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詩集 名前のないもの 第2章 駄荼懦惰堕 25

だだdaダダ


 駄 

没落は始まった
その時から
小さな小さな存在感が
胸の中で増殖する

  


むしろ自我の殻と呼ぶべきか
出口はない
そのかみの没落の思いは
寄生虫のように
ヌメヌメと執拗に

  da

外界へのめくるめく期待は
もう崩壊の兆しを見せて
ああ ああ
直視することの恐怖
敗北への想いが
足枷のように

  ダ

やめよう
やめよう
アスタ マニャーナ
底はないとしても
快さはある
アスタ マニャーナ

  ダ

きっと
感覚器官は退化しているぜ
もう原形質だけになってるさ
これで
思考力さえなくなってくれたらな
あーあ
ア・ア

(1968.3.1)

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