2004.01.10 シアタードラマシティ

(劇団☆新感線)
レッツゴー!忍法帳

猿飛のサダ(阿部サダヲ)、風魔ゴジロー(橋本じゅん)、傀儡八幡(インディ高橋)
静姫(馬渕恵理何)、おやや/まんぐす姫(高田聖子)、地獄おろち丸(古田新太)
秋葉弾正(栗根まこと)、入谷蔵之進(入江雅人)、ばってん不知火(池田成志)

♪じ〜んせい 楽あ〜りゃあ、苦〜もあるさ〜♪ざっざかざざんっ♪ざかざざんっ♪♪
ざかざざかざざかざざんっっ♪(伴奏付)
水戸黄門か、はたまた西遊記か、いやいや吉本新喜劇かもしれない。
(なんだかちょっとストーリーがマンネリ化しているような気がするなあ。
今年も観劇初めは
新感線になってしまいました。
『赤影』(ふ、古い?)、もしくは『サスケ』『カムイ』(おおおっっやっぱり古いかもっっ)
の世界です。

今回のパロディは◯イケル・◯ャクソンのビート・イットならぬ『サルカニ合戦』
(みんな着ぐるみで踊り狂っていました。)、サダvsちっちゃいぬいぐるみマングースの
『マトリックス』(黒子さん達が現れて二人?を持ち上げ、映画の再現です。)、そして
AMP版『白鳥の湖』ならぬ『白いカラスの輪舞』。
本人さんも言ってらしたのですが、白鳥というよりも、カラスというよりも
『ニワトリ』
ちゃんと『四羽の白鳥』もとい『四羽のカラス』もいるんです。
ということは右近さんがアダム・クーパー...?!
(ひぃぃぃ〜っっ!!それだけはっっ、それだけは勘弁してええ〜っっっ!!)

一番はまってしまったのは自称『ビジュアル系忍者』ばってん不知火。
すぐ敵に寝返るあやしい奴です。網タイツの女王様スタイルで背中に巨大な赤い
『ばってん』をしょっています。その『ばってん』をくるくる回しながら両腕をクロスさせ、
飛び跳ねる成志さん。某ビジュアル系バンドのファンを思い出しました。
(毎回どんなキャラで登場されるのか楽しみです。ついてゆくわ!成志さん!)

(ブロードウェイ版)

2004.02.21 フェスティバルホール

マーク(ブライアン・グリゴー)、ロジャー(コンスタンティン・マルーリス)、
ミミ(ジェイミー・リー・カーチナー)、ジョアンヌ(レベッカ・ジョーンズ)、
モーリーン(レスリー・ダイアモンド)・エンジェル(デイミアン・デショーン・スミス)他

ドラッグ、エイズ、ホームレスなどさまざまな社会問題をかかえたニューヨークの街に
生きる家賃(レント)も払えない貧しい若者達のストーリー。
電光掲示版が壊れたのかと思うほど(本当に最初は固まっていたのかも。)恐ろしく
はしょりまくった日本語訳だったのに、日本版よりよく理解できたのは何故なのだ(笑)。

やっぱり彼らのあまりにも身近な問題だからでしょうか?リアリティが違います。
決して美人さんではない(失礼)いかにもドラッグ・クイーンのエンジェル。
メイクを落として、痩せた黒人の青年の姿に戻った時、テレビで見たエイズ末期患者の
映像がだぶってしまって泣けてしかたありませんでした。(明るく前向きだった彼が点滴
につながれ、うなだれている背中がとても悲しいのです。)

圧巻はジョアンヌ役のレベッカさん!なんてパワフル!ハイレベルな出演者の中でも
一等輝いております(笑)。
たらしで節操のないモーリーンにいいように振り回されるマークとジョアンヌが歌い踊る
《Tango:Maureen》。『こんな私が好きなんでしょう?』と言わんばかりのモーリーンに
『お願い』されると嫌とは言えない恋敵のはずの二人が、『モーリーンに、はまったら
もうタンゴを踊るしかない〜。』と歌っている姿はおかしくておかしくて!

しかし、マークは日本版の山本耕史君の方が良いかも。

RENT
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くるみ割り人形

(マシュー・ボーン振付)

2004.03.28 フェスティバルホール

意地悪ドロス夫妻の経営する孤児院でのクリスマス。
孤児達は、視察に訪れる役人のためにクリスマスパーティの飾りつけをしている。

役人達から贈られたプレゼント。めぼしいものはドロス夫妻の子供シュガーとフリッツに
取られ、残ったプレゼントのなかからクララはくるみ割り人形を手にする。
しかし喜びもつかの間、結局孤児達のプレゼントはすべて取り上げられてしまう。
その夜。目を覚ましたクララの前に現れる巨大化したくるみ割り人形。
最初怖がっていた孤児達は、やがて彼と協力しドロス一家を懲らしめ自由を手にする。

マスクをはずしたくるみ割り人形はなんとクララが想いを寄せる孤児仲間にそっくり。
二人は共に冬の王国に飛び出してゆく。

めでたしめでたし。と言いたいところ、そうは問屋がおろさない。
ちょっとした事故でくるみ割り人形は記憶を失い、あろうことか意地悪シュガーに
瓜二つのプリンセス・シュガーに一目ぼれ。
彼を取り戻すため、クララはお菓子の国に乗り込んでゆく...。

コットンキャンディ、ゼリービーンズ、生クリームの世界です。(ああ、ムネヤケする。)
孤児院から冬の王国に場面が移るところなんですが、壁に亀裂が入り、なぜかマッチョ
なお兄ーさんが数人現れ、(白いパンツに上半身裸でサスペンダーをしています。)
筋肉ポーズをとりつつ、壁をよいしょとばかり持ち上げます。なんともド派手!!
思わず目が点。これはクラシックではなかったのか?笑っても良い場面なのか?
ええいっ!もう笑ってしまえ!と半ばやけくそになってしまいました。(笑)

さらにおかしかったのは、フリッツとフリッツに良く似たプリンス・ボンボンをされた
役者さんがどうしてもナイナイの岡村氏に見えてしかたがなかったこと。
(雰囲気、背格好、行動パターンがものすごく岡村氏なんです。)いやはや。

残念だったのはパーティのダンスシーンが長すぎてちょっと間延びしちゃった事。
(バレエなんですから当たり前か....。)
ストライプパジャマに眼鏡の天使二人がとっても可愛かったです。

ところで本当の《くるみ割り人形》はどんな話なのでせう?(笑)

(Studio Life)

MOON CHILD〜月の子〜

2004.04.03 シアタードラマシティ

ギル(伊藤高史)、ベンジャミン/ジミー(及川健)、アート(岩崎大)、セツ(船見和利)
ティルト(小野健太郎)、ショナ(高見研一)、ホリー(深山洋貴)、リタ(石飛幸治)他

清水玲子原作『月の子』再演です。前回に比べ(特に前半部が)かなり変わっています。
より原作に忠実になったと言いましょうか。すっきりしています。
どちらが好みかと問われると私は前回の方でしょうか...。
前回はティルト主体でしたが、今回はみんな均等に扱われています。
さらっと話が進むので感情移入しにくい(気持ちが分散してしまう。)のです。

しかし、今回映像が前回よりも効果的に使われていてとても良かったです。
ジミーがベンジャミンに変化するシーンはなかなか幻想的でした!
衣装も今回の方が好きですねえ。

及川氏!!可愛い!!もんのすごく!ぷりちーでございます!(笑)
ジミーのくそガキぶりは原作のまんま。ベンジャミンは絶世の美女というよりも
輝くばかりの愛くるしい美少女。もーまいりました!と言う他ございません!
(及川氏一人で演じたのは大正解でした。)
リタの石飛氏。いいですねえ。恋に狂った女の妄念がお見事!
ギルの伊藤氏。笠原氏のギルよりクール?より厳しく、より冷たくという感じでしょうか。
(どちらにせよ、原作とは全く違うタイプです。)
高見氏のショナ。前回とキャラが違います。今回は真面目なさわやか君。
前回は一見どこぞのホスト?しかし中身はとってもいい奴(笑)でした。
そのギャップが大好きだったんですけどねえ。

首をかしげたのはティルト。小野氏見てくれはしゅっとしてはるのですが
女の部分が全くない。どこまでも男の子。あれはイケズなだけのにーちゃんです。
(母の様に慕う伯母に『あの子はいらない。』と言われるシーンがなくなったせいかな?
ティルトの複雑な性格が伝わってこない。母が子を守るようにセツを大切に可愛がって
いる姿が見えてこないんです。)
船見氏のセツ。うむむむ。ちがう。セツはただ気が弱いだけじゃないと思うのですが。
セツには品と凛とした強さが欲しい!(林勇輔さーん!カムバ〜ック!!)

いっそ、某〇塚のベ〇バラのごとく、《ティルト編》《ジミー編》《セツ編》に分けると
いうのはいかがでしょう?(三つとも観にいきますねえ。きっと。)

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