天ぷら廃油を燃料に
花村産業が精製機
触媒にゼオライト

花村産業(大阪府枚方市春日西町2の26の41、枚方工業団地内、花村雅雄社長、0720-58-2691)は、ゼオライトを触媒として利用し天ぷら油の廃油を燃料に変える精製機「エコオイル精製機H20型」を試作した。残りかすは有機肥料として有効利用できる。
5月をめどに実用機をつくり量産に乗り出す。価格は150万円程度に設定し、月30台の販売を見込む。
同機は発電所から副産物として発生する石炭灰を化学処理し人工的に作ったゼオライトを触媒として使った。
天ぷら油の廃油100gに対してゼオライト5sを使い精製する。
廃油の質によって精製スピードは違うが、1回で最小10g、1日で最大300gのエコオイルをつくれる。
廃油を無料とすると、エコオイルを作るのに1g当たり20〜30円かかるという。
軽油にエコオイル20lを混ぜれば、自動車、農業用機械、建設機械などのディーゼルエンジン代替油用のエコ軽油として使える。
また、A重油や灯油にそれぞれエコオイル20〜50lを混ぜれば、農業用ハウスなどの暖房用のエコ重油や、工業炉、ストーブなどバーナーを使う燃焼燃料用のエコ灯油になる。
自社の2dトラックやフォークリフトでエコオイルが使えることを確かめた。
試作機のサイズは幅900×奥行き500×高さ1600o。重さ250kg。
実用機はメンテナンスしやすいようにサイズを少し高くするとしている。

日刊工業新聞
平成11年4月16日
朝刊


天ぷら廃油
有機肥料に再生
花村産業が処理剤発売

花村産業(大阪府枚方市春日西町2の26の41、枚方工業団地内、花村雅雄社長、0720-58-2691)は、天ぷら油の廃油を有機肥料としてリサイクルできる天ぷら処理剤「てんぷらくん200=写真」を発売した。
価格は2袋入り(1袋200c)で1000円弱の見通うし。
同処理剤は天然触媒のゼオライトに発酵菌と数種類の有機物質を加えることによって発酵中に臭くならないように作った。
製造元は新日本ゼオライト(愛媛県伊予群砥部町七折200、小笠原玉社長)。天ぷら油の廃油100ccに対し、同処理剤100cと水50ccの割合で混ぜて一週間から一ヶ月かけて発酵させる。
天ぷら廃油粉末になり有機肥料として使える。

日刊工業新聞
平成11年4月22日(木)
朝刊

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