないな」
「帝都に何の用があるんだ」
 手塚は不二の微笑む顔からかたときも目を離したりしなかったが、冷静にそう尋ねた。
「ただの様子見にしては、少し人数が多すぎないか」
「――……」
「菊丸と薫をメンバーにくわえた意図はなんだ」
「なんにもありはしないよ」
 乾は飄々と答えた。
「子供連れの方が、かえって怪しまれないことだってあるさ。移住者か、さもなきゃ帝都のお偉方に見てくれのいい子供を売りつけに来た商売人か、そんな格好に拵えておくほうがいい」
「――」
「お前や不二より、菊丸と薫の方がよっぽど目立たないだろ? そういうことだ――ああ、河村達が帰ってきたな。すまないが手塚、不二をこちらへ連れてきてくれ。今日は早めに安定剤を投与しておこう。此処から人が多くなるから、何かあってはいけないからね」
 手塚はまだ何か問いたそうだったが、この男がこういういいかたをした場合には、それ以上なにも聞き出せないと経験上知っていたので、黙ってトラックからおりた。
 不二、と優しく呼ばわりながら近づいていく手塚――人間以上の聴覚を持つ『フレイ』の、その耳にも届かないような、小さなつぶやきが乾の唇から漏れた。
「まあ、もっとも」
 その唇は人の悪い笑みにうっすらとゆがめられている。

「どちらかと言えばお前達のほうがカモフラージュなんだけどね」

 










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