<レクィエム他、宗教音楽特集 2003/3/9-8/18>歴史等は宗教音楽のページへ ミサとは? | |
2003年2月下旬に読んだ「フジ子・ヘミング著・運命の力」の中で紹介されていた”お気に入りのCD6枚”の1枚「フォーレのレクィエム」を聴き、とても魂を揺さぶられました。 昔、外国文学が好きでキリスト教=聖書の勉強をしたこともあり、聴いた瞬間にレクィエム=宗教音楽の虜になりました。歌詞がラテン語、ドイツ語なので難解ですが、音楽として聴いても心地良く素晴らしい曲だと思います。 現時点の私のベスト3は、フォーレ、モーツアルト、グレツキです。 |
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【書 籍】 | |
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聖 書 日本聖書協会 1965年版 私のプロファイルの”読書”の中にも記載していますが、38年前、17歳の頃から西洋文学に興味を持ったのですが、西洋人の原点であるキリスト教=聖書を理解する必要があると感じて購入、退屈な旧約聖書の出だしを我慢して新旧とも読破しました。その当時の聖書が、度重なる引越しでも不要品扱いされず今も私の書棚に。最近は、宗教音楽のCDや本といった仲間?が増えて嬉しそう。何故か惹かれていまいます。 |
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アートバイブル 日本聖書協会 '03年3月初版、2,800円 '04/04/30購入 詳細へ 映画・パッションについてインターネット検索中に見つけた本で、聖書の言葉とキリスト教美術を融合させた本です。掲載名画は300点以上、彫刻、工芸、建築は省かれ、聖書文は作品に合わせて抜粋、全文を網羅してはいないものの、聖書文を絵画で表現しようとした重要な場面の集大成なので充分満足できます。常々、もう一度聖書を読み返したいと思っていたが、これなら楽しみながら読めそうだ。本は、A5変形サイズで、旧約聖書259頁+新約聖書259頁、上質紙で分厚く重い。決して高価ではありませんよ。 |
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グレゴリオ聖歌 ジャン・ド・ヴァロワ著 白水社 99年1月初版 3/29 ミサ曲およびレクィエムの原点であるグレゴリオ聖歌の歴史などについて知りたいと思いやっと探して購入した本。グレゴリオ聖歌は、ロマネスク寺院に鳴り響く、厳粛で深い宗教感に満ちた音楽−教皇グレゴリウス一世(590-604在位)により六世紀に集大成されたこの音楽の、起源や伝播経路・読譜解釈法等を分りやすく解説した本と言うことですが、私にとっては読譜解釈などかなり専門的すぎて難しい。172頁 |
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キリスト教音楽の歴史 川端純四郎著 日本基督教団出版局 99/3初版 5/12 教会音楽もレクィエムだけでなく、ミサ曲など範囲が広がってきたので、キリスト教に関する音楽全般について知りたくてこの本を購入した。先に購入した本”レクィエムの歴史”と重複する部分もあるが、レクィエム以外のため省略されていたことが紹介されており勉強になりそうだ。副題が「CD案内」となっており、歴史とともに名曲・名盤のCDが紹介されている。もっとCDを買いたくなりそう・・・困った。226頁 |
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レクィエムの歴史 井上太郎著 平凡社 99年1月発行 3/? レクィエムのCDを立て続けに買って聴いていると、レクィエムってどんなものかと好奇心が芽生え、何事も本からと言う癖が出でしまう。書籍を探したが意外と種類が少なく、この本が一番のようだ。だが、この本は定価が2500円と専門書並みに高く購入を躊躇していたが、通販のアマゾンで中古を発見し入手したもの。グレゴリオ聖歌から現代までの約130ものレクィエムについて記述されている。史実に基づいて客観的に書いたのだろうが、著者自身の感想=主観が入って無いのが残念である。380頁。 |
【音楽CD】 年代順 | |
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グレゴリオ聖歌集 −その伝統の地を訪ねて− 3/29 ミサ曲の原点とも言うグレゴリオ聖歌を聴いてみた。このCDは、4枚組の聖歌集から幾つかの楽派の重要な曲をバランス良く1枚に収めたもので聖歌のエッセンスを味合うことができる入門用とか。私の印象は、聖歌は音楽と言うよりお祈りそのものであり、仏教のお経と同じだと言うことでした。どちらも経文に抑揚をつけて朗読する。 ★聖歌隊:モンセラート修道院/ミュンスターシュヴァルツァハ修道院/マリア・アインジーテルン修道院/ノートルダム修道院/サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院/ミラノ大聖堂 |
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ビンゲン(1098-1179) 神々しい黙示録(賛美歌、セクエンシス他) 6/2 ドイツ中世期の女予言者(超能力者)で、医学者で、女子修道院の院長で、最初の女性作曲家でもあるスーパーウーマン「ビンゲン」の作品集。彼女の特異な経歴に驚かされ購入。音楽的には、グレゴリオ聖歌の集大成(600年頃)からルネッサンス音楽(1400年代)が始まるまでの中間時期である。独唱と斉唱の曲は、グレゴリオ聖歌と同じ雰囲気なのだが、オカルト的と言う人も。時空を越えたヒーリング系の音楽。 ★ジェレミー・サマーリー指揮、オックスフォード・カメラータ、1100年代、59分/11Tr. |
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トゥルネーのミサ(14世紀初頭、仏)/ルカ受難曲(15世紀初頭、英国) 7/26 作曲者不詳の中世ポリフォニー宗教曲。トゥルネーのミサ曲は、5つの通常文全体を通して作られた世界最古のもの。トゥルネーとは、この楽譜が伝承されていた大聖堂の所在地、ベルギーの西国境付近の地名。この曲は、複数の作曲家の手によるもので、一人で作曲した最古のものはマショーの曲である。 このルカ受難曲も世界最古の受難曲。他の受難曲と異なり、一人で聖書を唱える部分が多く、教会でのミサを髣髴させる。共に西洋キリスト教典礼音楽の元祖的な存在。 ★トヌス・ペレグリヌス(合唱) |
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マショー(1300-77) ノートルダム・ミサ曲ほか 5/21 ルネッサンス前の14世紀、黒死病の流行期に長寿を全うした時代を代表する作曲家。この曲が、史上初めてミサ通常文を一人の作曲家で多声音楽により通して作られたもの。今迄聴いてきたグレゴリオ聖歌及びルネッサンス以降のミサ曲とは随分雰囲気が異なる。半音階が使われているせいか、荘厳さ、神秘さも感じられないし、心地良いとは言い難く、何んとなく落ち着かない曲である。聞くほどに味が出そうだが。 ★コンラート・ルーラント指揮、ミュンヘン・カペラ・アンティカ、1350年頃、24分 |
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デュファイ(1397-1474) 祝典と典礼のためのモテトゥス集、他 5/10 ルネッサンス音楽の幕を開けた人。イタリア・フィレンツェの大聖堂の献堂式のために作曲された記念碑的な曲の数々。無伴奏の多声曲だが、とても豊かな美しい曲である。他に、聖母マリアの祝日のための曲が9曲入っているが、無伴奏、単旋律聖歌なのでグレゴリオ聖歌と同じ感じ。レクィエムは未発見とのこと。私には専門的過ぎるが、ミサ曲に「循環ミサ曲」と呼ぶ音楽的統一を確立した功績が大きいらしい。 ★アレクサンダー・ブラッチリー指揮、ポメリウム、1436年初演、23分+聖歌37分 |
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オケゲム(1410-97) レクィエム(4声) 5/15 オケゲムと言う名前は始めて知ったが、フランドル楽派の初期を飾る作曲家で、多声部による現存最古のレクィエムの作曲者。いつ誰のために書かれたのかは不明。彼のレクィエムは、死者のためのミサのうち多声化したものは5曲だけ。カップリング曲は、彼の少ないミサ曲の代表「プロラツィオーヌム(30分)」と「けがれなき神の御母」。どのの曲も、無伴奏の男女混声による合唱は、とても優美でシットリしている。 ★ボ・ホルテン指揮、ムジカ・フィクタ、1490年頃作曲、30分 |
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デプレ(1440-1521) ミサ曲(Missa Pange lingua, Missa La sol fa re mi)5/21 ルネッサンス最大の作曲家で、ルネッサンス・ポリフォニーの完成者だが、レクィエムは残していない。彼の最高傑作「ミサ・パンジェ・リングヮ」は、清く美しい曲で、教会音楽にとても相応しい。カップリング曲の方も悪く無いです。あのレオナルド・ダ・ヴィンチと同時期を生き一緒に仕事をしたとのこと。想像するだけでワクワクします。余談だが、CDジャケットが絵だけでタイトル始め文字が一つも無く物珍しく感じた。 ★ピーター指揮、The Tallis Scholars、1500年頃、29分/28分 |
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ブリュメル(approx.1460-1520) 12声のミサ/セクエンツィア「怒りの日」 7/10 ルネサンス最大の天才作曲家デプレの弟子で、フランドル楽派の主要作曲家。共に世界初録音。12声のミサ曲"Missa Et ecce terrae motus"(見よ、大地が大きく揺れ動き)は、この時期としては例外的に声部が多い曲だが、テンポが遅いためかポリフォニーが耳障りに感じることもある。「怒りの日」は4声のレクィエムの一部分であるが、多声のセクエンツィアの最古のものとか、全曲通して聴きたかった。 ★ネーヴェル指揮、ウエルガス・アンサンブル、不明/1516年 47分/19分 |
![]() 2人のレクィエムは入手できず |
パレストリーナ(1525-94) ミサ「今日キリストは生まれたまえり」 5/15 ルネサンス期のイタリアを代表する作曲家。その精緻なポリフォニー技法は、パレストリーナ様式と呼ばれ、その後の教会音楽家にとっての模範となっている。流麗で 滑らかな旋律が歌詞とバランスが取れており耳に心地良い。1555年頃、30分 |
ラッスス(1532-94) ミサ「美しいアンフィトリット」 パレストリーナとほぼ同一時期に活躍した、フランドル学派最後の巨匠。ポリフォニー様式の中で 劇的な世界を表現した人らしいが、この曲の私の印象は、劇的ではなくパレストリーナの曲と同様、穏やかで心地良いが、少し渋いか。1555年頃、23分 ★ジェレミー・サマーリー指揮、スコラ・カントルム・オブ・オックスフォード |
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パレストリーナ(1525-1594) 教皇マルチェルスのミサ/モテット 7/10 この曲は、トレント公会議(1543-63)においてポリフォニー音楽を教会から追放すべきと言う意見に対し、典礼にふさわしいポリフォニー・ミサ曲があり得ることを証明するために作られたと言う逸話があるが、近年会議後の1567年に作曲されたことが判明。逸話に相応しく、教会音楽として相応しい美しく神秘的な曲である。29分 |
バード(1543-1623) 5声のミサ曲/モテット 7/10 イギリス生まれの熱心なカトリック教徒で、エリザベス1世の時代に宮廷音楽家として活躍。3声、4声、5声の3曲のミサ曲があり、形式は英国国教会の典礼にそっている。この曲は、華やかさは無く、叙情的で美しい旋律が静かに奏でられる。 ★インゲマール・モンソン指揮、ヘーゲルステン・モテット合唱団、1592-95年、25分 |
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ゲレーロ(1528-1599) レクィエム 6/4 REQUIEM="MISSA PRO DEFUNCTIS"+"ABSOLUTIO SUPER TUMULUM" 井上太郎著「レクィエムの歴史」に記載されていない初めてのCD。有名なモラーレスとヴィクトリアの間で埋もれたのかもしれません。ゲレーロ没後400年記念の録音で、1599年11月3日の作者の死後に行われたSeville大聖堂で行われた葬儀を再現しようとしたもので、楽器を使った曲の間に Plane Chant を組込んだミサ形式である。端整な曲を、多目の残響で、雰囲気たっぷりに演奏しています。紙ジャケットもグッド。 ★マイケル・ヌーン指揮、オーケストラ・オヴ・ザ・ルネサンス、1582年作曲、55+23分 |
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モラレス(1500-1553) セビーリャの聖イシドロの祭礼のためのミサ 7/10 スペインの古都セビーリャ生まれ。この演奏は、1590年頃4月4日の古都トレドの大聖堂での聖イシドロ(560頃-636)の祝日ミサを再現したもの。ミサ通常式文にはモラレスの多声様式のミサ曲「千々の悲しみ(1544年出版)」が用いられ、固有式文には聖歌や当時のスペインの他の作曲家の曲、朗誦で構成されている。オルガン曲や管楽合奏の典雅な古楽器の響きも美しく、実際のミサの雰囲気が味わえる。 ★ポール・マクリーシュ指揮、ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズ、1590年?76分 |
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ビクトリア(1548-1611) レクィエム、他 5/10 彼のレクィエムは、トレードのセント・メトー大聖堂にあるエル・グレコの名画「オルガス伯の埋葬」に最も相応しい曲とのこと。このCDのジャケットにもその絵が使われている。皇太后マリアの葬儀のために書かれた、無伴奏の6声部の曲だが、ホモフォニーがとても美しく神秘的な響きをかもし出す。本当に心に染み入る素晴らしい曲です。おまけの曲は、ロボの葬送モテトゥス。 ★ピーター・フィリップス指揮、ダリス・スコラーズ、ターナー版、1604年、42分 |
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モンテヴェルディ(1567-1643) 聖母マリアの夕べの祈り、ミサ曲他 5/10 バロック音楽の幕を開けたバッハ以前の最大の作曲家。またオペラの創造者とのこと。夕べの祈りは、6声の合唱と合奏のためのコンチェルト様式の曲で、器楽と声楽の調和が素晴らしく最高に美しい曲である。しかし、教皇パオロ5世に献呈したときは、斬新過ぎて受け入れられなかったとか。他に7声と6声のマニフィカトと無伴奏4声のミサ曲が入っているが、どの曲も美しく感動的である。尚、レクィエムは残っていない。 ★コルボ指揮、ローザンヌ声楽器楽アンサンブル、1610年、75分 |
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シュッツ(1585-1672) 音楽による葬儀 Musikalische Exequien 他 6/27 レクィエムが葬式から離れて自立した最初の曲。ドイツバロックの始祖で、プロテスタント音楽最大の作曲家。この曲は、ロイド伯爵の葬儀のために依頼され、生前伯爵自身が選んだテキストに曲を付けたものだが、自身の作品としても出版した自信作。紛れも無くドイツ語の合唱曲!とても厳格で真面目で硬過ぎる。もう少し雰囲気があれば良いのに、悪くは無いけど期待し過ぎか。同梱曲はコンチェルトとモテットが各2曲。 ★ガーディナー指揮、His Majesties Sagbutts and Cometts、1636年、31分 |
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カルドーゾ(1566-1650) ロボ(1565-1646) レクィエム(Missa pro defunctis) 5/16 2人ともルネッサンス末期に活躍したスペインの作曲家。ともに同じ構成(無伴奏、6声、7曲)のレクィエムを書いている。パレストリーナ式のビクトリア風の曲で、教会の葬儀に相応しい美しい曲だが、私はビクトリアの方が、神秘的で好きである。 ★ジェレミー・サマーリー指揮、スコラ・カントルム・オブ・オックスフォード、1625年出版、27分/1639年出版、22分 |
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ビーバー(1644-1704) レクイエム イ長調 (15声のための) 4/27 多声の多さに興味を惹かれて購入。作曲は古いが出版は1977年、CD初録音1990年代という目新しい曲である。大司教の葬儀のために書かれた曲だが、長調なのでレクィエムにありがちな暗さは無く、死者の旅立ちを祝福している感じ。全編を通してトランペットの音色が美しく、心に残る素晴らしい曲である。良い曲があるものです。 カップリング曲は32声のための晩課でディクシト・ドミヌス(詩篇)とマニフィカト(ルカの福音書)が入っている。ともに多声による合唱の素晴らしさは筆舌ものです。 ★コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団、1687年、41分 |
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シャルパンティ(1643-1704) レクィエム(Messe des morts, H.7)他 5/23 シャルパンティは、ルイ14世の時代に音楽の地位を独占したリュリの陰に隠れていた作曲家で12曲のミサ曲を残している。ミサ曲嫌いのルイ14世に使えたリュリのミサ曲はない。Messe des mortsは、レクィエムの構成と言うより「死者のための4声のミサ曲」でミサ5曲+De profundis という珍しい構成である。ハープシコードの演奏だけで地味と言うか厳格な感じの曲ですが、教会に相応しい清楚さを兼ね備えている佳作。 ★ヘルヴェ・ニケ指揮、コンセール・スピリテュエル、1690年代、23分 |
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パーセル(1659-95) メアリー女王の葬儀の音楽、他 5/7 17世紀、イギリスの最高の作曲家と言うことで購入。王室との関係が深く、32歳で没したメアリー女王の葬儀の音楽を担当。このCDは、パーセルの代表曲の寄せ集め、葬儀の音楽も抜粋、英国国教会・ウェストミンスター寺院のための英語モテットが10曲。伴奏はオルガンのみ。私にとって、好印象を受けた曲もあるが、寄せ集めのせいか、陰気過ぎるためか、全体的に印象が薄い。葬儀の音楽だけが良かったかも。 ★ハワード指揮、カンターズ・イン・エクレシア、1695年演奏、 |
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ジャン・ジル(1668-1705) レクィエム (Messe des morts) 7/4 この曲は、作曲家の生前には演奏されず、遺言に従い作曲者自身の葬儀(1705)で演奏。その後フランスで有名になり、ラモーの葬儀(1764)、ルイ15世の葬儀(1774)で演奏された。長めの序奏が葬送行進曲になっているとのこと。井上太郎氏は傑作とは思わないとしているが、名曲と言う人も多い。私の印象は、少し明るく感じるが、神秘性もある美しい曲だと思う。尚、このCDでは冒頭でのティンパニーの連打は無い。 ★ヘレヴェッヘ指揮、ムジカ・アンティクア・ケルン、1705年初演、44分 |
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ジャン・ジル(1668-1705) レクィエム (Messe des morts) 2013/03/03 HPを見た人から勧められた「カンプラのレクイエム」のCDを買うときに持っていたことを忘れ一緒に買ったもの。カンパラがジルのレクイエムを初演したとのこと…因縁を感じた。 上記CDとの違いはグレゴリオ聖歌が曲間に入っていること。出だしが聖歌なので違うCDと思ったくらい。当時のプロヴァンス地方の習慣らしいがとても良い感じである。 ★コーエン指揮、ボストンカメラータ、 |
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アンドレ・カンパラ(1660-1744) レクリエム (Messe des morts) 2013/03/03 HPを見た人から勧められた曲。フォーレのレクリエムと同じ指揮者・ガーディナーのCDを選んだ。フランス・プロバンス生れのためか比較的明るいレクィエム。「怒りの日」がく、全体に優しく安らかにお眠りという感じ。上記、ジルと同世代で同じ地域に暮らしていたせいか、雰囲気がよく似ている曲である。 ★ガーディナー指揮、イングリッシュ・バロック・ソリスト |
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ヴィヴァルディ(1678-1741) グローリア ニ長調 RV589 7/3 四季で有名だが宗教音楽も作曲。通常教会のグローリア・ミサより大規模で、ミサのスタイルを借りた純粋な声楽曲。古楽器による演奏で、全曲を通じて四季を髣髴させる明るめのバイオリンの音色が美しく素晴らしい。作曲年不明、1936年初演、28分 |
ペルゴレージ(1710-1736) スターバト・マーテル(聖母の悲しみ) 7/3 若干26歳で逝去した作曲家の最後の作品。数あるスターバト・マーテルの最高傑作。ソプラノとアルトの二重唱に弦楽というシンプルな編成で、美しいメロディとハーモニーを響かせる。古楽器による演奏は優しくて美しいが、一部大音量のところが欠点か。 ★Nikolaus Harnoncourt指揮、Concentus Musicus Wien、1736年作曲、33分 |
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ペルゴレージ(1710-1736)スタバト・マーテルStabat Mater(悲しみの聖母) 2012/01/01 2011年10月以降、クラシック音楽の整理をしていて見つけたもの。ソプラノとアルトの合唱でとても美しい。この作品は、わずか26歳と若くして逝去する年に書かれたもの。悲しみの聖母騎士団からの委嘱されたものとは言え、死期を間近に、祈りを込めて作ったのだろうか。 一緒に、ほぼ同時期を生きたバロック期の作曲家アレッサンドロ・スカルラッティの合奏協奏曲(Concerti grossi)が3曲入っていたが、意外と良く、買得の気分。 ★Mirella Freni(Sopran), Teresa Berganza(Alt) 、42分(上記と比べて長い) |
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バッハ(1685-1750) ヨハネ受難曲 BWV.245 7/19 バッハの2つの受難曲のひとつでマタイ受難曲の後塵を拝している曲。全曲版で2時間以上、さすがに長い。マタイ受難曲はストリー性と感情表現の豊かさで評判が高いのは納得できる。音楽としては、マタイの方が叙情的で好きだ。テクストは、悲しみと痛悔だけのマタイに対して、天国の扉が開かれ主イエスを永遠に誉め讃えるヨハネの方が勝れているという人もいます。 ★ヘルマン・シェルヘン指揮、ウィーン国立歌劇管弦楽団、1724年初演、137分 |
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バッハ(1685-1750) マタイ受難曲 BWV.244(ハイライト) 4/5 受難曲の世界 バッハの傑作の一つで受難曲の最高傑作。バッハが復活祭のために作った新約聖書「マタイによる福音書 26-27章」を基にした曲。全曲はCD3枚の長い曲なので味見にハイライト版を購入。歌詞はミサ曲とは異なりドイツ語。曲を聴きながら内容が理解できればもっと良いのでしょうが単に音楽としてみても良い曲です。抜粋曲がと言うわけではないと思うが、受難に対する怒りより哀れみを感じ、何とも優しく聞こえる。 ★コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団、初演:1729年、抜粋71分 |
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バッハ(1685-1750) クリスマス・オラトリオ BWV.248(ハイライト) 4/8 復活祭用の曲「マタイ受難曲」を聴いたので、キリスト教のもう一つのイベントであるクリスマスの曲を聴いてみようと思い立って購入。この曲も長いのでハイライト版を購入。 このオラトリオは1734年12月のクリスマスから1735年1月6日までの6日間の祝日に演奏された曲をまとめたもの。キリスト降誕のお祝いなので、全体に明るく嬉しい感じのする曲だが、私が好きな少し暗い感じの宗教音楽とは少しかけ離れている。 ★オベルフランク指揮、ファイローニ室内管弦楽団、1734−5年初演、71分 |
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バッハ(1685-1750) ミサ曲 ロ短調 BWV.232 3/27 2大ミサ曲の一つ。プロテスタントのバッハが作ったカトリック教会用のミサ曲。理由は謎らしいが作曲時期の異なる4部をひとまとめにした大作だが、全編を通して宗教的情感が満ち溢れていて素晴らしい。人生で一度は聴いておくべき曲と言うコメントに惹かれた。私のミサ曲CDの中で一番古い18世紀の曲。バッハ=バロック風の雰囲気が漂い、無宗教者でも安心してどっぷり浸ることがことができる良い曲です。 ★カール・リヒター指揮、ミュンヘン・バッハ管弦楽団、1749年統合、約123分 |
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ヘンデル(1683-1760) オラトリオ《メサイア》HWV56(抜粋) 5/21 英語の聖書の歌詞が使われているが教会用音楽ではなく演奏会用として作られたため他の曲とは少し趣が異なるかもしれないが、キリストを描いた有名な曲なので、雰囲気だけでも味わいたくて抜粋版を購入。ヘンデルの曲は、特別好きでも嫌いでもなかったが、この曲が一番良い印象を持ちました。第44曲の「ハレルヤ」は超有名! ★マリナー指揮、アカデミー&コーラス・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ、1741年作曲、56分、 |
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フランシスコ・フェロ(1691-1761) ヨハネ受難曲(世界初録音) 2013/3/18 大阪)いずみホールにオルガン演奏会に行った時に、演奏者「ロレンツォ・ギエルミ」氏のCDが4種類ほど販売されていた内の一枚を購入したもの。しかし、このCDではギエミル氏は指揮と主役の楽器・チェンバロ演奏を担当している。 世界初の録音とかで買ってみた。チェンバロをメインにした小編成の楽団、室内楽団を背景に、その多くをソリストが歌いあげる。チェンバロとソリストだけの部分も多くとても美しい音楽だ。84頁と分厚いブックレットが魅力、4ヶ国語の説明とキリスト受難の彫像のカラー写真が満載。 ★ロレンツォ・ギエルミ指揮&チェンバロ、ラ・ディヴィナ・アルモニア・ヴァレーゼ室内合唱団、2009年、61分 |
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ミヒャエル・ハイドン(1737-1806) Missa in honorem Sanctae Ursulae“Chiemsee-Messe” 6/14 有名なヨゼフ・ハイドンの弟で、兄の存在の大きさに隠れており、録音されだしたは1980年代と最近のこと。私も初めて聞きました。日本語の題名が見当たらず、英語・独語辞書で調べた。類推すると「尊敬する聖女ウルスラのミサ曲”キーム湖ミサ”となる。ハイドン兄弟は、モーツアルトと一緒に仕事をした先輩で影響を与えたのだろう、モーツアルトと似たシットリした雰囲気の曲で私好みである。 余白には、モーツアルトの"Ave verum corpus KV.618"と"Regina coeli KV.127"が。 ★ハンス・ルドルフ・ツェベレイ指揮、ミュンヘン・レジデンツ管弦楽団、1793年、43分 |
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ヨゼフ・ハイドン(1732-1809) オラトリオ「天地創造」抜粋 6/14 このハイドンは、交響曲の父と言われた有名人方で、ミヒャエル・ハイドンの兄。全曲だとCD2枚と長いので抜粋版を購入。この作曲は、ロンドン・ウエストミンスター寺院で聴いたヘンデルのメサイアの影響が大きいと言われているが、当時も大ヒット。天地創造は旧約聖書の創世記第1章に基づき、光、天体、空と海の生物、そしてアダムとイブの誕生と愛、最後に神への賛美と感謝。言葉は理解できないが、天地創造を神秘的に見事に音楽で表現し得た傑作だと思うが、宗教音楽(ミサ曲)とは趣が異なる。 ★カラヤン指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、1798年、72分 |
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モーツアルト(1756-1791) 戴冠式ミサ ハ長調 K.317 4/24 このCDは、1985年6月29日聖ペトロ・聖パウロの祭日に教皇ヨハネ・パウロ2世により聖ペトロ大聖堂にて挙行された荘厳ミサのライブ録音である。実際のミサを聴いてみたくて購入。ミサの式次第で進むので、曲は不連続に演奏されるが、とても美しい曲でミサと完全に同化している。演奏はミサ全体の約半分。代祷では日本語の祈りもあり驚愕!最後の方で、モーツアルトが逝去した年に作られた3分程の合唱曲「アヴェ・ヴェルム K.618」が演奏されているが、こんな美しい曲があるのかと感動した。 ★カラヤン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、1779年初演、ミサ全体66分=祈り35分+戴冠式ミサ曲28分+アヴェ・ヴェルム3分 |
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モーツアルト(1756-1791) 大ミサ曲 ハ短調 K.427(417a) 4/17 モーツアルトのレクィエムがとても良かったのでミサ曲も。モールアルトがコンスタンツェとの結婚を神に誓うために個人的に書き上げた。だが、最後のアニュス・ディが未完成のままである。同じく未完成のレクィエムは弟子が補筆して一応完成したが、この曲は未完のままである。レクィエムと似た雰囲気の曲でとても心地よく美しい。 ★ペーター・マーク指揮、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団、1783年初演、56分 |
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モーツアルト(1756-1791) レクィエム ニ短調 K.626 3/? 曲の依頼主が匿名だったこともあり、モーツアルトは自分のために書いていると周りの人に涙ながらに語り、死に際まで作曲し、未完の部分を弟子・ジェスマイヤーに託し、その数時間後に永遠の眠りについた。まさしく絶筆の未完成の曲である。しかし、弟子も遺言に忠実に補筆したのか、モーツアルトの曲に仕上がっている。とても荘厳な曲で、ソリストと合唱のバランスの良さがとても素晴らしい! 1793年作曲 上)★カール・ベーム指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、64分 ベームは生涯で、1956年(モノラル)と、1971年の2回録音している。このCDは勿論後者のもの。カラヤンと比べると10分も長い演奏であるが、個人的には音の厚みと円熟味(しなかやさ)があるベームの演奏の方が好きである。 下)★カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、56分 |
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モーツアルト(1756-1791) レクィエム ニ短調 K.626 2011/01/10 リッカルド・ムーティ指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、54分。 1987年2月レコーディングと比較的新しく、デジタル録音でかつ24bitリマスター版なので音は良い。 ベームよりかなり速い演奏だがカラヤン並なのでこれが標準なのかもしれないが、ベームを聞き慣れていると慌ただしく聞こえる部分もある。 でも、これはこれなりに良い。 |
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モーツアルト(1756-1791) レクィエム ニ短調 K.626 2013/04/23 ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、イギリス・バロック管弦楽団、46分 1986年9月録音。ガーディナー得意のオリジナル楽器を用いた小規模オーケストラによるジュスマイヤー版の演奏。テンポも速め、ベーム指揮のものより18分も短い。過剰なロマンを排したスッキリした演奏。 |
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モーツアルト(1756-1791) レクィエム ニ短調 K.626 4/17 四重奏団によるレクィエムという物珍しさで購入。1800年頃に編曲された演奏は、約45分と本物に比べて短かく、四重奏にとって冗長な部分を上手く処理している。 カップリング曲は、「ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466」で四重奏+ピアノの演奏である。共に、四重奏で声楽がないため、軽めで重厚さは無いがバロック調の雰囲気が漂い、ヒーリング(癒し)用に良い。 ★Peter Lichtenthal 編曲、Quartetto Aglàia 演奏、約45分 |
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ケルビーニ(1760-1842) レクイエム ハ短調 4/20 ベートーヴェンが称賛したケルビーニの代表作で、フランス革命の中で断頭台の露と消えたルイ16世の追悼式典のために書かれた。この曲の特徴は、独唱者がおらず、古様式が用いられていること。オペラ作家なのにヴェルディのようなオペラ的な派手さが無く、清楚でとても美しい曲に仕上がっており、自分好みの曲である。尚、20年後に自分の葬儀のために作曲したニ短調レクィエムがあるが評価は低い。 ★フロール指揮、ベルリン交響楽団 、1816年初演、49分 |
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ベートーベン(1770-1827) ソレムニス(荘厳ミサ曲) ニ長調 作品123 3/20 クラシックの巨匠・ベートーベンの作った宗教音楽はミサ曲2曲のみで、レクィエムは無し。第9交響曲の直前に書かれた晩年の傑作。極めて壮大で交響曲的なミサ曲で教会用を超えた素晴らしい曲。後援者のルドルフ大公に捧げた曲。 ★ショルティ指揮、シカゴ交響楽団、1822年作曲(逝去5年前)、82分(CD2枚) ベートーベン(1770-1827) ミサ曲 ハ長調 作品86 (カップリング曲) ベートーベン最初のミサ曲。当時、本人の自信作だったが周囲からは評価されず。現在で、後発のミサ・ソレムニスと比較されるので影が薄い。そんなに悪く無いと思うが。 ★シャイー指揮、ベルリン放送楽団、1807年初演、44分 |
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シューベルト(1797-1828) ドイツ・ミサ曲 D.872、ミサ曲第2番 D.167他 6/21 有名な歌曲などに隠れて知られていないが素晴らしい宗教曲を残している。分り易い宗教を目指すため、ラテン語からドイツ語による宗教音楽に転換した時期。ノイマンがテキストを作り作曲を依頼。短めい曲だがミサの礼拝式に対応。非常に単純で素朴なドイツ民謡風の旋律でとても美しい。2年間暮らしたドイツの風景が蘇ってきた。 通常のラテン語のミサ曲・第2番ト長調は18歳の時の作品で動機は不明。彼の一番短いミサ曲。良くも悪くも教会臭さが感じられない、叙情的な美しい曲である。 ★サヴァリッシュ指揮、バイエルン放送交響楽団、1827年頃,24分/1815年,21分 |
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シューベルト(1797-1828) ミサ曲第6番 D.950他 6/27 先に購入した、ドイツ・ミサ曲が素晴らしいものだから、有名な死の年の夏に作曲されたミサ曲第6番を買ってみた。このミサ曲は彼自身の信仰告白であり、モーツァルトの「レクイエム」に対応する宗教音楽だとか。想像通り良い曲である。 ★Erich Leinsdorf指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、1828年、51分 |
バッハ(1685-1750) Motet-Jesu, Meine Freude イエスよ、我が喜び BWV227 同梱曲は、バッハのモテット(葬式の曲)の中で一番の大作。J.フランクの有名なコラールを題材に新約聖書「ローマ人への手紙」からのテキストを用いた合唱曲で全11曲。器楽伴奏は無いが響きのとても美しい曲である。この欄のバッハの最古作品。 ★Karl Forster指揮、Choir of St. Hedwig's Cathedral、1723年、19分 |
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ベルリオーズ(1803-69) レクィエム(死者のための大ミサ曲) 作品5 3/22 フランス7月革命の慰霊祭用に政府から依頼された曲だが、初演はアルジェリア戦争の戦没者慰霊祭。教会の空間を生かした空前の大編成レクィエムとのこと。CDでは音量は別にして地響きのような迫力迄は伝わらないのが残念。敬虔なミサ曲と言うより死と復活に対峙している曲でドラマチックである。本人をして、一つ残すならこの作品と言った自信作らしく、確かに良い曲である。 ★オーマンデー指揮、フィラデルフィア交響楽団、1837年初演、約77分 |
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ベルリオーズ(1803-69) レクィエム(死者のための大ミサ曲) 作品5 2012/9/25 RCA Living Stereo Collection Box , 60枚のCDの中に2枚組で入っていたもの。古い録音だがLiving Stereoシリーズならではの選ばれた演奏。音質も良いのだが低音が不足気味。 ★シャルル・ミュンシュ指揮、ボストン交響楽団、1959年録音(シンフォニーホール、ボストン) |
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シューマン(1810-56) ミニョンのためのレクイエム 作品98b 4/27 典礼とは無関係の短いレクィエムで、ゲーテ生誕100年に合せて「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」の中に登場する少女ミニョンの葬儀で歌われる詩(ドイツ語)に曲をつけたもので、誰しもが詩と音楽との調和の素晴らしさを絶賛。確かに良い曲だ。 シューマン・レクイエム 変ニ長調 作品148 彼最後の大作。ブラームスに「自分自身のために書いている」と語った曲で、構成的に典礼用ではないが歌詞はラテン語。死に真正面から向い合っている感じの佳作。 ★サヴァリッシュ指揮、バイエルン放送交響楽団、1849年,13分/1854年,37分 |
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ロッシーニ(1792-1868) 小ミサ・ソレムニス(小荘厳ミサ曲) 4/13 オペラ「ウィリアム・テル」や「セビリャの理髪師」で有名なロッシーニが作った教会音楽ということで購入。このCDの編成は、オリジナル版の「12人のソリスト、2台のピアノ、ハルモニウム(足踏みオルガン)、合唱」であり、声楽が主体ではあるが、曲の途中に出てくるピアノソロはとても素晴らしく美しい。後日オーケストラに編曲したものは色彩豊かな大ミサ曲になっているらしい。 ★シャイー指揮、ボローニャ市立歌劇場管弦楽団、1863年作曲、77分 |
ブラームス(1833-97) ドイツレクィエム 作品45 3/ 通常のレクィエムは、ラテン語の歌詞に曲をつけるが、この曲はブラームス自身がドイツ語の聖書(ルター訳)から選抜した歌詞を使っている。とは言え、従来の歌詞とはかなり共通しているところもある。最初、ドイツ語の歌詞では堅苦しいイメージを持ったが、聴いてみたらそんな心配は吹っ飛んだ。作曲の動機が母親の死と言うことが影響しているのか、とても悲しみの深さが伝わってくる優美な曲で、好きになった。 ★アーベントロート指揮、ベルリン放送楽団。1868年初演、約75分 |
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コーネリウス(1842-74) レクィエム、スターバト・マーテル(聖母の悲しみ) 7/26 コーネリウスはオペレッタ「バクダッドの理髪師」で有名らしい。しかし、インターネット検索での情報は少なくマイナーかも。井上氏の本に紹介されていたので購入。レクィエムと言っても普通のテクストではなく、ヘッベルの詩による無伴奏6声部の合唱曲で10分弱の短い曲。9年間心に秘めたとのこと、超熟の味わいがある。一方、スターバト・マーテルは、伴奏付きでこれが宗教音楽と言った感のする佳作である。(43分) ★Michel Piquemal, Choeur et Orchestre Régional de Cannes P.A.C.A, 1872年 |
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ヴェルディ(1813-1901) レクィエム 3/? このレクィエムは、イタリアの大作家・マンゾーニに捧げたもので、フルバージョンに近いテクストを使っているため演奏時間が長い=CDも2枚組み。この曲は、とてもドラマチックで、ソリストが前面に出ているため、とてもオペラ的で、死者のためのミサには似合わない気がする。個人的にはフォーレとモーツアルトの方が好き。 ★セラフィン指揮、ローマ歌劇場管弦楽団。1873年初演、約73分 |
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チャイコフスキー(1840-1893) 聖ヨハネ・クリソストムス典礼歌 作品41 8/18 バレー音楽「白鳥の湖」などで超有名な作曲家。珍しさから購入。ロシア製のCDだが、音質はDDDなので良好だが、ジャケットの紙質及び印刷が粗末。歌詞は、Lord, have merey で始まり16トラック、多分ロシア正教用でロシア語のはず、対訳が無いので意味不明だが、キリスト教と似たようなものだろう。無伴奏コーラスはとても美しい。 ★ポリャンスキー指揮、ソビエト文化省チェンバー・コーラス、1878年、54分 |
![]() 推薦盤 |
フォーレ(1845-1924) レクィエム 作品48 3/9 フジ子さんコメント「祈りながら聴くこともある。とてもリラックスできて、癒してくれる。最後はこれを聞きながら息をひきとりたいと思うくらい。」を読み、フジ子さんと同じCDを購入。本当に美しい旋律と歌声で最高の曲です!フォーレ曰く「死は苦しみと言うよりもむしろ永遠の至福と喜びに満ちた開放感にほかならない」を背景に、「怒りの日」を抜き「天国にて」で終わる独自の構成により、この曲を繊細優美なものにしている。 ★ガーディナー指揮、オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク演奏、 ネクトゥー&ドゥラージュ版、オリジナル演奏。1888年初演、約35分 ※他の指揮者のもあるが、ガーディナーのが繊細で良い。 |
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プッチーニ(1858-1924) ミサ・グローリア(Messa di Gloria)=栄光のミサ曲他 6/24 ルッカのパチーニ音楽院を卒業する時に作曲され聖パウロに捧げられた曲。しかし、何故か初演直後、この曲の出版・演奏を禁じた。死後27年(1951)、フィオレンティーノ神父が草稿を発見、命名、翌年シカゴでアントニーニの指揮によって演奏された「幻のミサ曲」である。宗教臭くなく、荘厳で抒情的なオペラ的な雰囲気で、特に長大な題名にもなっているグローリアは爽快であり、曲全体も美しい旋律に溢れている。大好き! 同梱の交響楽的前奏曲(10分)及び菊の花(6分)は、ビックリするくらい素晴らしい曲。 ★モランディ指揮、ハンガリー国立歌劇場管弦楽団、1880年、43分 |
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ドヴォルザーク(1841-1904) レクィエム 作品89 4/20 この曲は、人気が無いのかCDが少ない。イギリスから注文を受けて作曲した演奏会用の曲で、特定の人の死とは無関係の曲。敬虔なカトリック信徒である彼の曲は初演から大反響を呼んだとのこと。私には、特別な印象が残らず、ただ長が過ぎる曲だった。カップリング曲は、彼の代表作で私も大好きな「交響曲第9番・新世界より」。 ★マカール指揮、ニュージャージー交響楽団、1891年初演、92分 |
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レオシュ・ヤナーチェク(1854〜1928) グラゴル・ミサ 6/19 詳しいHPへ ヤナーチェクはモラヴィア(チェコの東部地域)の出身で、同郷・同世代のスメタナ、ドヴォルザークの影に隠れている。テキストにチェコの古語、古代スラヴ語(グラゴル語)を使用して、オロモウツ大司教プレチャンに献呈したもの。題名はミサだが、ティンパニとファンファーレ他金管楽器が華やかに斬新的(現代的?)に使われており、敬虔・荘厳な教会用には相応しくないが、良い曲である。8年前に独立したチェコ民族への賛美歌と言う人もいるが、スメタナの曲のようなボヘミア臭さが希薄なのが残念か? ★マッケラス指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、1926年作曲、40分 |
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ラフマニノフ(1873-1943) 晩祷 Op,37 - 無伴奏合唱によるミサ - ロシア正教の典礼音楽である≪晩祷≫は無伴奏混声合唱のために書かれた、ラフマニノフの最高傑作といわれる作品。1977年に創設されたロシアを代表する合唱団、サンクトペテルブルク室内合唱団が、オリガ・ボロディナ(メッゾ・ソプラノ)の独唱が加わった悲哀感に満ちた第2曲をはじめ、静謐かつ豊潤なハーモニーを駆使してこの神秘的な美しい名作の真髄を荘厳に歌い上げ、聴く人々の魂を浄化し安らぎを与えてくれる。1993年録音。Nikolai korniev指揮, St Petersburg Chamber Choir |
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デュリュフレ(1902-86) レクィエム 作品9 3/22 楽譜出版社からの委嘱された曲。あの有名なフォーレのレクィエムをモデルにした曲で死者のためのミサ曲らしい。当たり前だが、構成、グレゴリオ聖歌の扱い、音域などフォーレの曲と異なる部分がある。でも、清楚さはフォーレを超えられなかったようである。デュリュフレのレクィエムのために買ったCDだが、ゲスト指揮のフォーレとカップリングされておりお買い得?勿論、演奏はガーディナー指揮の方が良い。 ★ヒコックス指揮、ロンドン交響楽団、1947年初演、約40分 |
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フランシス・プーランク(1899-1963) スタバート・マーテル(悲しみの聖母)、グローリア、黒い聖母へのリタニア 6/24 フランス6人組の一人。レクィエムの代わりに作られたスタバート・マーテル。彼の最も有名かつ成功した傑作のグローリア。黒い聖母へのリタニアは作曲家の友人の死を悼んで作曲した最初の宗教音楽で、テレビで見た、スペイン「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」への巡礼の道にある木彫りのロカマドゥールの聖母像への巡礼歌がベースと言うのが興味を惹いた。どの曲も新しい作風なのか、何故かピンとこない。 ★ピクマル指揮、シテ島管弦楽団、1950年,33分/1959年,22分/1936年,9分 |
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ブリテン(1913-1976) 戦争レクィエム 3/? 20世紀、第2次大戦で破壊された聖ミカエル大聖堂の復興の献堂式のために委嘱された新しいレクィエム。ラテン語の典礼文にオーエンの英語の詩を挿入した構成は、レクィエムと言うより反戦歌の意味合いが強い。新旧の詩とクラシックとモダン調の音楽を融合させているが、少し難解な感じがして、もう一つ魂に響かない。また、英語の歌詞だが、曲のせいだとは思うがドイツ語より硬く聞えるのが意外だった。 ★マーティン・ブラビンズ指揮、BBCスコットランド交響楽団、1962年初演、約84分 |
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ジョン・ラター(1945-):レクイエム/讃美歌 '09/8/3 HPへ HPを見ていただいた「おぎわら」さんから教えて頂き、久し振りにレクィエムのCDを購入したもの。(多謝) ”20世紀末、日本の合唱団が、イギリスのラターという余り有名でない作曲家の「レクィエム」をしばしば歌うようになりました。今やこの曲はすっかり定着、「ピエ・イエズ」などはヒーリングの定番の地位を確保した。ちなみにこのアルバムはラター自身がプロデュース、事故で若くして亡くなった愛息に捧げられた(CD説明)” フォーレ似?のとても清楚で美しいレクィエムで、評判通り傑作だと思います。歌詞は現代らしく英分が多く使われている。 ★ティモシー・ブラウン指揮、シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア、1985年、35分、2002年録音 |
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ウェッバ−(1948-) レクィエム 4/15 ヒットミュージカル「キャッツ」や「オペラ座の怪人」で有名なウェッバーの話題作で、かつ現代のレクィエムと言うことで購入。新しい曲だが歌詞はラテン語。作曲の動機は、3年前の父の死とカンボジアの少年の新聞記事。発表当時大ヒットしたらしい。この曲は、不協和音が多かったり突然の大音量で現代曲らしい一面もあるが、古風な響きと旋律を併せ持っている。特に、ピエ・イエスはとてもクラシカルで美しい曲である。 ★マゼール指揮、イギリス室内管弦楽団、1985年初演、46分 |
番外 【祈り・死の曲】 | |
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マーラー(1860-1911)交響曲・大地の歌、第9番、第10番(未完) 7/19 ボヘミア生まれのユダヤ人。これら晩年の曲は、この世への告別を歌い上げた傑作。「大地の歌」は、第8の後なので第9のはずだが、ベートーヴェンらの第9の宿命を避けて番号無しにしたが、第9の後、第10を完成させる前に逝去しジンクスを証明?「大地の歌」は、ドイツ語訳の詩集「支那の笛」の中の李太白、銭起ら7つ詩に曲をつけたもの。マーラーは難解と思っていたが、意外や素直に心に飛び込んで感動を与えた。特に、第9番第4楽章と第10番は共にアダージョ、その悲哀に満ちた音楽は本当に素晴らしい。 ★バーンスタイン指揮、イスラエルフィル、1908年/63分、'09年/79分、'10年/26分 |
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ショスタコーヴィチ(1906-75) 交響曲第14番 ト短調「死者の歌」作品135 8/3 帝政ロシヤを生き抜いた作曲家で、第9のジンクスを打破し15番迄作曲した。マーラーの「大地の歌」と良く似て、交響曲と言うより「オーケストラ伴奏つき歌曲集」で、二人の歌手で外国の詩を歌っている。全編通して、陰鬱な雰囲気の中で死そのものを歌い上げでいる。前衛的ではなく聴き易いのだが、詩が付いておらず意味不明のため感銘を受ける迄には至らなかったが、全編を通して死の陰鬱さが表現されていた気がする。 ★Ladislav Slovak Czecho-Slovak Radio Symphony Orchestra 1969年、50分 |
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グレツキ(1933-) 交響曲第3番<悲歌のシンフォニー>作品36 7/17 宗教音楽とは違いますが、祈りに通じる曲だと思い購入。グレツキは、ポーランドのナチの強制収容所があった町に生まれ。苦難の時代を生きたポーランド女性の悲しみ歌うソプラノ独唱とオーケストラのための作品で、3楽章構成だが全編コントラバスを中心に重々しく演奏される。歌詞は、修道院の哀歌、18歳の女性が独房に残した詩、戦いで息子を失った母の嘆きの民謡。題名通り、重々しくて悲しく切なくなる曲ですが嘆きと言うよりジャケットの影絵のように祈りが主題の気がします。予想以上に良い曲! ★デイヴィッド・ジンマン指揮、ロンドン・シンフォニエッタ、1976年、54分 |
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グレッキ(1933-)交響曲第2番「コペルニクス党」、「主を信じるものは幸せなり」 上記交響曲第3番が良かったので第2番も買ってみた次第。第2番は、コペルニクス生誕500年のために作った曲とのこと。普通と違い2楽章の構成。現代曲なので多少違和感もあるが美しい旋律や合唱があり比較的聞きやすい。「主を…」は、単調で静かな合唱が30分も続く曲だが、安らぎを感じる曲である。 ★アントニ・ヴィト指揮、ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団、2000年11月録音、 |
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ペンデレッキ(1933-) 怒りの日、他 7/28 「怒りの日(Dies irae)」は、アウシュヴィッツで殺害された人々への思い出に捧げるオラトリオで、1967年4月のアウシュヴィッツ追悼記念碑の除幕式に初演された。彼は、グレツキと同じ世代で同じポーランド生まれ。映画・戦場のピアニストを髣髴させるアウシュヴィッツに想いを寄せて購入。嘆き、黙示録、神化の3部構成。詩は他の人の詩の他に、詩篇、黙示録など聖書からの言葉がつながれている。 全体を通して暗く重苦しい音色は人類の悲惨な過去への決別を祈っているようだ。怒りの日は少しおとなしいが、他の60年代の曲は前衛音楽そのもので理解不能。70年から転向、聴いてみたい。 ★ヘンリク・シス指揮、クラコフ・フィルハーモニー管弦楽団、1967年、24分 |
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ペンデレツキ(1933-) ポーランドレクイエム 2012/02/25 昨年11月からネットワークオーディオのため音楽CDを整理・拡充している際に見つけたもの。レクイエムという題名に惹かれて購入したもの。CD2枚の大作。 当初は、 ポーランド反政府運動の犠牲者のために書かれたものだが、何回か追記されポーランドの悲しい出来事、例えばユダヤ人虐殺など全部のレクイエムのようだ。全曲の完成まで13年以上かかったものとのこと。古典的な音楽と現代的な音楽が交錯した悲劇的な音楽。 ★アントニ・ヴィト指揮、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団+同合唱団、1993年、 |
番外編 【白鳥の歌】 |
ヨーロッパの言い伝え「白鳥は死ぬ前に一声だけ美しい鳴き声を上げて死ぬ」にちなんで、作曲家の死ぬ直前の作品を「白鳥の歌」と呼んでいるそうな。 交響曲では、ベートーベン第9(合唱付き)以降、第9番はいわくつきの番号と言われ、事実多くの作曲家の白鳥の歌が第9なのである。 シューベルト第9「グレート」、ブルックナー第9、ドヴォルザーク第9「新世界より」、そして10番未完のマーラー第9。初めて知った、英国の現代作曲家”ヴォーン・ウィリアムス(1872-1958)”の第9。生前に自分で聞くことが出来なかった曲も多い。 全曲を聴き直し、何れの曲もその人の集大成らしく大変素晴らしく感動。 '03/8/8 そうそう、ショスタコーヴィッチだけは、9番を短い曲で簡単にクリアして15番迄作曲! |
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神戸ルミナリエ2014年 2014/12 WEBへ 20周年を迎える2014年のルミナリエ会場でのBGM。 震災犠牲者へのレクイエムです。東遊園地しか行かなかったが、とても良い雰囲気を醸し出していたので、CDを購入したもの。販売元は「シーベック」、価格も1500円とリーズナブル。 今年は全12曲を新たに録音してCD化。新曲6曲、過去の曲の2014年ヴァージョンが3曲、作曲家・上田益さんのレクイエム〜あの日を、あなたを忘れない〜より3曲収納。 |
◆クラシック音楽のことなら何でも分るホームページ、CDの比較も Kenichi Yamagishi's Web Site
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