もそっと詳しく!《モーツァルト!梅芸編》

今まで私のミュージカルベスト1は鹿賀様のレミでしたが、遂にモーツァルト!がとって
かわってしまいました。私はどうも明るく楽しいミュージカルよりも、人間の葛藤が描かれて
いるどろどろのストレートプレイのようなミュージカルの方が好みのようです。
現に今回観ているうちに『あれ?これはミュージカルだったっけ?』と思うことがしばしば。
市村さんや、高橋さん、井上君の時には感覚がシンクロしてしまいます。

それはさておき、観劇記のプラスアルファです。
ちょっと日にちがごちゃごちゃになっているところもありますがご容赦くださいまし。

2005.06.04・12・17・23・25

【僕こそ音楽の場面】
市村ぱぱ。息子に『大司教様に依頼された曲は出来たのか?』と尋ね、『えーと、ここ!
(アマデの方を指差し)あ、頭の中!』と返事が返ってくるのですが、確か23・25日では、
市村ぱぱは、がくっとずっこけていました。

♪メジャーとマイナー、コードにメロディも〜♪と井上ヴォルフは歌いつつ、アマデのペン
をかざして仰ぎ見ます。ともよアマデは座ったまま心持ち伸び上がり、井上君と同様
眼をきらっきら輝かせて、みつめています。二人とも幸せそうなこと!

【大司教の館】
♪音楽家は星の数ほどいる〜♪とコロレド猊下。その後(4か12日)井上君の口元を見ま
すと、『ほぉぉ?ああ、そう!』とエラソーに言ってました。

『くそっくらえ!』と悪態をつき、コロレドに中指を立てるヴォルフ。しかーし!12日は中指
ではなく、親指と人差し指を立ててました。(それは鉄砲のつもりかい?一体何がしたか
ったの??井上君。笑)

【ウェーバー家】
家族紹介でコンスの時。セシリアままは『よく働く』と言いつつ、ナベとおたまを持ってます。
23,25日では振り返り様、ヴォルフの胸元におたまの先の方を向けますが、なぜか井上君
おたまの先を握り締め、『熱っっ!』。

アロイズィアの歌を聞いた後、『ブラボー!』とヴォルフが拍手しようとした途端、
ナベが
爆発!(このナベがとにかく巨大!人ひとり入りそう。また巨大な風船がナベの蓋を持ち上
げております。初演はもっと小さなナベで、爆発したのも火中の薪でしたよね?)
まるで吉本新喜劇のごとく、みんな一斉に豪快にすっころげておりました。
また、このアロイズィアの秋園さん。25日の声はものすごく、またヴォルフに対する
アピー
ルも一段と色気が増しておりました。

【居酒屋】
物まね大会の時、コロレドを演っている野沢氏。ワタクシどうしても彼のお父様、野沢那智
さんの《悟空の大冒険》の三蔵法師を思い出しましてイケマセン。(古っ!一体誰が覚えて
いるのだっっ!)

シカネーダーが一言言うたびにおねーちゃん達の黄色い嬌声があがります。初演の時も
思ったんですが新感線の芝居がだぶりまして。ええ、『わーっはっははっは!』と肩で笑い
ながら猊下が登場したらどうしようかと....。(←考え過ぎ?)

シカネーダーのステッキが気になって仕方の無いヴォルフガング。そのステッキをもてあ
そんでいる内に先がシカネーダーの腹部(?)にヒット。『あ!ブルータス、お前もか!』
のおなじみのセリフ。
言い回しが二通りありましてシカさんだけに刺さった時は『お前も(裏切るの)か!』
反対側がヴォルフにも刺さった時は『あ?お前も(刺さってるの)か?』との問いかけ。
23日はその後ヴォルフに向かって『ヘタ(くそ)!』と叫んでました。

浮かれてはしゃぐ井上ヴォルフ。調子こいてかかと落とし、もといハイキック(?)をするん
ですが、初日は『あ、お尻が破けたっ!』てな感じでズボンを気にしてました。
別の日には『こ、股関節がっっ!』と痛がってました。(そんな日の方が多かったような。)

【星から降る金】
ヴォルフが父と話をしている後ろを、こっそりと踊り子のおねーさんが出て行こうとするの
ですが市村ぱぱとしっかり目が合ってしまいます。いつもは渋い顔のぱぱ。しかし楽日は
『あらっ』と声をあげます。市村さんのその言い回しがまるで近所のおばちゃんのようで
もうおかしくておかしくて!このシーンであんなに笑いがおきたのは初めてです。

《星金》12日の久世夫人の歌はかなり改善。芝居の方も初演を含めて、6回観劇いたしま
したが一番良かったです。ヴォルフに対して初めて温かみを感じました。
香寿夫人は安心して聞けました。でもお若い男爵夫人なので、明らかに年上に見えるぱぱ
に対して『おとぎ話』で説教をすることに少し違和感...。(一度50か60歳位のどっしりと
した年配の男爵夫人か、浮世離れした男爵夫人を見てみたいものです。)
【並みの男じゃない】
ヴォルフにおちょくられる花王アルコ伯爵。ワタクシ、花王氏のヘタレの腰巾着っぷりが
結構好きなんです。強い者にはおもねり、弱い者には居丈高。きっとこの人家庭では奥様
に頭が上がらなくて、子供にもなめられてるんだわとか色々想像してしまいます(笑)。

25日。《ちょっぴり〜》もそうでしたけど、《並みの男じゃない》でもこまかい手拍子が入りま
した。土日は結構手拍子が入っていたようです。やっぱり土日のチケ取りの激戦を勝ち抜い
た熱心なファンが多かったせいでしょうか?反面、平日のさびしいこと(T‐T)。
(Woo!と掛け声も入れたかった〜!カーテンコールでは言いまくってましたけど。笑)
【コロレドの馬車】
初日。馬車が動き出す瞬間、猊下は背もたれで後頭部を強打(笑)。
25日の《お花摘み》のシーン。身体を痙攣させて簡易トイレまでたどりつけないかと思いま
した。しかし、初演に比べると猊下はおとなしい?(これ、小のほうだったんですね?!
私はおなかをこわしたんだとばかり...。笑)
【決別】
ヴォルフガングの殴り込み(笑)。召使い達の制止の手をかいくぐって、コロレドの前まで
たどり着きます。伸ばされたコロレドの手をものすごく嫌そうに振り払うヴォルフ。
そして恒例ヅラ投げ(笑)。足の間をヅラが通過した時は、『あ゛あ゛っ』とばかり、悶えてる
コロレド。(なにゆえ悶えておるのぢゃ?猊下〜っ。)
25日はズラを両手でキャッチ。じぃ〜っとみつめた後、なんでそこで匂いを嗅ぐかなぁぁ!
しかもしっかり顔を埋めて。(爆笑!)井上君が『僕は自由だ!』という場面なのに、そっちを
見忘れて、笑い転げてしまいましたよ〜!(井上ファンなのに、なのに、なのに...。)
【影をのがれて】
今回強く印象に残った場面の一つ。初日、井上氏の表情を見てると藤原(竜也)君を見てる
ような錯覚に。アマデを見ている眼が尋常じゃない、恐怖?畏怖?今まで色々ちょっかいを
かけてきたけれど、今初めて『こいつは一体何なんだろう?』と悟った感じでしょうか。
♪たおやかなシンフォニー、女の肌のように♪ のところでは自分の身体を両手で抱きしめ、
手を這わせていました。(今の今まで、井上君に色気なぞ爪の先ほども感じたことはなかっ
たのですが、おみそれいたしやしたっっ。あっしが間違っておりやした!!笑)
してない日もありましたけど。

アマデが黙々と机に向かっています。場所の関係の演出の変更なのでしょうが、私は床に
座って書き続けるドラマシティバージョンの演出の方が好きでした。
渚あまで。ペンの振り方がものすごく怒っている(イラついている)のです。
『出ない!書けない!』と怒りが伝わってきます。

後編へ

BACK
HOME