「廃線と廃駅の調査」

第5回 大峰山へのみち(福知山線旧線・武田尾ハイキング)



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[5] 廃屋と怪しい看板

ようやく山道を抜けた我々は細い車道を武田尾の方角に向かって進んだ。

GNG:すでに陽は傾き、一刻もはやく武田尾駅にたどり着かねばならないという気持ちでした。この車道が武田尾まで続いていると期待していたんですよ。下山しているときは、映画『八甲田山』のような「死の雪中行軍」を想像していたんですが、ここまで来れば、あとは車道を歩くだけ。らくちん、らくちん。我々は楽しくおしゃべりしながら、てくてく歩きました。この車道のあちこちに看板がありました(写真2)。ここらで松茸が採れるようです。また我々GWWERKSの調査で初めての廃屋発見か!(写真3)と大いに盛り上がっていました。

ゑゐぢ:車道になったので、ここから武田尾までは、かなりの距離はあるもののずっと平坦な道となるはずだったが・・・。地図では建物も皆無のようです。途中やっと建物を見つけましたが、明らかに長年使われてない廃屋でした。長尾山荘と言う看板が一応ありましたが、池(プール?)も干上がっていて、雑草が生い茂っていました。途中トラックが1台、我々を追い抜いていったので、武田尾まで行けると確信していましたが、民家が2,3軒みえてくるとそのトラックが止まっていました。そして、その先で道が2つに分かれていて、怪しげな看板のいうことには、舗装道路(私有地)の方は行き止まりになっているそうで、ひなびた道の方が武田尾に行くというのは、にわかに信じ難いのでした。

IXE:松茸山入山禁止の立て看板には罰金10万円のコメント付きのものまでありました。しかし、5万円と書いてあるものもあるので罰金の算出基準はあまり厳密なものでもないようです。それとも10万円の山には10万円の松茸が生えているのでしょうか。分かれ道の看板には悩まされました。武田尾への道は砂利道でしかも結構な登り坂、さらに駅はもうすぐだと勘違いしていた我々には看板の「武田尾駅まで2.5km」の文言は衝撃以外の何物でもありません。結局、看板に従うことにしたのですが「狐か狸に化かされたのでは」と非科学的な考えまで浮かぶ状態でした。

PSG:被写体に良さそうなものがあまりなかったので、看板をいくつかGNG氏に撮っていただきました。しかし、ああいう事を書いておかないと山に踏み込む人がいるのでしょうか?すこし疑問に感じました。あたりは大分暗くなっていたので、駅に早く着きたいと思っていた時に分かれ道に出ました。地図で見る限りは舗装された道で良い筈なのに立て札には反対を書いてありました。こういう所では車が通れない事はあっても、徒歩で通れない所はまず無い筈なのにおかしな話です。一回地図通りに行ってどうなっているのか確かめてから別の方を調べてもよかったのですが、そうはせずに細い道で行こうという事になりました。焦っていたので厳しく疑うという事をしていなかったといえるでしょう。地図上での位置把握がちゃんと出来ていなかったことも後押ししていました。


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