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詩集 名前のないもの 第1章  冬眠  06

冬眠


手がかりのない頭のうしろから手をのばす
もう世界には雪が積みしいて
交通はとだえた

肥えた豚のように冬眠しよう

今は
人間の時代ではない

本来の面目は
永久機関のピストンの中に

さようなら ソクラテス

でも
なんと断続的な冬眠だろう

(1965.11.9)

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