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詩集 名前のないもの  付録 拾遺集 05

祝人類之月到達


体の中から
個我の尊厳が吐き出され
自我さえも崩れる

七月の真昼の暑さの中で
生そのものへの無関心
存在のけだるさ

絶望できないことに絶望して
身投げの池さえ
必要としない


アメリカ国旗が月面にだらしなくたれ下がり
人は悲しげに笑う

狂気よ
美しい地球は蒼ざめた顔
祝人類之月到達

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