
我が心の平井和正
NO.2 平井和正にハマりきった、ケッタイな理由。 |
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以前、と言っても3ヶ月前(爆)に「魅かれたきっかけ」を書いたとき、『黄金の少女』1のカヴァーイラストに魅かれて『ウルフガイシリーズ』ひいては平井和正にのめりこんだと書いた。『狼の紋章』を読んで、その面白さに取り憑かれ、寝ても醒めても、犬神 明の事を想うようになったとも。
しかし、『ブーステッドマン』までは自分の心につらさが残ったのも事実だった。彼はこのまま報われないままなのか・・・、と言う想いが私にはあったのだ。
そんな思いを少し抱えたまま読み始めた『黄金の少女』。最初に“黄金の少女”キム・アラーヤを登場させといて、後は全部、『キンケイド署長』かよ!?と言う、ある程度の数の読者からの突っ込みが多いことで知られている(のか?)この物語。これこそが私が本格的に平井和正に浸り、はまり込むきっかけだった。そのきっかけが人が聞いたら呆れるのではないかと思うくらい、自分でも「ケッタイな」きっかけなのだ。
そのきっかけとなったシーンをバラすと、トクマノベルズ版、『黄金の少女』P.150〜P.169、(第23章から24章)もっと狭めると、P.156〜P.163、ハリエット・ハントレスこと、虎2がアルフレッド・キンケイドの心臓病を整体術によって治療したシーンである。このシーンを知っている人にしてみれば「どこにきっかけになる要素があるのだ?」と首を傾げるだろう。ただ、虎2がキンケイドと初めて出会い、彼を治療したシーンである。そんなに印象に残る事なのか、と思う人ばかりであろう。
が、わたしはこの場面を何度も繰り返し読んでは浸っているのである。たまに手にとっては、この場面ばかり読んでいるのだ。一体何があるのか?
実は、私は小説を読むとき、不意に脳が痺れる事がある。その痺れで陶然となってしまうのだが、それが、あのシーンを読んでいる際に来たのである。アドレナリンが出ているのか、それともエンドルフィンと言うのか。よくわからないが、キンケイドを治療する場面に入った途端、強烈に頭が痺れ、まるで麻薬が脳の中から出たんじゃないのか?と思うような状態になって、それに浸ってしまった。
以後、このシーンは繰り返して読むようになり、そのたびに脳が痺れたのである。こんなのおそらく私だけであろう。
まあ、平井和正の作品は私にとっては「麻薬」になってしまった形だが・・・。とはいえ、そういったことが起こるのは自分が思うにキャラクターに感情移入しきっているからかもしれない。総じて、平井作品のキャラクターは感情移入しやすい。最も度が過ぎると、『ボヘミアンガラス・ストリート』第6部のように途中からページが進まなくなる事があるが(苦笑)
先述した場面以外に脳が痺れた場面は、『ウルフガイDNA』第5巻、マフィア狩りのP.70〜P.77。某メンズスーツショップにて、デーハーな(苦笑)女売り子が鷹垣人美にスーツと靴を売り込む場面である。なんてことは無いシーンなのだが、脳が勝手に痺れるから(爆)何度も貪り読んで、ついには帯を切ってしまいました。(笑)
人間、どんな形ではまり込みがあるのかわからないが、私のように脳が痺れる特異体質(他にもおったら怖い!?)を持ったがために・・・、って、平井和正は麻薬代わりか?
(苦笑)
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