冬眠 (1965.8〜1966.10)
駄荼懦惰堕 (1967.2〜1968.4)
呪歌 (1968.5〜1968.11)
名前のないもの (1968.11〜1969.3)
拾遺集 (1969.4以降)
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無
1
足のない人間にとって 一日は永すぎはしないか
24時間もある
そぞろ歩きもできない人間にとって 一日は永すぎはしないか
神も神々もない人間にとって 生きることはタイクツすぎはしないか
無限に何もない
反抗する意義も祈る対象もない人間にとって 生きることはタイクツすぎはしないか
2
群を離れた羊にとって 柵のない牧場は広すぎはしないか
無いものは目的だけ
草を食い 不安げにあたりを見回す やがては夜が 冷たい風にのって 落ち着かない眠りが
やってくるのだろうか
しかし 感じるのだ
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