「廃線と廃駅の調査」

第12回 神々の詩 第3部

〜尾道鉄道〜



[4] 旧尾道鉄道トンネル

GNG:この旧尾道鉄道(4号)トンネル、内側は赤れんがづくりでした。このトンネルを抜けると、新国道の橋梁(きょうりょう)の下をくぐって谷底の集落へ向かう狭い道があります。

ゑゐぢ:鉄道は山の法面に張り付くように走っていたのでしょう。ここでは新国道が谷側を開削(かいさく)橋梁(きょうりょう)でショートカットしているために完全な形でトンネルが残っています。
ただ説明の看板のタイトルは「旧尾道鉄道トンネル」となっているのに説明文中では「尾道軽便(けいべん)鉄道」となっています。ちなみに厳密には、「尾道軽便(けいべん)鉄道」は1918年(大正7年)の設立時の名称で、1923年(大正12年)に「尾道鉄道」へ社名変更後、1925年(大正14年)に開業(一部区間)しているので、2号トンネル(歩道用の開ノ木(かいのき)トンネル)の看板と比較しても説明文は食い違っています。

GNG:看板を設置した人にとってそれは大した違いではないでしょうし、それは重箱の隅ですよ。ちなみにトンネル内の赤れんがは意外にキレイでした。

ゑゐぢ:他の路線の廃線跡のトンネルは、大抵SLのばい煙や気動車の排気などのすすで真っ黒なのですが尾道鉄道は「電車」であったためにトンネルの内部も非常にきれいです。本当に内部のレンガ積みなんて文化財ものですよ。


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