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詩集 名前のないもの 第2章 駄荼懦惰堕 01

喪失


樹氷のきらめく朝は
もう来ない
油氷の張った歩道には
一面にタバコのかけらが

朝がやって来ると
煙が立ち昇る
凍れた夕方にはまた訝しく思う
朝がやって来ると
煙が立ち昇るのだろうか

樹氷のきらめく朝は
もう
来ない

(1967.2.10)

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