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詩集 名前のないもの 第1章 冬眠 09

卵殻


今日の24時間は
明日の24時間とつながっていない

日は沈み
今は自己嫌悪さえも忘れて

川には氷
魚は空間の中に閉ざされて
もう身動きもできない

日がまた昇ったとしても
大地が融けることはない
絶対的な固定化が視界の限り

朝には
煙の他に何があるだろう

世界には
巨大で無表情な卵殻が

(1965.12.11)

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