冬眠 (1965.8〜1966.10)
駄荼懦惰堕 (1967.2〜1968.4)
呪歌 (1968.5〜1968.11)
名前のないもの (1968.11〜1969.3)
拾遺集 (1969.4以降)
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見えない満月
宴の後の空が あんなにうっすらと明るいのは 雲の上に月が出ているからです 今夜は満月
宴の後の空から 細かな細かな水の玉が しっとりと落ちてくるのは 溶解できなかった心をぬらすためです
酔声のコダマが さえざえと深夜のキャムパスにひびくのは 移ろいやすい想いの後を 追いかけていくからです
空気の中を 水のつぶたちが乱舞して 雲の上では 今夜は満月
(1968.11.5)
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